札幌50峰
札幌岳
標高 1293 m
札幌岳(さっぽろだけ)は支笏洞爺国立公園内に含まれ、北海道石狩振興局札幌市にある標高1,293mの火山である。 山の名は、豊平川の水源であることに由来。札幌市内を流れる豊平川は明治以前はサッ・ポロ・ペツ(アイヌ語で「渇いた大きな川」の意)と呼ばれていた。サッ・ポロ・ペツは札幌市の地名語源でもある。 山頂には「石鎚神社」碑と、一等三角点「札幌岳」が設置されている。 豊平峡ダム近辺の冷水沢コースと八剣山近辺の豊滝コースの2コースが開削されている。 また、空沼岳への縦走ルートも存在する。 登山口には広い駐車場が設けられており、小さなログハウスの登山届記載所がある。コース前半には1体の石仏が鎮座している。 冷水沢川の渡渉を繰り返しながら進むと、やがて平坦なカラマツ林に至る。ここは1954年(昭和29年)9月の洞爺丸台風によって針葉樹林が壊滅的な被害を受けた後、マツを密集して植林した場所で、台風高原と呼ばれている。 標高860メートル地点には、北海学園大学が管理する冷水小屋が建つ。初代の冷水小屋は太平洋戦争中に焼失しており、その後1952年(昭和27年)に北海道電力によって再建された。これは支笏洞爺国立公園内に送電線を建設する代償として行われたと言われている。 小屋から先は急登となるが、尾根まで出れば山頂までの道は平坦になる。 かつて信仰登山のために用いられていた経路である。毎年整備がされるわけではないので、藪漕ぎ状態になることもある。 盤の沢川に沿って盤の沢林道を進み、その終点に登山口がある。急傾斜の道を登っていくと、やがて空沼岳・札幌岳間の縦走路に合流する。 札幌市内で1000メートル級の山々を縦走できるのはこのルートのみである。豊滝コースとの合流地点の先、札幌岳山頂へは標高差160メートルの急登が控えている。
空沼岳
標高 1251 m
空沼岳(そらぬまだけ)は、北海道石狩管内の札幌市にある標高約1,251mの山である。山頂付近は支笏洞爺国立公園の第1種特別地域に指定されている。 札幌市中心部から車で40分程とアクセスが良いため、夏場のハイキング・秋の紅葉・冬のスキー登山など、市民に親しまれている山のひとつである。周辺には山の名の由来とされる「空沼(からぬま)」をはじめ大小6つの沼が点在している。 夏季の土・日・祝日のみ、札幌市営地下鉄南北線真駒内駅から北海道中央バスの「空沼登山口」行きが運行される。それ以外の日程の場合、自家用車を使うか、同バス路線の通常終点「空沼二股」から30分かけて歩くしかない。バス停は日鉄鉱業北海道支店常盤採石所のただ中にある。 真駒内川を渡り、その支流の万計沢に沿って登山道を進んでいくと、やや道から外れた地点に青沼がある。沢の源である万計沼のほとりには2軒の山小屋が建っており、そのひとつの万計山荘はボランティアの手により活動している。もうひとつの空沼小屋は老朽化により2006年(平成18年)から使用禁止となっていたが、2017年(平成29年)に修復を終えた。 万計沼を過ぎると、やがてより広い真簾沼(まみすぬま)が見え、その脇には龍神地蔵が建つ。ここから軽く下り、さらに急な登りを越えると、札幌岳への縦走路との分岐点を過ぎ、安山岩の露出した山頂にたどり着く。 なお、山頂からさらに進むと空沼(からぬま)を見ることができるが、相応の藪漕ぎを要する。 また、札幌岳縦走路は荒廃しているが、札幌市近隣で1000メートルの山々を縦走できるのはこのルートしかない。道中はヒョウタン沼を望むことができる。
定山渓天狗岳
標高 1145 m
天狗岳(てんぐだけ)は北海道札幌市南区定山渓にある山。地形図には天狗山と記されているが、実際にそう呼ばれることは少ない。同名の山があちこちにあるので、定山渓天狗岳、略して定天として親しまれている。 標高1144.5メートル。北海道百名山ならびに北海道の百名山に選定されている。 山名の由来は、1000メートルを越える3つの険しい岩峰を頂く威容から、あるいは天狗の腰掛けに似ているからともいわれる。 アイヌ語名は「キトウシュヌプリ」で、「ギョウジャニンニクが群生する山」を意味する。また「岩山」を意味する「スマヌプリ」とも呼ばれていた。 定山渓温泉から見ると北西の方角、白井川と小樽内川に挟まれた小天狗岳の向こうにある。 豊羽鉱山が現役で、自家用車が普及しきる前の時代、この山は他に比べて交通事情に恵まれていた。北海道道95号京極定山渓線にはバス停「天狗岳登山口」があり、その近くで白井川に架かっている吊り橋を渡ると、すぐに登山口にたどり着けたのである。しかしこの吊り橋は、平成時代には老朽化のため撤去されており、さらに上流の白井二股に架かった橋を渡ったうえで川沿いの道を東に戻らないと、登山口に行けなくなった。 2010年代では2つの登山道のうち、東尾根コースは廃道と化している。西の熊ノ沢コースは健在だが、急な岩壁を登る箇所もあるので、落石や滑落の危険が伴う。
手稲山
標高 1024 m
手稲山(ていねやま/Teine-yama・Mt.Teine)は、北海道札幌市西部の手稲区と西区に跨る標高1023.1mの山。札幌市中心部からほぼ真西に直線で約15km、自動車で約40分の位置にある。 明治末期に登山道ができ、大正15年(1926)には北大スキー部が山スキーの拠点の一つとして建てたパラダイスヒュッテと呼ばれる日本最古の本格的スキー山小屋が建築される。第11回冬季オリンピック札幌大会の会場になり、現在でも年間100万人を超えるスキーヤーが訪れる。 現在の山名は山麓の地名である「手稲」に由来する。 「手稲」自体は麓の低湿地を表すアイヌ語に由来するが、アイヌ語での山の名称は「タンネウェンシリtanne-wen-sir」(長い・悪い・崖)であった。南斜面に大きく広がる崖を「悪い」と表現したものである。
小天狗岳
標高 765 m
小天狗岳(こてんぐだけ)は北海道札幌市南区定山渓にある山。標高764.7メートル。名称の由来は、北西の奥にある定山渓天狗岳のミニチュア版とも言うべき小ぶりな岩山であることからと思われる。 定山渓ダムによってできたさっぽろ湖の西に位置し、登山道はダム資料館の奥に入り口がある。登山道自体はダムの完成以前から開削されていたが、かつては全く登る者が無く、ダム下流園地の完成によってようやく気軽にアクセスできるようになった。 登山道には多くの階段が設けられているが、木の板が腐敗して支えの鉄杭だけが露出した状態になっており、危険である。 山体は約500万年前に周辺の地層を貫いた溶岩からできており、山頂付近では暗灰色の安山岩が確認できる。