埼玉県の山50
甲武信ヶ岳
標高 2475 m
山梨・埼玉・長野3県の県境に位置し、雲取山から金峰山へと続く奥秩父主稜の要衝の山。山名の由来は、各県の旧国名の頭文字から取ったとする説や、山の姿が拳(こぶし)に似ているから、などの説があるが、いずれにしろすっくと立つ三角形のスタイルは印象的だ。日本の中央分水嶺(分水界)上にあって、太平洋側へと流れる荒川と富士川の最初の一滴を落とす。また、山頂の南西面には千曲川~信濃川と続く日本一長い川の水源地標が立ち、この下で生まれた水流は約400㎞の旅ののち日本海に注ぐ。登山道は奥秩父主稜の縦走路以外に、南面の西沢渓谷、北面の毛木平(もうきだいら)や十文字峠から延びているが、いずれも日帰りではやや厳しく、甲武信小屋や十文字小屋を利用することになる。
和名倉山(白石山)
標高 2036 m
和名倉山(わなくらやま)は埼玉県秩父市にある標高2,036mの山で、奥秩父の山の一つ。別名白石山(しろいしやま)。国土地理院の地形図には白石山とあるが、和名倉山が古くからの秩父側の呼称である。日本二百名山に選定されている。 四方に谷を刻んだ巨大な山体が特徴的である。かつては奥秩父の秘峰としてその原生林の美しさが讃えられたが、戦前に山林の権利が大滝村(現秩父市の一部)に移ったあと、1950~60年代の森林伐採と山火事で山域の荒廃が進んだ。かつて美林を誇ったコメツガの原生林は、大滝村の皆伐と伐採事業に伴う火災によりほぼその全てが失われており、尾根筋の大半は平凡な唐松の植林とスズタケの密藪に覆われている。辛うじて伐採を免れた県境付近では、石楠花の群落が見られる。
雲取山
標高 2017 m
日本百名山の雲取山は、埼玉県秩父市・東京都奥多摩町・山梨県丹波山村にまたがる山で、標高2,017mは東京都の最高峰となっている。通年登れるが、5月中旬~6月上旬の新緑と、10月下旬~11月上旬の紅葉のころがベスト。奥多摩の山々や富士山を望む山頂へのコースは複数あるが、JR奥多摩駅からのバス便がある鴨沢バス停から石尾根経由のコースが一般的。危険箇所こそ少ないコースだが、標高差1500m近くを登りきるだけの体力が求められる。他には埼玉県側の三峯神社起点のコース、山梨県側のお祭バス停から一軒宿の三条の湯を経由するコースもよく歩かれる。山中の有人小屋は七ツ石小屋(素泊まり)や雲取山荘、三条の湯の3軒で、いずれもテント泊可。
両神山
標高 1724 m
秩父市と小鹿野町の境にそびえる百名山で、奥秩父エリアと西上州エリアのほぼ接点にある。三峰山、武甲山と合わせて「秩父三山」と呼ばれることもある古からの霊峰で、往事の雰囲気を残す石仏や狼の石像(狛犬)などがいまも山中で見られる。代表的なコースは2本。バス停から清滝小屋(無人の避難小屋)経由で山頂に至る日向大谷コースと、北面の八丁峠から山頂に至る八丁尾根コースだ。いずれもクサリ場はあるが、八丁尾根コースは険しいクサリ場の連続で、レベルは1~2段上がる。ほかにも、南面の白井差からの有料コース(体力的には最も楽)や七滝沢コース(滑落や道迷いが多い)があり、レベルに応じて選ぶといい。なお、アカヤシオの花期は例年、4月下旬~5月中旬。
武甲山
標高 1304 m
秩父盆地の南にそびえる地域のシンボルで、日本二百名山の一座。その姿は石灰岩の採掘で大きく変わってしまったが、秩父の名山であることに変わりはない。採掘は山頂にまでおよび、明治期の測量では1336mあった標高は現在、最高点1304m、三角点1295mにまで削られている。それでも山の南面には明るいカラマツ林や古杉の森が残り、山頂に至る3本の登山コースでは自然が満喫できることだろう。これらのコースのうち、多くは西武秩父線・横瀬駅か秩父鉄道・浦山口駅を起点とすることになるが、一般的にはダンプカーの多い横瀬駅~一の鳥居登山口間でタクシーを利用して登頂、その後に浦山口駅まで林道を歩く、横瀬駅→山頂→浦山口駅のコースがおすすめ。マイカーの場合、一の鳥居に大きな駐車場があるが、往復登山となる。
御岳山(秩父御岳山)
標高 1080 m
御岳山(おんたけさん)は埼玉県秩父市と秩父郡小鹿野町の境に位置する標高1080mの山で、秩父御岳山と呼ばれている。御嶽信仰の中心的存在である木曽御嶽山は尾張出身の覚明上人によって1784年に黒沢口が開山されたが、続いて1794年に王滝口を開山したのが、秩父御岳山麓の落合地区出身の普寛上人であった。故郷に帰った普寛上人が、地元にも登拝できる山をという思いから開いたのが御岳山である。現在でも山麓には御嶽普寛神社が、山頂には普寛神社奥宮の祠が祀られている。
武川岳
標高 1052 m
武川岳(たけがわだけ)は、埼玉県飯能市と秩父郡横瀬町の境界にある山である。標高1,051.7m。 岳という山名がついてはいるが、山容は至ってなだらかで、長閑な雰囲気を漂わせる山である。 山頂部は広く数個のベンチが置かれており、南側の名栗・奥多摩方面に展望がひらける。また、山頂からわずかに西の方へ(妻坂峠方面)下ったところはカタクリの群落がある。 荒川の支流、横瀬川の源頭の山でもある。 標高約330m。西武池袋線飯能駅またはJR八高線東飯能駅から「名郷」または「湯の沢」行きのバスで下車する。所要時間は約1時間。 そこから前武川岳(1,003m)へ続く尾根道へ入っていく。天狗岩をはじめ所々に急坂のあるコースである。または、妻坂峠(標高約830m)経由で行くこともできる。 また、山伏峠経由で登る場合は「湯の沢(標高約410m)」で下車し、山伏峠から尾根道に入り、前武川岳で名郷からのコースが合流する。ここから30分ほどで武川岳に着く。 標高約300m。西武秩父線芦ヶ久保駅で下車し登山道に入り,二子山、焼山および蔦岩山を経由し武川岳に至る。アップダウンの激しいコースだが、好展望地が何箇所かある。 または、国道299号を正丸トンネル方面へ歩き、このトンネルの手前で山伏峠への道へ入り、名栗げんきプラザから登るコースもある。 この他には武甲山や大持山方面からの尾根をたどる方法もある。