高尾山から三頭山 払沢の滝へ

2022.12.26(月) 2 DAYS

活動データ

タイム

23:20

距離

53.9km

のぼり

4329m

くだり

4281m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
11 時間 31
休憩時間
7
距離
28.9 km
のぼり / くだり
2757 / 1889 m
27
28
3
19
13
23
53
6
5
8
10
12
15
24
43
8
11
4
10
14
1
4
41
19
14
30
11
DAY 2
合計時間
11 時間 48
休憩時間
1 時間 9
距離
25.0 km
のぼり / くだり
1571 / 2388 m
9
44
3
16
18
1
2
7
26
16
5
7
37
9
39
2
14
28
16
8
1
1 3
24

活動詳細

すべて見る

12月下旬に入って大雪が降り、日本の山のほとんどが雪に覆われた。関西の熊野古道・小辺路に行こうと思っていたのだが、伯母子岳が深い雪におおわれたので行けない。 そんな中、冠雪していない日本でほとんど唯一の山々が、奥多摩から丹沢にかけての地域だった。この地域で、高尾山から三頭山まで、東京と神奈川・山梨の県境の30キロほどの縦走路がトレイルランナーの日帰りコースになっていることを知り、そこを途中ビバークの1泊2日で歩くことにした。時間が余るので、三頭山から浅間尾根を縦走して払沢の滝に降りた。全ルート通じて雪はなかった。 高尾山から陣馬山までは大勢の人が歩いていた。道も、とても良い。人が多く歩くほど、平均値で出されているヤマップのコースタイムが遅くなる。陣馬山に着いた時点でコースタイムより2時間早かった。陣馬山から先は人が急に減り、道もぐんと細くなる。それでも数人とすれ違った。眺望が良い場所がほとんどない。黙々と歩くだけだが、木々は美しい。 浅間峠の休憩所でビバークする計画だったが、着いたらまだ15時で早かったので先に進んだ。次の日原峠の下には、高尾山から三頭山までで唯一の水場がある。日原峠から水場まで、空身で片道10分かかった。水はたくさん出ていた。日没後も1時間歩き、丸山の山頂でビバークした。 翌朝は4時半に出発。ビバーク地は、乾燥した土の上だと思っていたら、土の中が凍結していたようで、起きてみるとツェルトの底が濡れて泥まみれになっていた。冬のビバークは、むき出しの土の上でなく枯葉の平地に張るべきだと思った。槇寄山と三頭山で神々しい富士山が見えた。このコースでは、富士山がとても写真映えするが、それ以外に良い写真になるものが少ない。 クソな爆音を出す暴走族だらけの奥多摩周遊道路を渡る手前の区間の下山路が荒れていた。崩壊地にはロープが張ってあるので危険は少ない。その先の、どっさりの落ち葉に埋もれた山腹のトラバース道の方が危険で嫌らしかった。枯れ葉で危険を感じたのはこの区間だけで、その先の浅間尾根は払沢の滝までずっとなだらかな尾根道だった。 今は秋川渓谷に沿ってバス道路があるが、渓谷沿いは地形が急峻で戦前は道路を作れず、檜原村の中心地、本宿から秋川の奥の数馬や藤倉の方に行くには、浅間尾根につけられた山道しかなかった。牛馬に物資を積んで運ぶため、尾根道はなだらかに整備されていた。尾根道から川沿いの各集落に降りる道の分岐点には石仏が置かれている。浅間尾根道は、由緒正しい交通路だった。 石仏のいくつかには、平成時代に修験者が奉納した小さな卒塔婆が立てかけてあり、熊野修験とか那智山青岸渡寺と書かれている。これは、私が先日行った大峯奥駈道や、近いうちに行こうと思っている熊野三山をうろうろしている修験道の行者が、浅間尾根を修行というか登山して奉納したのだろう。 日本中のあらゆる山道が修験の道であり、登山と修験とはだいたい同じものであり、修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)は「登山の神様」「元祖登山家」「日本の登山道の開祖」である。役行者はロングトレイルが大好きで、7世紀に大峯奥駈道を33往復もしたそうだ。私もロングトレイルが大好きで、宗教と関係ないが役行者に守られていると感じつつ、トラバース道から転落せずに今回の54キロを歩き終えた。

三頭山・槇寄山・土俵岳 高尾山の山頂からの富士山
高尾山の山頂からの富士山
三頭山・槇寄山・土俵岳 景信山から東京の市街地が見える。
景信山から東京の市街地が見える。
三頭山・槇寄山・土俵岳 陣馬山頂。茶屋が営業していた。人がどっさりいた。陣馬高原下バス停から1時間で来れる。
陣馬山頂。茶屋が営業していた。人がどっさりいた。陣馬高原下バス停から1時間で来れる。
三頭山・槇寄山・土俵岳 山の中に出現したぐんだり神社。ヤマトタケルが遠征でここに来たそうだ
山の中に出現したぐんだり神社。ヤマトタケルが遠征でここに来たそうだ
三頭山・槇寄山・土俵岳 浅間峠の休憩所。ここで泊まる計画だったが、早く着いたので先に進んだ。
浅間峠の休憩所。ここで泊まる計画だったが、早く着いたので先に進んだ。
三頭山・槇寄山・土俵岳 日原峠の下の水場。水は意外に冷たくないので厳冬期も凍結しないだろう
日原峠の下の水場。水は意外に冷たくないので厳冬期も凍結しないだろう
三頭山・槇寄山・土俵岳 丸山の山頂でビバーク。ツェルトはオクトス。
丸山の山頂でビバーク。ツェルトはオクトス。
三頭山・槇寄山・土俵岳 6時過ぎにようやく朝焼け。
6時過ぎにようやく朝焼け。
三頭山・槇寄山・土俵岳 槇寄山からの富士山。
槇寄山からの富士山。
三頭山・槇寄山・土俵岳 三頭山に登る手前で朝日に輝く木々。
三頭山に登る手前で朝日に輝く木々。
三頭山・槇寄山・土俵岳 三頭山の下の木々。
三頭山の下の木々。
三頭山・槇寄山・土俵岳 相模湾が見えたが、太陽でうまく写ってない。
相模湾が見えたが、太陽でうまく写ってない。
三頭山・槇寄山・土俵岳 三頭山避難小屋の下の水場は、ここから降りていく。小屋に泊まっていた人によると、水は流れている。
三頭山避難小屋の下の水場は、ここから降りていく。小屋に泊まっていた人によると、水は流れている。
三頭山・槇寄山・土俵岳 三頭山頂から
三頭山頂から
三頭山・槇寄山・土俵岳 都民の森の見晴らし小屋。1か月前に大岳から大菩薩峠まで行ったとき、ここに泊まった。
都民の森の見晴らし小屋。1か月前に大岳から大菩薩峠まで行ったとき、ここに泊まった。
三頭山・槇寄山・土俵岳 浅間尾根は見晴らしのいい場所が少ない。ここはその一つ。アルファ米を作って食べた。
浅間尾根は見晴らしのいい場所が少ない。ここはその一つ。アルファ米を作って食べた。
三頭山・槇寄山・土俵岳 数馬の集落に降りる分岐点の石仏。
数馬の集落に降りる分岐点の石仏。
三頭山・槇寄山・土俵岳 この分岐点にも石仏。
この分岐点にも石仏。
三頭山・槇寄山・土俵岳 平成時代に通った修験者が奉納した熊野の卒塔婆。那智に行くと売っているのだろう。
平成時代に通った修験者が奉納した熊野の卒塔婆。那智に行くと売っているのだろう。
三頭山・槇寄山・土俵岳 落ち葉の芸術
落ち葉の芸術
三頭山・槇寄山・土俵岳 同じ卒塔婆が奉納されている
同じ卒塔婆が奉納されている
三頭山・槇寄山・土俵岳 右が大岳、左は御前山。
右が大岳、左は御前山。
三頭山・槇寄山・土俵岳 浅間嶺の休憩所。隣には天幕できる平地も。
浅間嶺の休憩所。隣には天幕できる平地も。
三頭山・槇寄山・土俵岳 その名のとおり浅間嶺からの富士山。
その名のとおり浅間嶺からの富士山。
三頭山・槇寄山・土俵岳 時坂峠にあるこの看板を読んで、浅間尾根の山道がとてもなだらで歩きやすい理由がわかった。牛馬用の道だったのだ。
時坂峠にあるこの看板を読んで、浅間尾根の山道がとてもなだらで歩きやすい理由がわかった。牛馬用の道だったのだ。
三頭山・槇寄山・土俵岳 時坂の集落を通る浅間古道。
時坂の集落を通る浅間古道。

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