乗鞍岳
出典: Wikipedia
乗鞍岳(のりくらだけ)は、飛騨山脈(北アルプス)南部の剣ヶ峰(標高3,026m)を主峰とする山々の総称。朝日岳、摩利支天岳、富士見岳、屏風岳など23の山があり、広大な裾野が広がる。日本百名山及び新日本百名山に選定されている。
【特長】
特別天然記念物雷鳥の生息地としても知られており、日本一標高の高い道路である乗鞍スカイラインは自然環境維持を目的にバス、シャトルバス、タクシー、自転車、許可車両以外の自家用車の乗り入れが禁止されている。標高2,702mに位置する畳平まではバスでいくことが可能。畳平からはわずか90分で主峰剣ヶ峰までの登頂が可能なため、充分な経験と装備を必要とする北アルプス南端に位置していながら、他の山と異なり家族と一緒に行きやすい3,000m級の山である。また、乗鞍岳は活火山であり、周囲に広がる平湯、福地、新平湯、栃尾、そして新穂高温泉の総称である奥飛騨温泉郷は豊富な湧出量と日本一の温泉露天風呂数でも知られている。
【概要】
中部山岳国立公園内の岐阜県と長野県にまたがっており、長野県側の麓には乗鞍高原が広がっている。山名の由来は、古くは「鞍ヶ嶺」と呼ばれ、姿が馬の鞍に似ている事から名付けられたとされている。平安時代には「位山」と呼ばれ、1645年(正保2年)頃の乗鞍岳と呼ばれるようになったとされている(幕府に提出された絵図に山名が記載されている)。
【自然】
日本の火山としては富士山、御嶽山に次ぐ高さである。火山体のほとんどは古期火山体で、新期の火山体は山頂付近に分布する火山体や山腹に分布する溶岩ドームと溶岩流からなる大規模な成層火山。裾野が広いのが特徴で、8つの平原がある。12の火山湖(池)があり、山頂直下西にある権現池は日本有数の高所にある池である。山頂付近の積雪が多く、乗鞍スカイラインの開通のために長期間の除雪が必要となる。夏でも一部の北東斜面などには、雪渓が残り夏山でのスキーが可能となっている。
【交通機関】
濃飛バス https://www.nouhibus.co.jp/route_bus/norikura-line/
【乗鞍旅行プラン】
山と渓谷社 https://www.yamakei-online.com/yk/article/gifu2016.php このエリアについて
掲載されている山
乗鞍岳, 摩利支天岳, 野麦峠, 乗鞍高原, 五色ヶ原, カクレハ高原, 飛騨高原スキー場, 乗鞍高原温泉スキー場
蚕玉岳(こだまだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市の境に位置する標高2979mの山である。日本百名山に選定されている乗鞍岳(最高峰は剣ヶ峰・3026m)の直下にそびえ、頂上小屋を経て剣ヶ峰まではひと息。稜線一帯は夏にはコマクサの群落を見ることができる。詳細は乗鞍岳を参照。
https://yamap.com/mountains/146
朝日岳(あさひだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市の境に位置する標高2975mの山である。日本百名山に選定されている乗鞍岳(最高峰は剣ヶ峰・3026m)の北側にそびえ、南西麓には権現池の神秘的な水面が広がっている。詳細は乗鞍岳を参照。
https://yamap.com/mountains/146
西穂丸山(にしほまるやま)は、長野県松本市と岐阜県高山市の境に位置する標高2452mの山である。北アルプス・穂高連峰の一座である西穂高岳から連なる稜線上にあるが、ハイマツ帯の中のなだらかなピークである。新穂高ロープウェイから西穂山荘を経由し、この西穂丸山までは危険箇所がほぼなく、登山初心者でも登頂可能。この先の西穂独標(2701m)から先は、本格的な岩稜が連続する。詳細は西穂高岳を参照。
https://yamap.com/mountains/1409
北穂高岳(きたほだかだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市の境に位置する標高3106mの山である。北アルプス有数の岩峰である日本百名山・穂高岳の一座で、西穂高岳・前穂高岳・最高峰の奥穂高岳・涸沢岳などが連なる穂高連峰の北にそびえている。山頂部は南峰と北峰からなる双耳峰で、奥穂高岳の稜線から見るとその山容をよく確認できる。北峰の直下に北穂高小屋があり、ここから眺める大キレット越しの槍ヶ岳は、北アルプスを代表する山岳景観のひとつである。長野県側の涸沢カールから南稜を経由して登るのが最短ルートとなるが、槍・穂高連峰を縦走する際には北側の大キレット、南側の涸沢岳との間とも険しい岩稜で、ルート上のハイライトとなる。北穂池や東稜などのバリエーションルートや、日本屈指のロッククライミングのゲレンデ・滝谷を攀じって登頂するクライマーもおり、様々な登山者が行き交う山でもある。
乗鞍岳は長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる日本百名山の一峰。標高2,702mの畳平までエコーラインとスカイラインの車道が通じており、バスでアクセス可能。ここを起点に登山をすれば標高差約320m・1時間30分ほどで山頂に立てる。バスは岐阜県側の平湯かほおのき平、長野県側の乗鞍高原から乗車できる(畳平まではマイカー規制がある)。乗鞍岳は最高峰の剣ヶ峰(標高3,026m)を主峰とし、朝日岳や摩利支天岳、富士見岳など23の山々の総称である。山名の由来は、なだらかな山容が馬の背に鞍を置いたように見えることから。畳平からのコースは危険箇所も少なく初心者でも歩けるコースだが、天候急変時の怖さは高山ならでは。備えは万全にして登山に臨みたい。日帰り登山者が大半だが、肩ノ小屋に宿泊してご来光を眺めるのもおすすめ。
富士見岳(ふじみだけ)は、飛騨山脈(北アルプス)南部の乗鞍岳(主峰:剣ヶ峰)を構成する23ある山の一つで、標高は2,817ḿあり、その名の通り山頂からは快晴時には富士山が見える。
乗鞍山頂畳平バスターミナル(標高2702m)から徒歩で40分程度で行くことができる手軽な高山で、標高2817mの山頂からは、南に剣ヶ峰、北に槍ヶ岳、穂高連峰を望む。快晴時には富士山が見えるが、肉眼では視認しにくい。頂上への山道には夏季にはコマクサをはじめとする様々な高山植物がみられる。
富士見岳からの展望、遠景は南アルプス(左から仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳)、仙丈ヶ岳と北岳の間の背後に富士山の最高点の剣ヶ峰付近のみが見られる。
涸沢岳(からさわだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市の境に位置する標高3110mの山である。北アルプス有数の岩峰である日本百名山・穂高岳の一座で、西穂高岳・前穂高岳・最高峰の奥穂高岳・北穂高岳などが連なる穂高連峰のひとつ、日本第8位の高峰である。東側に広がる涸沢カールから見上げる姿は、右側に鋭くそびえる涸沢槍を従え、中腹には獅子岩がそそり立ち、独特の山岳景観を作り出している。長野県側からは上高地から涸沢カールを登りザイテングラート経由で、岐阜県側からは新穂高温泉から白出沢経由で、奥穂高岳山荘のある白出のコルをめざす。ここからは約20分ほどの稜線歩きで山頂に立つことができるが、北穂高岳からの縦走路は険しい岩稜が連続し、難易度が一気に上がる。
西穂高岳(にしほたかだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる標高2,909 mの飛騨山脈(北アルプス)南部の山である。山域は中部山岳国立公園に指定され、花の百名山に選定されている。
上高地や東西の方角から眺めると鋸歯状に岩稜が連なる山容が特徴である。無雪期の登山シーズン中に、新穂高ロープウェイの終点の西穂高口や上高地からの登山者で賑わう。西穂独標までは、穂高岳の入門コースとなっているが、西穂独標から山頂までは熟達者向きのコース、山頂から奥穂高岳までの区間の岩稜は北アルプスの主稜線上では屈指の難コースとなっている。西穂高岳落雷遭難事故の現場でもあり、今でも慰霊碑が鎮座し、慰霊登山を含む関係者らを迎えている。
南岳(みなみだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる飛騨山脈南部に位置する標高3,033 mの山である。山域は中部山岳国立公園に指定されている。南岳と北穂高岳との間には大キレット(大切戸)と呼ばれる痩せ尾根の断崖絶壁が続く。
南岳は3,000メートルを越える高峰であるが槍ヶ岳および穂高岳に挟まれた稜線上の一峰に過ぎず、これらの付属的な山とみなされ「…百名山」などに名を連ねることが無い。
山頂には点名が「北穂高」の三等三角点(所在地は、岐阜県高山市大字神坂字保高岳715番)が設置されている。
槍ヶ岳から穂高岳に延びる尾根の南端にあることから、1909年(明治42年)に鵜殿正雄により南岳と命名された。
大喰岳(おおばみだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる飛騨山脈南部に位置し、槍ヶ岳の南側に対峙する標高3,101 mの山。
山名は、群獣がこの付近に集まって山草を貪り食らったことにより、猟師の間で「大喰」と呼ばれたことに由来するとされる。山域は中部山岳国立公園に指定されている。
槍ヶ岳は東西南北に稜線を引き、北鎌尾根、東鎌尾根、西鎌尾根と呼ばれ、南側は鎌尾根とは呼ばないが3,000 m以上のピークが連続する稜線を引き、途中、大喰岳、中岳(3,084 m)、南岳(3,033 m)があり、穂高連峰へと続く。これらは氷食による圏谷地形と地盤の隆起の結果によるものである。
大喰岳は3,100 mを越え、日本で10位の高峰であるが、槍・穂高連峰の一峰で付属的な山とみなされ「…百名山」などに名を連ねることが無い。北側に間近に槍ヶ岳を望む。