YAMAP / ヤマップ

岩手の山

  • 岩手山

    標高 2038 m

    • 岩手

    岩手県北西部の滝沢市、雫石町、八幡平市にまたがる活火山で別名、巌鷲山(がんじゅさん)。秀麗なスタイルから南部富士、南部片富士、岩手富士などとも呼ばれ、石川啄木がその歌集『一握の砂』で詠んだ「ふるさとの山に向ひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな」の歌は、故郷の岩手山をたたえた作品としてあまりに有名だ。複雑な火山形態を有する大きな山体の山頂部には直径約1㎞の大噴火口があり、中央部の御室火口はいまも水蒸気を噴出している。柳沢、焼走り、鬼ヶ城など変化に富んだコースは数多いが、アクセスの便利な柳沢コースの人気が高い。それでも往復の歩行時間は10時間ほどになるため、八合目の避難小屋(有料)に泊まるスケジュールがおすすめ。

  • 早池峰山

    標高 1913 m

    遠野市・花巻市・宮古市の境に位置する。柳田国男の『遠野物語』にも登場する山で、山岳信仰や神話がいまも残る。日本地質学会によって「岩手県の岩石」として選定された蛇紋岩で形成され、“日本のエーデルワイス”と呼ばれるハヤチネウスユキソウやナンブトウウチソウなどの固有種が多いことで知られる。山頂の南側には国の特別天然記念物である森林植物群落が、北側には天然記念物であるアカエゾマツ自生南限地もあり、特有の植物構成を見せる山だ。こうした特性から、自然保護のため携帯トイレの使用が義務づけられていて、山頂トイレも携帯トイレ専用となっている。なお、一般登山者が不安なく登れるコースは小田越コースの1本で、最短の河原の坊コースは当分の間、通行止め。

  • 秋田駒ヶ岳

    標高 1637 m

    秋田・岩手県境の秋田駒ヶ岳(標高1,637m)は、最高点の男女岳(女目岳)をはじめ、男岳や女岳、横岳、小岳などを総称した火山地形の山。高山植物特別保護地区に指定される豊富な高山植物の宝庫で、ニッコウキスゲやタカネスミレ、コマクサなどが梅雨から夏の終わりまで開花する。火山地帯だけに温泉も多く、宿泊地に事欠かない。数ある登山道のうち、最もポピュラーなのは北面の八合目登山口から。1時間半ほどの登りだが、周囲を見渡す大展望や池の周囲に展開するお花畑など、この山の魅力が凝縮したコースだ。時間があれば、北東へ伸びる稜線をたどって烏帽子岳(乳頭山)まで行けば、より充実した山行になるはずだ。

  • 栗駒山

    標高 1627 m

    秋田・岩手・宮城の3県にまたがる栗駒山(秋田側では「大日岳」、岩手側では「須川岳」とも称される)は、栗駒国定公園にある日本二百名山。花の山としても知られ、田中澄江著『花の百名山』で選定されたヒナザクラをはじめ、イワカガミやイワイチョウなどが6~7月の登山道を彩る。また、全国でもっとも紅葉が美しい山のひとつと言われ、秋には山肌一面を覆うブナやナナカマドが見事な色付きを見せる。山麓には須川高原温泉や駒の湯など、山のいで湯も数多い。登山道は9本あり、よく利用されるのは岩手県側の須川高原温泉からの須川コースと、宮城県側のいわかがみ平からの東栗駒コース、中央コース。いずれも2時間ほどで山頂に立てる。

  • 八幡平

    標高 1613 m

    岩手県と秋田県の県境に位置する、その名のとおりのなだらかな山。古代の噴火の影響で火口湖や小さなピークが点在し、夏の花の時期は何とも美しい景観を見せる。県境の登山口から山頂までの標高差はわずか70mほどで、歩行時間は約30分。日本百名山のなかで最も楽に山頂に立てる山のひとつだ。平らな山であり、針葉樹に包まれていることもあって展望はそうそう期待できないが、八幡平三大展望地と呼ばれる山頂東側の源太森、茶臼岳、南側の畚岳(もっこだけ)からは近接する岩手山などの大きな眺めが広がる。また、近年話題となっているのが、山頂近くにある鏡池の雪解け時のみに見られる「八幡平ドラゴンアイ」だ。池水と残雪がつくる巨大な目の玉を見られる時期は5月中旬~6月中旬。

  • 横岳(秋田県)

    標高 1582 m

    横岳(よこだけ)は、秋田県仙北市と岩手県雫石町の境に位置する標高1582mの山である。日本二百名山・秋田駒ヶ岳は十和田八幡平国立公園南端の火山群であり、最高峰・男女岳(おなめだけ・1637m)を筆頭に、複数の火山が連なっている。横岳は東側の岩手県境に接するピークで、南側の大焼砂・北側の焼森周辺は、秋田駒ヶ岳随一のコマクサ群落を見ることができる。詳細は秋田駒ヶ岳を参照。 
https://yamap.com/mountains/135

  • 茶臼岳(岩手県)

    標高 1578 m

    茶臼岳(ちゃうすだけ)は、岩手県八幡平市に位置する標高1578mの山である。日本百名山・八幡平から、八幡沼を経て安比高原スキー場の最上部である前森山へ向かう稜線上にあり、八幡平や安比岳など周囲の山と比してもよく目立つ円錐形の山容が特徴的である。西側山麓に広がる黒谷地湿原は、アオモリトドマツの森の中に突如現れる広大な湿原と池塘群。夏にはワタスゲやニッコウキスゲなどの高山植物が咲き乱れ、秋には草紅葉が金色に輝く名所で、木道が整備されている。八幡平アスピーテライン・茶臼口バス停から、山頂直下にある茶臼山荘を経由して、約1時間で山頂に立てるアクセスの良さも魅力である。詳細は八幡平を参照。 https://yamap.com/mountains/37

  • 焼石岳

    標高 1547 m

    焼石岳(やけいしだけ)とは、岩手県南西部、奥州市と和賀郡西和賀町の境にある火山である。標高1,548メートル。奥羽山脈中部に属し、牛形山、駒ヶ岳などからなる焼石連峰の主峰で、栗駒国定公園の一部。日本二百名山の一つである。 第四紀に噴出形成した火山で、周囲には規模の小さい火山が集まっている。尚、現在は特にこれといった活動はない。山体が輝石安山岩などから構成され、山頂周辺に焼けたような石が見られることが名称の由来とされる。 ブナの原生林に覆われ、山腹には小沼が多く分布しミズバショウや高山植物も豊富。東麓の尿前川の渓谷は無数の滝をつくり、とくに紅葉期は美しい。月山、八甲田山とともに残雪の多い山で、登山路は北東麓の夏油温泉からのコースが変化に富んでいる。頂上からの展望は雄大で八幡平、岩手山、早池峰山、鳥海山、月山および飯豊山など東北の主な山々が遠望できる。 標高と比較して高山植物が豊富である。中腹にある中沼と上沼は雪解けから盛夏まで高密度に湿性植物が咲く。山頂直下の姥石平は6月上旬から晩夏まで広大な花畑を展開する。焼石沼周辺のミヤマキンポウゲの花畑や、焼石沼上部の花畑も優れている。東北地方トップクラスの花の山である。 焼石沼周辺では昔、牛の放牧が行われていて、放牧に従事する人々が食料用に焼石沼にニジマスを放流したため、焼石沼にはニジマスが野生化している。 山頂には一等三角点が設置され1547.65mとなっている。

  • 源太ヶ岳

    標高 1544 m

    源太ヶ岳(げんたがたけ)は、岩手県八幡平市に位置する標高1544mの山である。山頂直下にはお花畑の広がる湿原がある。さらに北西側の台地は源美沼と呼ばれる湖沼群が広がっており、四季を通じて美しい景観が広がっている。岩手山から北西方向に伸びる裏岩手連峰縦走路の主稜線から東方向に伸びる支尾根に位置するため展望も良く、南東方向の岩手山や北西方向の八幡平まで名だたる名山を望むことができる。最寄りの登山口は秘湯・松川温泉。周辺には御護沼・五葉沼・青沼・影沼など美しい沼をはじめ、柱状節理の断崖が連なる松川渓谷や、ブナやナラの原生林が広がる自然豊かな温泉地で、特に秋には紅葉に彩られた絶景を楽しむことができるだろう。

  • 大深岳

    標高 1541 m

    大深岳(おおぶかだけ)は、秋田県仙北市と岩手県八幡平市の堺にある楯状火山である。 秋田県と岩手県の両県にまたがる八幡平はオオシラビソ、ダケカンバ、ブナなどの樹海が広がり、大深岳以西の玉川上流部は秋田県の原生流域地に指定されている。大深岳は南八幡平に属し、かつては入山が困難な地区であったが、1961年の秋田国体の際に、八幡平からの縦走路が切り開かれた。また、1970年には八幡平アスピーテラインが開通して、入山がさらに便利になっている。 大深岳の北にある嶮岨森(けんそもり)は眺望が開けた火口壁である。嶮岨森を南に下り樹林帯を行くと、中腹には避難小屋の大深山荘がある。無人ではあるが快適な避難小屋である。大深山荘から左に行くと、水場がある湿原に到達する。ここでは、季節により高山植物が咲き乱れる。この湿原や源太ヶ岳東の湿原は、遅くまで雪が残り、雪が溶けるにつれて花が咲きだし、お花畑になる。このまま湿原を進むと松川温泉へ下る道へと続く。 大深山荘から南に進むと、樹林帯が低くなり源太ヶ岳と大深岳との分岐に至る。右に進むと視界が開け、二等三角点がある比較的平坦な大深岳山頂に至る。 大深岳からは小畚岳、三ツ石山、三ツ石山荘と続く縦走路があり、ここから松川温泉に降りたり、さらに岩手山へ縦走することもできる。大深岳から南西に、関東森、八瀬森、曲崎山、大白森と続く縦走路も、途中八瀬森山荘や大白森山荘が整備されており優れた山旅が味わえる。松川温泉から、源太ヶ岳(げんたがだけ)を通り大深岳に至るルートが最短登頂ルートである。 大深岳山頂からは、八幡平、岩手山、秋田駒ヶ岳などの眺望が得られる。 2011年10月31日、東日本大震災による地殻変動で、これまでの標高から1m低くなったことが国土地理院から発表された。