YAMAP / ヤマップ

福岡の山

  • 釈迦岳

    標高 1230 m

    • 福岡
    • 大分

    釈迦岳(しゃかだけ)は、大分県日田市と福岡県八女市との境界にある標高1,230mの山である。九州百名山のひとつに数えられている。釈迦ヶ岳、釈迦ガ岳とも表記される。 釈迦岳にはおよそ120mの距離を隔てて東西に2つの峰があり、最高点は大分県にある東峰の普賢岳である。もう一方の峰の本釈迦は県境にあり、標高1,229.5mで福岡県の最高峰である。 普賢岳(東峰 1231m)は極めて眺望に恵まれた山頂で、久住・祖母・阿蘇・有明海・雲仙岳・多良岳・天山・背振・三郡・古処・由布岳などの山地・山塊を360度見渡すことができる。 普賢岳山頂にはレーダー雨量計を備えた気象観測所が置かれていて、国土交通省九州地方整備局管内を観測する3つのレーダーサイト局のひとつとして、九州北部を網羅している。 釈迦岳を源流とする梅木川は筑後川水系にあり、大山川の支流のひとつである。また西北側(福岡県側)は、矢部川(水系)の源流部の一つとなっている。 大分県日田市津江地方では、釈迦岳と渡神山、御前岳とを合わせて津江三山と呼んでいる。また、周囲の山も含めて総称して釈迦連峰と呼ぶこともある。

  • 御前岳(権現岳)

    標高 1202 m

    福岡県八女市と大分県日田市との境界にある、標高1202mの山。大分県側では権現岳とも呼ばれる。『日本書紀』では「前山」として現れ、景行天皇が九州に行幸した際にこの山を越えたと記されており、山頂にはこれに因んで「景行天皇御遺跡」の石碑が建てられている。御前岳登山口から山頂へ向かう途中には御前岳湧水があり、豊の国名水15選に選ばれている。復路で汲んで持ち帰るのがおすすめだ。山頂に着いたら、大山祇命を祭神とする御前岳神社の上宮がある。また眺望は良く、英彦山や古処山などが望める。山頂に立ったら、九州百名山の一つである隣山、釈迦岳へ縦走しよう。釈迦岳の手前は急登であるが、足がかりや手がかりはあるので気をつけながら進もう。

  • 英彦山

    標高 1199 m

    福岡県添田町と大分県中津市の境にある英彦山は、北岳、中岳、南岳の三峰からなり、最高峰の南岳は標高1,199mと福岡県で三番目に高い山である。三峰とも頂上付近は平坦だが、周囲は切り立った崖に囲まれている。数ある登山道も、緩やかな斜面からロープやクサリ付きの岩場までとバラエティ豊か。千年以上の歴史を誇る修験の山で、北岳への登山口である豊前坊には高住神社、中岳には英彦山神宮など山岳信仰の史跡が点在し、今も修行する山伏の姿を見る。四季を通じて楽しめ、ヒコサンヒメシャラ、ドウダンツツジ、オオヤマレンゲが同時に開花する6月上旬と全山が紅葉・黄葉する10月下旬が特におすすめ。中岳の氷瀑も人気で多くの登山者が訪れる。

  • 犬ヶ岳(福岡県)

    標高 1130 m

    大分県耶馬渓町と中津市、それに福岡県豊前市と築上郡築上町とにまたがる、標高1130mの山。旧耶馬渓溶岩によるメサ、ビュートの複合山体で、犬ヶ岳は一ノ岳から笈吊岩までを含んだ総称だが、通常は最高点の甕ノ尾のことを指す。山頂には避難小屋を兼ねた石づくりの展望台があるが、自然林に囲まれて展望は期待できない。かつて山伏の巣窟として栄えた求菩提(くぼて)六峰のなかの一峰で、山そのものが奥宮である。三ノ岳山頂からは経筒や経文を収めた平安時代後期の甕(かめ)が発見されている。ミツバツツジとシャクナゲの季節である4月下旬〜5月上旬がベストシーズン。時間に余裕があるなら、求菩提山まで縦走しよう。

  • 脊振山

    標高 1054 m

    福岡県福岡市早良区と佐賀県神埼市との境に位置する、脊振山地最高峰の山。日本三百名山の一つで、標高1054m。脊振山地一帯は、古くは霊山として多くの修行僧が暮らす山岳密教の修験場であったため、その痕跡が多数みられる。「脊振山」は江戸期までは山地一帯にある坊の総称であり、現在の脊振山山頂は「上宮獄」と呼ばれていた。山頂には脊振神社の上宮があり、弁財天がご神体として祀られている。また航空自衛隊、アメリカ軍のレーダーサイト(脊振山分屯基地)もあり、一部視界をさえぎられるが、眺望の良いパノラマ風景が広がっている。登山口は車谷登山口や椎原峠などがあり、車谷登山口は浮石の多い渡渉を繰り返すので注意が必要。なお、福岡・佐賀の県境を、東西に60キロ超走る脊振山地の縦走路は九州一の距離を誇り、挑戦してみるのもまた面白い。

  • 岳滅鬼岳

    標高 1040 m

    岳滅鬼山(がくめきさん、がくめきやま)は、大分県日田市と福岡県田川郡添田町との境界にある山である。 英彦山の南西に位置し、複数のピーク(山頂)を有する。標高1,036.8mのピークに三等三角点が置かれており、これをこの山の標高とすることが多い。しかし、この山の最高点は、その北西に位置し岳滅鬼岳とも呼ばれる標高1,040mのピークである。ただし、岳滅鬼岳の頂上付近は周囲が樹木に囲まれ、展望はよくない。 平成の大合併によって日田郡の町村と合併するまでは、この山が日田市の最高峰であった。 そのさらに東には標高940mの岳滅鬼峠がある。この峠は江戸時代には日田からの英彦山参りの主要なルートであり、豊前国への最短経路でもあった。江戸時代の文人である広瀬淡窓も、英彦山参拝のためにこの峠を越えたことを日記に書き記している。峠には、現在も「従是北豊前小倉領」と刻まれた藩境を示す石柱が残っている。井出孫六によって日本百名峠のひとつに数えられている。

  • 井原山

    標高 982 m

    井原山(標高982m)は、福岡県糸島市と佐賀県佐賀市の境に位置する山。典型的な断層山地のため、福岡県側は急崖となっており、洗谷や水無谷など、多数の渓谷や滝をもっている。ササ原が広がる山頂一帯は、コバノミツバツツジに彩られる。展望もすばらしく、金山や背振山地最高峰の脊振山(1,055m)をはじめとする山々が一望できる。その山頂に向けて、福岡県側、佐賀県側から多くのコースが延びるが、人気が高いのはオオキツネノカミソリ群落がある北東側の水無谷コースと、西方の雷山(955m)とセットで脊振山地をたどる縦走だ。通年登れるが、コバノミツバツツジの咲く5月上旬や、オオキツネノカミソリの咲く7月中旬~8月上旬が特におすすめ。

  • 馬見山(福岡県)

    標高 977 m

    馬見山は、福岡県嘉麻市と朝倉市の境にある、標高977mの山。東西に連なる古処馬見山地の最高峰である。山頂付近は馬見山城址で展望に優れ、耳納連山やくじゅう連山、阿蘇の山々、さらには雲仙の平成新山などがはるか見渡せる。登山道沿いには風穴や寄添い岩など、花崗岩の大きな岩があるのが特徴。なかでも、麓にある馬見神社の上宮と言われる御神所岩は巨大で、一見の価値がある。また古処山〜屏山〜馬見山の3座を歩く縦走ルートが人気で、これらの山並みは嘉穂アルプスや古処三山と呼ばれる。筑豊盆地の展望が良い屏山、ツゲ林のトンネルに囲まれた古処山にも足を伸ばしてみよう。

  • 金山(福岡県)

    標高 967 m

    金山は、福岡県と佐賀県にまたがる脊振山地の一座で、標高967mの山。主峰脊振山の北西約8kmの位置にあり、脊振山、井原山に次ぐ高峰だ。交通アクセスが良く、福岡都市圏からも多くの登山者が訪れる。断層地形の山域は、南の佐賀県側がなだらかで、北の福岡県側が急峻となり、多くの滝や深い渓谷が見られる面白い地形となっている。樹林に覆われ、展望は山頂部にならないと見えないが、尾根筋にはブナ林も残り、シャクナゲやミツバツツジのシーズンが特に美しい。尾根伝いに猟師岩山などの周辺の山へも縦走できるので、部分的な脊振山地縦走を楽しむのも良いだろう。通称「マムシ岩」といわれる展望台へは35分ほどで着き、金山がきれいに見渡せる。

  • 雷山(福岡県)

    標高 955 m

    福岡県糸島市と佐賀県佐賀市との境にある、標高955mの山。脊振山系に属し、同山系北部の分水嶺を成す。雷山は古来より霊峰として崇められ、登山ルートには雷神社上宮やほこら、古代山城の跡と考えられている「雷山神籠石」などがある。千如寺からの登山口を利用する人が多く、途中には「清賀の滝」があるので立ち寄ろう。山頂が近づくと傾斜は急になり、ブナの自然林を抜けて山頂にたどり着く。山頂は素晴らしい眺望で、脊振山地の山々はもちろん博多湾方面まで見渡せる。山頂からは脊振山地の第二の高峰である井原山への縦走路が整備され、二山を結ぶこのルートはとても人気。尾根道は、ブナの林やアカガシの木などの森林浴を楽しめ、ときおり展望の良いポイントなどを経由しながら歩くことができる。春はコバノミツバツツジのトンネルが美しい。