2.24 谷川岳芝倉沢 スキー

2018.02.24(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 36
休憩時間
1 時間
距離
11.6 km
のぼり / くだり
895 / 1655 m

活動詳細

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去年同時期に西黒沢を滑ったので、山スキー百山にあった万太郎谷~芝倉沢滑降をやろうと思い立ちました。 朝7時のロープウェイは去年と違いガラガラ、拍子抜けしながら0730には天神平に到着。天気も良く非常にテンションが上がりました。 トマの耳までは快晴で、風は強いものの非常に良い天候でした。ただ0910山頂に着く頃には雲が増え、天候が徐々に悪化しているのが分かりました。万太郎谷滑降すると正午までに一ノ倉岳に立つのは無理だと思い、万太郎谷滑降は取りやめ一ノ倉岳へ。 一ノ倉岳までのルートはスキーの先行者が一名遠くに見えるだけでトレースもなく、踏み抜きで予想以上に時間と体力を消耗、その間天候はどんどん悪化、一ノ倉岳に着く頃には視界数メートルの吹雪となっていました。 実は一ノ倉岳には一度も来た事がなく、どこが山頂なのかも分からない状態。若干焦りながら準備し、GPSとコンパスを頼りに芝倉沢(と思われる方向)にドロップイン。ただ斜面は真っ白、視界も真っ白で平衡感覚も効かず、十数メートル滑ってはGPSを確認し進む有様。そしていつの間にかやたらと幅の狭い急斜面に入り込んでしまいました。 恐る恐る横滑りで傾斜変換点を超えた瞬間、足払いを受けたようにすっ転びました。見ると幅10mほどスパッとスラブが切れ落ち、はっきりと破断面が見えています。雪崩ネットワークのSCに参加して勉強はしていましたが、まさか自分が雪崩を誘発・遭遇するとは思っておらず頭は真っ白。 ビーコンは当然装備、シャベルスコップもありますがこれは他人を助ける為の物。誰一人周りにいないこの状況では、雪崩に埋もれたら捜索隊が来てくれたとしても見つかるまで数カ月はかかるはずです。雪崩危険地形のど真ん中、45度程度の幅の狭い急斜面・新雪。ちょっと動けば足元のスラフが流れる状況。「今回は駄目かもしれない」そんな考えが頭を支配します。最早滑る事もままならず斜滑降・横滑りでなるべく斜面の端を降りますが、2回ほど木で出来た2mほどの雪庇を踏み抜き、埋まりそうになり更に焦ります。 泣きそうになりながら何とか急斜面地帯を抜けると視界が開けますが、そこはいつ雪崩が来てもおかしくない沢地形のど真ん中。速く滑らなければならないのに、緊張の糸が切れたようで何回も転倒。疲れもあり斜面を楽しむというより無心で下りるのみ。 湯檜曽川まで出てきてようやくホッと一息。スノーシューハイクの方達とすれ違いながらロープウェイ駅へと向かいました。 今回生きて帰って来たのは運が良かったのだと反省し、より慎重に行動せねばと痛感する山行となりました。

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