大岳山・御岳山・御前山(東京,山梨)
2026.06.28 (日)日帰り
二人雨山歩
雨でも絶対に歩くという相方の気概に賛同して、小雨が降りそうな白い雲の下、高尾山口駅で待ち合わせた。稲荷山コースの序盤にずしっとした重い雨を受けた。たまに止むときはあったが、活動時間のほとんどで雨は降っていた。
雨ときどき、きのこ。白くて透明な煙に覆い被される日のきのこは映える。道中のきのこは大きく成長していた。相方は臭いと言っていた。臭いから猪も食べずに放置した結果なのかと思ったが、猪がつまみ食いするきのこはニンゲンと同じなのかな。
雨ときどき、ホタルブクロ。高尾山頂は閑散としていた。角度によっては人が一人もいない。小仏城山の方に歩き出せば、ホタルブクロが自身で傘を開いていた。薄紫色のかわいらしい花に和んだ。
雨ときどき、たぬき。城山茶屋は営業していなかった。紫陽花に癒しを求めた相方の後ろ姿を目で追った場所の足元にもホタルブクロが咲いていた。小仏峠ではたぬきが雨宿りをしていた。毎日被っている笠がようやく役に立っていた。
雨ときどき、トタン板。景信山も茶屋は閉まっていた。トタン板の屋根に打たれた雨が大きな音を立てていた。たぬきを真似て雨宿りをした。でも向こうは晴れてるよな。眺望だけは素晴らしい景信山の上で夢を見た。
雨ときどき、梅のおにぎり。信玄茶屋も清水茶屋もやっていない。セブンイレブンで黒白パッケージのおにぎりが新発売された。二人とも梅のおにぎりを買ってきていた。きのこ汁と合わせたかった。馬を見上げて、石で靴の泥を落とした。
雨ときどき、まき道。止んでいた雨がまた降り出した。乾きかけていた靴も服も振り出しだ。黒い靴は泥との境界線がまたわからなくなった。服は汗と雨で満ち満ちだった。傘が重くなってきた。水で口をすすいだ。目的地はまだ遠い。まき道を進んだ。
雨ときどき、ギンリョウソウ。初めて生でギンリョウソウを見た。ゼラチン気味のきのこを見たあとの気持ち悪さを、重い落ち葉の下から出たおばけの青い目がそっと取り除いてくれた。
雨ときどき、熊除けの音。三国山からは熊鈴をつけた。鳥の羽ばたく音すら不安に思えてきたころだった。相方が熊除けの笛を吹いた。かなりうるさいが、自分たちの元気さを表しているようで励まされた。鈴の音が重なった。小鳥が呼応して鳴いていた。
雨ときどき、明るい雨。晴れているわけじゃないのに、妙に明るい場所がいくつもあった。そのたびに相方の明るい声が聞こえた。活動を終えて、貸し切りのバスに乗り数馬の湯でシメた。
天気予報によればこれからが梅雨本番らしい。ここまでグループステージだったのか。まあ自分は1勝2分くらいしたんじゃないか。