はじめての北沢峠登山生活

2023.07.15(土) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
13 時間 38
休憩時間
5 時間 12
距離
10.4 km
のぼり / くだり
1161 / 1221 m
8
1 4
2 30
24
31
47
2 8
DAY 2
合計時間
10 時間 27
休憩時間
2 時間 9
距離
9.8 km
のぼり / くだり
1231 / 1195 m
47
1 23
25
42
44
25
30
1 21
11
25
13

活動詳細

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美しいを通り越して鬱蒼と咲き誇っていた街の紫陽花はすっかり花びらを落としている。 気がつけば今年もTシャツを着る季節になり、多くの登山家が山に駆り出すときがきた。 ここは南アルプス北沢峠。 3つのカールを抱えた優美で緩やかな山容と美しいお花畑の仙丈ヶ岳。 夏でも山頂に雪があると見間違えるほど白い、花崗岩のピラミダル。甲斐駒ヶ岳。 2000m付近からコメツガ、シラビソから始まり、ダケカンバ、ハイマツ、高山植物のお花畑と変化に富んだ植生を北沢峠の幕営地から両山をピストンで楽しむ山行。 と、綺麗なことを書きたいものの、天候に恵まれず、残った記憶はバス戦争。 北沢峠へのアクセスはマイカー規制により、伊那市が運行する「南アルプス林道バス」を利用するほかない。 混雑すると予め知っていたので、夜行バスで早着するも、どの列に並んだら良いか分からず右往左往した。もし迷子の行列があったらそこに並ぶべきだったろう。 ■目的 ・南アルプス入門として仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳へ ・ミーハーな気持ちで楽しむ ・仙丈ヶ岳からの夕景撮影 ・甲斐駒ヶ岳からの朝焼け撮影 ■1日目 天気予報は明日も含めガス、ガス、ガス。 とはいえ、刹那的な晴れ間を期待して、テン場で束の間の休息の後、12時に仙丈ヶ岳へ出発。 ガスの中ハイクアップ、見渡す限りガス、ガス、ガス。真っ白な世界と時折身体を打つ突風。 日没2時間前くらいに山頂についたものの、天候の回復が見込まれないため、下山。 テン場についたのは21時30分。あー疲れた。 ■2日目 滞在した北沢峠付近は携帯電波がないため、天気予報を見ることができない。 そのため前日の予報通りであれば、朝焼けは期待できないことと、疲労困憊につき、ナイトハイクは諦めて、5時行動開始を目指す。 起床してテントの外をみると、ピンク色に染まった空が目に映り、悔し涙が頬を濡らす。 気を取り直して、行動開始! 続きは写真にて。 ■アクセス 行き 計13,370円 2300 竹橋(東京)まいにちアルペン号 0510 戸台口着(戸田口とありますが、仙流荘前で停まります) 0530 仙流荘発 1370円 0625 北沢峠着(実際にはこの2時間遅れ) 帰り 1500 北沢峠 1370円 1545 仙流荘着(実際にはこの1時間遅れ) 1700 仙流荘発南アルプスジオライナー(予約不要) 1824 茅野駅着 1910 茅野駅発 特急あずさ 5650円 帰路へ ■南アルプス林道バス攻略法 林間バスは小さめのバス5台ほどで運用しており、第一陣に乗車できなかった場合には、最大で3時間以上待つこともあります。 ポイントは2つ ・運賃はチケット売り場で事前購入制 ・チケット購入列と乗車列が別 ・乗車列先頭は「バスのりば」と書かれたチケット売り場の横(車道側) そのため、複数対応作戦が有効です。 1人がバス乗り場の列に並び、その間にもう1人がチケット列へ役割分担すると良いです。 荷物での場所取りしても、列がずんずんと進んでいきますので、あまり意味がないです。またバスの邪魔になりますので慎んだ方が良さそうです。 ■お風呂 仙流荘 料金 大人600円 児童(小学生)400円 時間12:00-20:00(最終受付19:30) https://maps.app.goo.gl/3u2y9LyzBEq8tnFg7?g_st=ic ■その他 南アルプス林道バスの運行情報は、仙流荘のWEBサイトで確認できます。 ■食事 そば処 茶屋(茅野駅) いつも登山客で繁盛している人気店。 蕎麦も天ぷらもなんでも美味しいともっぱらの噂。混雑時は行列お断りなので、入れるとラッキー。 鴨汁セイロ蕎麦 1430円 生ビール780円 https://maps.app.goo.gl/33kZ9hJsac6WE8m69?g_st=ic

仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 日が上り、はじめて列の長さ認識したとき、思わず喉が鳴った。
日が上り、はじめて列の長さ認識したとき、思わず喉が鳴った。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 朝はこの4台で運行されます。
ぼくは2.5巡目くらいだったので、2時間以上待っただろうか。
朝はこの4台で運行されます。 ぼくは2.5巡目くらいだったので、2時間以上待っただろうか。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 北沢峠から徒歩10分ほどで長衛小屋テント場です。壊れかけのアライテントを張ります。
予報どおりガスってます。
北沢峠から徒歩10分ほどで長衛小屋テント場です。壊れかけのアライテントを張ります。 予報どおりガスってます。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 タイトル
「チーズ不足のチーズリゾット」

理由
持ってこようとしていたチーズの半分近くにカビが生えていたため

今回は楽しい食事でミーハー登山がテーマです。
タイトル 「チーズ不足のチーズリゾット」 理由 持ってこようとしていたチーズの半分近くにカビが生えていたため 今回は楽しい食事でミーハー登山がテーマです。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 価格は良心的

北沢峠は電波はないので気をつけてくださいね。
甲斐駒ヶ岳稜線だけ電波ありました。
価格は良心的 北沢峠は電波はないので気をつけてくださいね。 甲斐駒ヶ岳稜線だけ電波ありました。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 夕陽を目的に仙丈ヶ岳に向かいます。

(一般的にこの時間から登るのは良いことではありません)
夕陽を目的に仙丈ヶ岳に向かいます。 (一般的にこの時間から登るのは良いことではありません)
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 ガスってるのでお花の写真多めです♪

今回、観察時間が足りなかったため同定は信頼度低めです。ご指摘頂けると嬉しいです。
ガスってるのでお花の写真多めです♪ 今回、観察時間が足りなかったため同定は信頼度低めです。ご指摘頂けると嬉しいです。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 キバナノコマノツメ

スミレ科
黄色いスミレで「コマノツメ」はスミレの古い呼び名です。よく似た花に「タカネスミレ」があります。
花期は6月くらい
キバナノコマノツメ スミレ科 黄色いスミレで「コマノツメ」はスミレの古い呼び名です。よく似た花に「タカネスミレ」があります。 花期は6月くらい
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 ミヤマキンポウゲ

キンポウゲ科
「キンポウゲ」の高山型で、全体が小さく繊細でメリハリがあり、茎の毛がねています。
ミヤマキンポウゲ キンポウゲ科 「キンポウゲ」の高山型で、全体が小さく繊細でメリハリがあり、茎の毛がねています。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 木漏れ日とミヤマキンポウゲ
木漏れ日とミヤマキンポウゲ
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 防鹿柵
防鹿柵
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 柵の中のバイケイソウ
柵の中のバイケイソウ
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 守られた花たち。
ネットの向こうは異世界のような。
守られた花たち。 ネットの向こうは異世界のような。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 馬の背ヒュッテのベンチをお借りして、パスタを拵えます。
レトルトのウニクリームパスタ。
馬の背ヒュッテのベンチをお借りして、パスタを拵えます。 レトルトのウニクリームパスタ。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 馬の背ヒュッテのすぐ横で咲き乱れています。
馬の背ヒュッテのすぐ横で咲き乱れています。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 ゴゼンタチバナ

ミズキ科
加賀白山の御前峰で見つかり、輪生する葉の中央に付く実がタチバナに似ているのでこの名が付いたと言われる。
ゴゼンタチバナ ミズキ科 加賀白山の御前峰で見つかり、輪生する葉の中央に付く実がタチバナに似ているのでこの名が付いたと言われる。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 コメバツガザクラ

ツツジ科
形はツガザクラと同じですが、葉は栂ではなく米粒のようです。
コメバツガザクラ ツツジ科 形はツガザクラと同じですが、葉は栂ではなく米粒のようです。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 不明

地衣類
不明 地衣類
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 チングルマ

バラ科
山域によって微妙に葉の形が異なり、ポピュラーでありつつも同定の確信を揺るがす。
しばし群生し登山者の目を楽しませる。
チングルマ バラ科 山域によって微妙に葉の形が異なり、ポピュラーでありつつも同定の確信を揺るがす。 しばし群生し登山者の目を楽しませる。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 
(やはりチングルマじゃないかも?、でもチョウノスケソウでも、ハクサンイチゲでもないし...)
(やはりチングルマじゃないかも?、でもチョウノスケソウでも、ハクサンイチゲでもないし...)
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 タカネツメクサ

ナデシコ科
ツメクサは「爪草」で、葉の形が鳥の爪に似ているからでしょう。時によっては大株をつくります。
タカネツメクサ ナデシコ科 ツメクサは「爪草」で、葉の形が鳥の爪に似ているからでしょう。時によっては大株をつくります。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 下山します
下山します
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 思いのほか下山が長くて疲れました。

ラーメンの具を炒めます♪
(完成したラーメンのは撮り忘れました)
思いのほか下山が長くて疲れました。 ラーメンの具を炒めます♪ (完成したラーメンのは撮り忘れました)
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 疲労困憊で、朝焼け撮影は遠慮しましたが、見上げた東の空は赤く染まってました。

ぼくのほっぺたに悲しそうなものが流れる。
疲労困憊で、朝焼け撮影は遠慮しましたが、見上げた東の空は赤く染まってました。 ぼくのほっぺたに悲しそうなものが流れる。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 気を取り直して甲斐駒ヶ岳へ向かいます。

撮影目的でない純粋なピークハントは久しぶりで、ちょっとウキウキします。
気を取り直して甲斐駒ヶ岳へ向かいます。 撮影目的でない純粋なピークハントは久しぶりで、ちょっとウキウキします。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 薄暗い森の空気に満たされて、静かに登っていきます
薄暗い森の空気に満たされて、静かに登っていきます
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 仙水小屋の水は沢水でなく湧水なんです。
だから安全で美味しいとのこと。

実際にすっごく美味しいです。
小屋主さんは通過のぼくに気さくに話しかけてくださいました。
仙水小屋の水は沢水でなく湧水なんです。 だから安全で美味しいとのこと。 実際にすっごく美味しいです。 小屋主さんは通過のぼくに気さくに話しかけてくださいました。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 栗沢山
栗沢山
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 やっと甲斐駒ヶ岳見えてきました。

と言ってもこれがそうなのか自信がないし、確認する余裕もないのが甲斐駒ヶ岳の登りである。
やっと甲斐駒ヶ岳見えてきました。 と言ってもこれがそうなのか自信がないし、確認する余裕もないのが甲斐駒ヶ岳の登りである。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 間違って破線ルートをきてしまいました。

おかげで?渋滞はなかったですし、エキサイティングな登山を楽しめます
(不慣れな方は本当に危ないので巻道をお使い下さい)
間違って破線ルートをきてしまいました。 おかげで?渋滞はなかったですし、エキサイティングな登山を楽しめます (不慣れな方は本当に危ないので巻道をお使い下さい)
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 ハクサンイチゲ

キンポウゲ科
白いけどキンポウゲ科。
日本の高山には何処にでもあるポピュラーな花です。一株にたくさんの比較的大き目の花を付けます。
ハクサンイチゲ キンポウゲ科 白いけどキンポウゲ科。 日本の高山には何処にでもあるポピュラーな花です。一株にたくさんの比較的大き目の花を付けます。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 甲斐駒ヶ岳山頂到着

今回はことごとくガスってます
甲斐駒ヶ岳山頂到着 今回はことごとくガスってます
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 下山すると晴れるシステムなんなの
下山すると晴れるシステムなんなの
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 摩利支天

多くの方が立ち寄られています。
ぼくは行きませんでしたが、晴れていれば甲斐駒ヶ岳がカッコよくて見えるんだとか。
摩利支天 多くの方が立ち寄られています。 ぼくは行きませんでしたが、晴れていれば甲斐駒ヶ岳がカッコよくて見えるんだとか。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 どんどん晴れてくる...
どんどん晴れてくる...
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 甲斐駒ヶ岳

ぼくが唯一収められた甲斐駒ヶ岳です
甲斐駒ヶ岳 ぼくが唯一収められた甲斐駒ヶ岳です
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 ただいま。

テン場は昨日がピークだったようです。
ゆっくり片付けて帰ります。

(ということは帰りのバスは今日がピークということに気づけまさ太郎!)
ただいま。 テン場は昨日がピークだったようです。 ゆっくり片付けて帰ります。 (ということは帰りのバスは今日がピークということに気づけまさ太郎!)
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 15時のバスに乗りたかったんですが、すごい列!
列の終端まで目視できないほどでした。
時刻表に関係なく、全てのバスで総力的に輸送されてます。
15時のバスに乗りたかったんですが、すごい列! 列の終端まで目視できないほどでした。 時刻表に関係なく、全てのバスで総力的に輸送されてます。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 ギリギリ乗れました!
最後のひと席かつ特等席の助手席に座らせてもらいました。

(椅子の座り心地は一番なのでおすすめです笑)
ギリギリ乗れました! 最後のひと席かつ特等席の助手席に座らせてもらいました。 (椅子の座り心地は一番なのでおすすめです笑)
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 仙流荘到着

この写真の車道側からジオライナーの列になってます。
時刻表の15分前くらいにきます。

予約不要で乗り切れるか不安でしたが、見越して2台体制でしたので、乗れないということはなさそうです。
仙流荘到着 この写真の車道側からジオライナーの列になってます。 時刻表の15分前くらいにきます。 予約不要で乗り切れるか不安でしたが、見越して2台体制でしたので、乗れないということはなさそうです。
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 登山家御用達の茅野の蕎麦屋で腹ごしらえ
登山家御用達の茅野の蕎麦屋で腹ごしらえ
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 カモセイロをビールにて
カモセイロをビールにて
仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳 あずさで宴を上げて帰ります。
(飲みすぎですね)


最後までご覧いただきありがとうございました。
あずさで宴を上げて帰ります。 (飲みすぎですね) 最後までご覧いただきありがとうございました。

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