活動データ
タイム
06:35
距離
12.9km
のぼり
1155m
くだり
958m
活動詳細
すべて見る今年の春、雪のため登り損ねた燧ケ岳の柴安嵓に、雪が降る前にと思い行ってきた。結果は、天気に恵まれ最高の眺望を楽しむことができて、大満足の山行となった。このコースは、ナデッ窪の下りが難所と思っていたが、急斜面でありながら、岩礫帯はしっかりしており浮石がないので、手を使いながら下り、割と楽に下山できた。高原地図では難路となっているが難路と呼ぶほどでもない。 〇御池駐車場から俎嵓 前日は、道の駅で車中泊、御池駐車場には6時ごろ到着した。平日なので駐車場はガラ空き、天気快晴で冷え込みもそれほどない。朝食をすませ、6:31には出発できた。平坦な木道を進むと広沢田代までの登りに入る、岩礫帯の急な登りを登り切り、7:10広沢田代に到着。前方1986ピークの紅葉は終わっているが枯れた湿原の黄土色とハイマツなどの常緑樹の緑、そして青い空が見事な景観を醸し出している。湿原の中央付近まで進むと更に池塘が加わり美しさに輝きを増した。 7:30 五合目の階段上りを通過、7:51熊沢田代に到着。ここまで来るとようやく俎嵓が前方に見えてくる。広沢田代と同じような草原の向こうに俎嵓がどんと構えており、一押しのビューポイント。中央にはベンチと大きな池かアクセントになって、ベンチで少し休憩、すばらしい景観を楽しんだ。 熊沢田代から頂上まではずっと登りが続く。8:17七合目を通過したところで振り返ると、会津駒ケ岳の広い平らな山頂が見えた。ここを過ぎるとガレ場のような岩礫帯の急な登りに入り、浮石もあるので少し登りにくいが快調に登る。8:34八合目を通過、もう少しで山頂だ。ここから山頂までは意外に早く8:50には俎嵓に到着した。 俎嵓からは、すぐとなりに柴安嵓、南の方向には、手前にミノブチ岳その奥に尾瀬沼、はるか彼方に日光白根山が見えた。その右には武尊山、至仏山、その手前には尾瀬ヶ原が広がっている。尾瀬ヶ原は柴安嵓に一部隠れているので全容は見えない。青空で空気が澄んでいるのではっきりと山並みが確認できる、すばらしい眺めだ。 北の方向には、会津駒ケ岳その後ろに飯豊山や吾妻山も見えた。その左の方には越後駒ケ岳や平ヶ岳も見えた。天気に恵まれてラッキーと思った。 〇俎嵓から柴安嵓、ミノブチ岳 しばし眺望を楽しんだ後、本日の目的、柴安嵓に向かった。春には、雪がまだたっぷりあり、あまりの急傾斜にとても登れないと断念した因縁の頂きだ。登ってみると確かに急だが手を使ってよじ登れは難しくはない。9:16 僅か16分ほどで山頂に到着した。簡単に登れたので感激はない、しかし、山頂からの尾瀬ヶ原の全容とその奥の至仏山の眺望はすばらしかった。 近くの登山者が富士山が見えるというので目を凝らして見たが、私には見えなかった。後で、俎嵓からの写真に富士山の方角を撮った写真があったので調べたが、残念ながら写っていなかった。柴安嵓からは、尾瀬沼が御池岳に隠れて眺望はあまりよくない。俎嵓の頂上はすぐそこなので登山者が肉眼で確認できる。 頂上を後に登った道を下り、また俎嵓の頂上付近まで登る。トラバースの近道はないが、距離が短いので疲れるまでには至らない。 9:53ミノブチ岳の鞍部に到着。春にスキーをデポした地点で、ここから見る柴安嵓のせりあがりが見事である。同じアングルから撮った春の写真と比べてみた。春の写真には雪のとんがりピークが写っており、雪のない山頂と比較するととんがり部分にはピークがない。自然に作られた雪のピークであることが分かった。 10:03ミノブチ岳に到着、平らな山頂なのだが先端から下をのぞき込むと今日の下山コース、ナデッ窪と沼尻平が見える。ここからだと遮るものがなく尾瀬沼の全容がはっきりと見てとれる。 〇ミノブチ岳から沼尻、沼山峠休憩所 眺望を楽しんだ後、標高差560mのナデッ窪の下りに挑戦、膝に不安をあるので慎重に下った。かなりの急傾斜で後ろ向きで降りる個所もあったが、足場がしっかりしているので思ったほど不安感じない。しかし、つづら折りの下りではないので岩の段差が大きく、手を使って降りなければならず、薄手の手袋は必須であった。40分ほどで急傾斜は終わり、少し緩くなった斜面を更に30分ほど下ると、11:29ようやく沼尻平に到着した。途中スライドは2名と、御池から山頂の20名と比べるとやはり少ない。振り返ると、ミノブチ岳、その奥に俎嵓がちょっぴり見えた。 ちょうどお昼時なので沼尻休息所でランチタイム、定番のパン定食を食べ終わるころには、方々から集まった登山客十数名が昼食をとっていた。 本日の山行の核心部は終わり、後は平地の散策歩きだ。木道は歩きやすく疲れてはいないので快調に足が動く。沼のほとりは、米ツガの樹林帯と湿原が交互に現れ景色は最高、気持ちがよい。12:25沼尻峠の分岐を通過したあと、最後は大江湿原の縦断。夏にはニッコウキスゲの群落がある所のようだが、今は青い空と山際の緑、そして黄土色の草原がどこまでも続く別な美しさが見事である。 ほどなく、峠の緩い登りになるが木道の階段なので格段に歩きやすい。さすが国立公園は整備されている。峠付近の展望台は素通りして少し下ると、思ったより早く13:07沼山峠登山口に到着した。下りの樹林帯はいつの間にかコメツガからオオシラビソに変わっていたが、気が付かなかった。お疲れさまでした。 今回の山行は、登山道がよく整備されており、比較的短時間の山行だったので、いつもより疲れが少なく、快適な山行だった。登山客が少ない時期を狙って行ってみたのだが、それでも数十人の方々とスライドした。花の咲く時期はどれほど混雑するのかと思うと、あまり気が進まない。でもいつかまた訪れてみたい魅力のある山であった。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。