活動データ
タイム
10:39
距離
23.6km
のぼり
2203m
くだり
2212m
活動詳細
すべて見る丹沢主脈。今更言うのも憚られますが、丹沢山地の背骨を成している主稜線のことです。 過去、八丁坂ノ頭から塔ノ岳は2回縦走しているのですが、焼山、黍殻山の山頂を踏んでいないことで、どうしてもやり残し感がありました。 コースタイム約11時間の道のりで、陽のあるうちに大倉に下山したいと思っており、できるだけ早く登り始めたいのですが、焼山登山口に一番早くても8時着のバスしかないので、日の長いこの季節に行うことにしました。 三ヶ木バスターミナルで月夜野行きバスを待っていると、重装備をした若者から中年カップルまで8人程の登山客がいました。 重装備の若者達はテントを持ってる様ですが、たしか丹沢では稜線上のテント泊はできないはずでは・・・。 キャンプ場のある終点の月夜野まで行くのだろうか、などと思っていると、予想に反し全員焼山登山口に下車。 各々身支度してるなか、一足早く歩き始める。 登山口方面に左折すると、すぐさま林道となり、川を渡ると間もなく登山道の取りつき点に着く。 「山ビル注意」の看板が建っている。登山者が麓の集落まで運んでしまうことも多く、迷惑をかけているいる事も自覚しておきたい。刺されたら完全に殺さないと増える一方だという。 今日は気温が高く、すぐに汗だくとなる。長距離を歩くにはキツイ出だしとなった。 1時間程登った頃、つば広の帽子を被った男性が追い付いてきた。私より20歳は若いだろうか、軽く挨拶を交わすと休んでいる私を尻目にどんどん登って行く。うーん、何か悔しい。 やがて焼山に到着。 山頂からの眺望はほとんどないが、鉄塔が建っており、それに登ると周囲を見ることができた。宮ヶ瀬ダムと仏果山や丹沢三峰から丹沢山に至る稜線などが見えるが、ことさら言うほどの眺望はなかった。 次の黍殻山は眺望も無く、真ん中にドーンと降雨計が鎮座している殺風景な山頂で、初めてじゃなければ巻道で通過したいところだ。 登山道は姫次まで徐々に高度を増していき、そこから一旦高度を下げ南東に向きを変えながら、ブナ林の中を再び高度を上げていく。 最後のキツイ階段の登りが終わると神奈川県最高峰の「蛭ヶ岳」(1673m)だ。2時に近い時間では流石にもう人はいない。傍らにはシーンと静まり返った蛭ヶ岳山荘が佇んでいた。 比較的天気は良くて、山頂からの眺めは富士山は勿論、山中湖まで確認できた。 軽く食事を摂ると、急いで出発。まだまだ先は長い。 この時期の丹沢は丁度つつじの見頃だ。シロヤシオ、三ツ葉躑躅など白や赤の花が咲き誇っている。 特に蛭ヶ岳から丹沢山の間に多く見ることができた。 蛭ヶ岳から檜洞丸までの登山道周辺にも多く見られるそうだが、登山道崩落の為、通行止めとなっていた。 丹沢山を過ぎ、塔ノ岳に向かっていると、続々と前方から登山者が来る。どうやら、丹沢山の「みやま山荘」を目指しているようだ。 疲れた表情で「小屋はまだですか?」などと訊かれたりもする。 塔ノ岳に着く頃には大分陽も傾いてきていた。俄かに雲も湧き上がり、雲海を作り始めている。 そんな様子を、ビール片手に眺めている小屋泊まりの人々を横目に大倉尾根に向かう。いわゆる「バカ尾根」である。 登りで苦しいのは勿論だが、先の見えない延々と続く坂にウンザリするのは下りも同じだ。 石がゴロゴロしているところや、歩幅に合わない階段だったり、歩きにくいこと夥しい。 途中で日没を迎えたようだが、幸いなことに残照あるうちに大倉バス停に着くことができた。
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