登山

雪のある時期の南アルプス北部に行きたかったので仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳を北沢峠からアタックしてきました。

1日目は北沢峠まで

戸台河原の旧駐車場までは車道歩きで、それ以降は河原&登山道歩きです
戸台川の歩きは途中まで工事用の道路があってとても楽でした！
その後は基本的に左岸側を歩きます。
河原の中に入るのではなく、できるだけ斜面側を歩くと楽かと思います。
丹渓山荘までは3〜4回ほど渡渉があり、最初と最後の渡渉が渡りにくいです。

丹渓山荘以降は北沢峠まで案内看板&テープが要所要所にありました。

この日は夜に雪が降り、翌朝にはくるぶしくらいまで積もっていました。

2日目は仙丈ヶ岳へ

この日の天気はとても良く日本の標高1位、2位、3位を横並びに見られました。
道の状況はテープがあるので大丈夫だと思いますが、たまにテープがなくなりルーファイが必要になる時があります。

3日目は甲斐駒ヶ岳へ

この日も天気は良く、さらに森林限界を超えても風はほとんど吹いていませんでした。
仙水峠経由で駒津峰まで行きました。ルートは特に問題ないと思います。
問題なのはこれ以降で甲斐駒ヶ岳への直登ルートは岩に氷が張り付いており、完全にアルパインの世界です。
トラバースルートも雪の状態がよくないので、安易に行かない方がよいです。

4日目　下山
車を停めた駐車場まで戻ります。
午前の遅い時間帯からだと思っていた雪が朝から降っており、この時点でかなり萎えていました。下山を開始しても雪は止むことはなく、丹渓山荘以降はみぞれ混じりになっていました。
戸台河原はそういう理由もあり、かなり辛かったです。
途中でカモシカが突然足元に現れたこと以外は特に問題なく歩けました。

甲斐駒ヶ岳（かいこまがたけ）は、南アルプス国立公園内の赤石山脈（南アルプス）北端の山梨県北杜市と長野県伊那市にまたがる標高2,967 mの山である。峻険な山容をもち、半ば独立峰のような姿勢で屹立する日本アルプス屈指の名峰で、日本百名山、新日本百名山、新・花の百名山、山梨百名山、信州百名山、日本百景に選定されている。

仙丈ヶ岳または仙丈岳（せんじょうがたけ・せんじょうだけ）は、長野県伊那市と山梨県南アルプス市にまたがる南アルプス国立公園内の赤石山脈の北部にある標高3,033 mの山である。

【概要】
北東に小仙丈岳、南西に大仙丈岳の小ピークを従え、さらに大仙丈岳の南側には、南アルプス中部の塩見岳に至る長大な仙塩尾根が連なっている。また、尾根の間には、東側に小仙丈沢カール、北側に藪沢カール、南東側に大仙丈沢カールと三つのカール（圏谷）を擁し、山容は比較的穏やかであるが、西面は急峻で岳沢が沢登りや冬季の氷瀑登攀の対象となっている。高山植物の非常に豊富な山として知られている。男性的な山容の甲斐駒ヶ岳に比べて女性的ななだらかな山容から「南アルプスの女王」とも称されることがある。日本百名山、新日本百名山、花の百名山、新・花の百名山、山梨百名山に選定されている。山体は赤石層群の硬砂岩・粘板岩・チャートで構成されている。

仙丈ヶ岳・伊那荒倉岳

長野

山梨

仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳

大学の先輩と3泊4日で北沢峠から長衛小屋にBCを張り仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳に行ってきました。

1日目　駐車場→長衛小屋
最初の渡渉など楽しい部分もありましたが、総括すると荷物が重すぎてしんどい１日目でした。

2日目　長衛小屋→仙丈ヶ岳→長衛小屋
過去の山行記録を見る限り北沢峠から仙丈ヶ岳に行っている人は1週間はいなく１日目の夜に雪が降ったため、ラッセルがしんどくなるかなと予想してましたが、トレースはほとんどないものの雪は１日目の夜に降った雪の下は固くしまっており、割と歩きやすくてバテながらもなんとか登頂することができました。天気は快晴！

3日目　長衛小屋→甲斐駒ヶ岳→長衛小屋
仙水峠から駒ヶ峰の約500mの登りは根性との勝負でした。駒ヶ峰の上に立つと岩と雪のミックスされた稜線で行けるか分からないもののとりあえず進むことに。とりあえず駒ヶ岳の直登ルートを進むも難易度が高く、トラバースルートから行くことに。ただこちらも難易度がなかなか高いところでした。山頂にてTwitterで甲斐駒ヶ岳で昨日、事故が起きたことを知り気が引き締まりました。天気は快晴！

4日目　長衛小屋→駐車場
特に丹渓山荘から下が長く感じました。雪も降っていてトボトボ歩いてなんとか駐車場まで到着できました。

食事🍽️
１日目　/パン/鍋
2日目　ラーメン/バランスパワー(ベイクドキャラメル味/焼肉
3日目　雑炊/フルグラ/カレー
4日目　カレーの残り/大芝の湯の味噌カツ/

温泉→大芝の湯
いろんな種類の温泉があってよかった！
サウナも気持ちよかった！



春到来！北沢峠から仙丈ヶ岳•甲斐駒ヶ岳

呂津カンキチ

※工事中・冬季閉鎖のため車両は仙流荘までしか入れない。

部活の合宿
去年のリベンジ。
諸事情ありかなり刻むことになったが人によっては１日２日でもいけるかも。
アイピンがないとかなりキツイ。てか無理。

天気を待ったこともあり、めっちゃ好天だった。
１週間分の荷物を背負って稜線をアイピンで登るのは怖かった。

４泊５日　穴沢ノ頭・丸山谷ノ頭・仙丈ヶ岳・小仙丈ヶ岳

soui

しんどかった最終合宿

としえ

寒波後の南アルプスで2泊3日テント泊。

戸台の河原歩きと黒戸尾根以外はほぼ全行程で股下~腰ラッセル。本当に辛く、ラッセルから逃れるために何度かコースを外したりして変なトレースばかり付けてしまった。これからこのルートを取る人には申し訳ない。

苦労した甲斐あって物凄い達成感。

1日目 仙流荘→戸台河原→北沢峠→長衛小屋
2日目 長衛小屋→仙丈ヶ岳→長衛小屋
3日目 長衛小屋→仙水峠→甲斐駒ヶ岳→黒戸尾根→尾白川渓谷駐車場

長衛小屋の水場は表面が凍っていたものの流水が出ており、冬季トイレも普通に使えた。ありがたい。

1日目に戸台で会ったお兄さんのテントが北沢峠に張ってあったが、その方と自分しか北沢峠にはいなかったんじゃないかと思う。そのお兄さんにも2日目以降は会えず。

厳冬期 仙丈ヶ岳＆甲斐駒ヶ岳

果てしない樹林帯を越えた先に、ようやくお会いできた、白き仙丈ヶ岳。大仙丈カールの裏側から望む女王は峻険な岩場に覆われ、太陽光線に厳冬の雪煙が醸す赤いオーラは、まさに女王の名に相応しく、気高くも美しい姿を魅せた。せっかくならば、「小仙丈ヶ岳」「大仙丈ヶ岳」の両姫にも礼を尽くして謁見しよう。
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相棒のRyotaと、去年の12.28.に南アの北岳へ(詳しくはログを見てください️📝) 北アは豪雪により人を寄せつけない雰囲気を放っており、冬期VRは雪質が安定しない模様。となれば向かう先は南ア！以前から気になっていた仙丈ヶ岳の地蔵尾根から、大・小仙丈ヶ岳を含めた仙丈ヶ岳全山縦走を実行しよう。
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いつものように相棒と登山口に集合し、意気揚々と開始。仙丈ヶ岳の地蔵尾根は、厳冬期には一般的なルートだ。距離、標高差共に体力コースであり、長い樹林帯は精神力との戦いとなる。登山口までの道路には雪＆凍結無し、開始後徐々に雪が出始め、林道300m区間の手前から雪景色に。その後、トレイル区間、林道800m区間、トレイル区間と繰り返し、最後の長い林道を終えると、いよいよ登下降を繰り返す果てしない樹林帯が始まる。ありがたくもトレースがしっかりと踏み固められていた。先人の方々に感謝。
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厳冬期の樹林帯は、汗をかかないペースで淡々と進める必要がある。だが、今日は思うようにペースが上がらない💦 このままでは、全仙丈ヶ岳の縦走がタイムリミットを越えてしまう(お互い明日は仕事です)。そこでRyotaと戦略的に別行動をとることにした。この日は樹林帯で-15℃、稜線は爆風の-20℃ 、厳冬期は自分のペースで体温を生み出しながら歩くことが要だ。Ryotaには先行してもらい、僕は追いかけながら進むことにした。お互い自立した登山家として、理解した上での判断である。
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ここからはソロの行動。少し寂しい思いで樹林帯を歩いてると、所々に「Ryota」と雪に落書きが😂 そばに居ることを知らせる計らいなのだろう。俄然、勇気とやる気が湧いてくる🔥 やがて、思ったより体感短く、樹林帯をクリアした。
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2700m地点までの急登を終えると、目の前に仙丈ヶ岳の大パノラマが姿を現す。今日は十三夜の月。月明かりに照らされる稜線は、煌々と白く輝いていた。いざ尋常に、烈風の森林限界へ突入。
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この尾根からは、目の前に仙丈ヶ岳がどんどんと迫ってくる大パノラマを望む。やがて月明かりから陽の光へと明度を増し、もうヘッドライトの必要が無いことに気付いた。7時間に及ぶ長いナイトハイクが終わりを告げたのだ。振り返ると、歩いてきた長い地蔵尾根が、その奥には中央アルプスが立ち並び、ビーナスベルトの帳が降りる。日の出までに主稜線に立つことが出来なかったが、果てしない樹林帯を越えた先に、ようやくお会いできた、白き仙丈ヶ岳。カールの裏側から望む女王は峻険な岩場に覆われ、太陽光線に厳冬の雪煙が醸す赤いオーラは、まさに女王の名に相応しく、気高くも美しかった。せっかくならば、「小仙丈ヶ岳」「大仙丈ヶ岳」の両姫にも礼を尽くしてご挨拶に伺おう。
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放射冷却により、仙丈小屋で-20℃まで観測した。恐らくこの後の稜線行動は-22℃程度までは下がったと考える。雪煙の巻き上がる中、先行した相棒のトレースも消失。夏道はラッセルになるので、ハイマツ帯やクラスト箇所(白く滑らかな表面から見分ける)を狙い、アイゼンを効かせてルートを引く。なるべく体力を温存できるよう、トラバースしながら進んだ。
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仙丈ｰ小仙丈の稜線に乗った！吹き荒れる烈風の中、金色の光球を今日初めて目視する。あれが、太陽か... 一気に暖まるのは体ではなく心だ。右手を見ると、金色に輝く大仙丈カールを淡く見た。この日、仙丈ヶ岳の美しいカールを見たのはこの僅か10分程度、その後はガスに飲まれてしまったが、南アの女王は確かに美しかった。7時間かけたのに、姿を見せたのは一瞬。その厳しさこそが、女王たる所以か。
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小仙丈へ向かう道中、折り返してきたRyotaと再会を果たす。無事にモルゲンロートに染まるカールを見れたようだ。お互いの無事を確認し、Ryotaは仙丈へラッセルを、僕は小仙丈へ歩を進める。大丈夫、俺たちは最強。
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小仙丈は完全にガスに飲まれ、吹き荒れる強風に前髪もまつ毛も凍りついた。一休みもしていられない！姫とツーショットを撮り、間髪入れずRyotaを追って仙丈へ。
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仙丈への尾根は、吹き溜まりで腰までのラッセルだ。厳冬の洗礼を浴びながら、繰り返す登下降に耐える。偽ピークを越えたとき、突然風が弱まり、目の前に標識の立つピークが姿を現した。あれが仙丈ヶ岳だ！最後の上りを攻略し、山頂へ。
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登頂と同時に、不思議と風が弱まり穏やかな様相に。ようやく、ようやく女王との謁見を果たした。ここも間髪入れず、大仙丈へ進む。
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歩き出した頃、反対から赤いハードシェルが近づいてくる。Ryotaだ！速い、素晴らしく速い!! 大仙丈までのラッセルを終え、ピストンしてきたそうだ。「ここでまた別行動すると、多分今日はもう会うことは無い。一緒に、もう一度大仙丈へ行くよ。」ラッセルにより体力、精神力共に消耗しているはずなのに、まだ僕と行動してくれるなんて。相棒の強さは、心の強さだ。
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さぁ、大戦場の大仙丈へ！細いナイフリッジは踏み外すと奈落の底。相棒の確実なトレースが付いている。彼から学ぶことは多い。鞍部ヘ下ろうとすると、突然ガスが晴れ、峻険な大仙丈が姿を現した！「うおおおおぉぉぉ」勝利の絶景に雄叫びをあげる僕たち。女王が微笑んだのでは無い。僕たちが、微笑ませたのだ。大仙丈にもお会いし、トリプルピークハントを達成した。
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仙丈へ戻る頃には、富士山、北岳、鳳凰三山、甲斐駒ｰ鋸の縦走路も姿を現した。絶景を目に焼き付け、今日2度目の長い樹林帯を下る。最後の林道からは厳冬期ブーツでトレランし、無事に下山完了しました◎
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長い試練の果てに微笑んでくれた、南アの女王。そして単独ラッセルを続け、最後に再会を果たした相棒「Ryota」の心の強さ。この感情は、厳冬の幻燈となり、僕の心に残る。

厳冬期「全ｰ仙丈ヶ岳」ONE DAY 一撃！

つき

登り納め(北岳1Day https://yamap.com/activities/36836415)が南アならば、アルプスの登り初めも南アで！
地蔵尾根から仙丈ヶ岳をやることにした。でも地蔵尾根から仙丈に登るだけじゃ、平凡でつまらない。それならば、全仙丈(小仙丈、仙丈、大仙丈)を1Dayでやってしまおう。かねてから企んでいた計画をここで解放しよう。

◆登山記
冬季に仙丈ヶ岳へ登るルートは、
①北沢峠から
②地蔵尾根から
の主に2つであろう。
①の北沢峠は、夏はバスを使い入れるが、冬には戸台から河原を歩いて北沢峠まで行くことになる。
②の地蔵尾根は、南アルプスの西側の伊那方面から仙丈ヶ岳へ続く長い尾根だ。標高1,150mの柏木集落にある登山口から、標高3,033mの山頂まで約1,900mほどの高低差がある長い尾根だ。冬季は夏よりも良く使われる。
我々も今回は地蔵尾根からアプローチした。
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◻︎柏木登山口〜2736のコル
　22時50分出発。10台ほど停められそうな駐車場は、連休最終日前ということもあり5台停まっていた。天気は快晴。一三夜の月が明るく、星も綺麗だった。登山道は良く整備されていて歩きやすい。登山口周辺の積雪はゼロ。孝行猿の遺跡を過ぎ、鉄塔を通り過ぎたところで、遠く月に照らされる塩見岳が遠方できた。さらに数十分歩くと雪が現れ、次第にその量は増えていった。林道を2回横断(300m、800m)して緩やかな道を、順調に高度を上げる。
　0時22分、出発して1時間半ほどで標高約1,800m付近へ。眺望が開けた林道からは、伊那市の夜景とその奥に中央アルプスの山々が見える。道はここから松峰を巻く感じで進んでいる。1,900m付近では登山道が林道に平行して付けられているが、トレースは林道上につけられており、林道を歩く方が楽だった。そして、このルートは、この辺りから2,500ｍあたりまで、登っては降りるを繰り返しながら少しずつ高度を上げるというのが続く。特に、2,000ｍから2,300ｍあたりまでは殆ど高度が上がらず、だらだらの横移動が長い。相棒のつきは、今日はしっかり寝て仮眠も取ったというが、なぜだかきつそうでペースがなかなか上がらなかった。個人的に、ペースをもう少し上げたいと思っていたが、パーティなので遠慮していた。
　5時ごろ、2,500m付近。ついに重き口を開く。個人的に小仙丈からモルゲンに染まる仙丈を見たいという思いがあった。相棒のつきはペースが未だに上がらず、このままでは小仙丈からのモルゲンはきつそうだ。せっかく来たなら、モルゲンは見たい。申し訳ないが先に行くこととした。パーティでの別行動は、本当はNGである。が、お互いソロでもハードな登山をしている独立した登山家である。お互いの信頼から成せる行動とも言えるだろう。せめてもの償いの気持ちから、一定の間隔で『ryota』のサインを雪上にし、無事にここまで来ているということを示した。
　2,550mを超えると本格的な急登になってきた。そして、2,650mあたりから2,736のコルに上がるまでが核心で、急坂の吹き溜まりをトラバースしての登りとなる。トレースがなければラッセルにかなり時間を要するだろう。しかし、先行者の立派なトレースがあり、まったく苦労せずに上がれた。
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◻︎2736のコル〜仙丈小屋
　2736のコルまでくると流石に樹木はなかった。コルより上は、風で雪が吹き飛ばされ、風に磨かれた斜面が所々氷化していた。先行者のトレースは風によって消え、氷化していないところは、時折膝下あたりまで沈んで歩きにくかった。風は少し強く気温も-20℃だったがそれほど寒いと感じなかった。稜線上から仙丈ヶ岳を見ると薄いガスがかかっていた。なだらかになった地蔵尾根の上端に達した時、東の空はすでに赤く染まり出そうとしていた。眼下のモレーンに仙丈小屋を俯瞰し、急いで駆け降りた。
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◻︎仙丈小屋→小仙丈ヶ岳
　仙丈小屋から小仙丈尾根に上がるまでがきつかった。カールは地形的に吹き溜まりやすく、小屋周辺は腰まで沈むところもあった。そのためハイマツや岩稜に沿って歩くことを心がけた。長年の経験からか、沈みにくい場所を感覚的に掴めるようになってきた。ただ、それでも小屋周辺はそのような場所が少なく厳しかった。
　小仙丈尾根にのると、鳳凰三山と北岳の間から今にも太陽が昇り出しそうだった。小仙丈山頂での日の出は間に合いそうに無かったので、出来るだけ仙丈ヶ岳のモルゲンが綺麗に見えそうなところまで進もうと考えた。流石にこの時期の稜線は風が強く、少しでも停滞していると寒い。しばらくすると太陽が登ってきた。頑張って歩いてきたが、この日のモルゲンはあまり染まらなかった。今日は南アの女王は微笑んでくれないのかと思った。幾分かして7時15分頃小仙丈の山頂に到着した。山頂に到着してすぐ、北沢峠から2名の男性が登ってきた。今日は仙丈まで行かずこのまま降りるという。一言二言話をし、私は仙丈ヶ岳への道へ戻った。
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◻︎小仙丈ヶ岳→仙丈ヶ岳
　仙丈小屋から小仙丈尾根に取り付くあたりで、相棒のつきとスライドした。この時すでにガスっており、展望はそれほど良く無かった。それでも小仙丈へ行くという。あれだけ疲れていたのにメンタルが強いと思った。自分は大仙丈に向かうと告げ別れた。
　疲労からなのだろうか、小仙丈から仙丈への道が長く感じた。仙丈に登頂する頃には、さらに天候は悪化しあたり一面ガスであった。
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◻︎仙丈ヶ岳⇆大仙丈ヶ岳
　8時30分、仙丈ヶ岳へ登頂した。展望がゼロなので、山頂に荷物をデポし、大仙丈を目指した。
　仙塩尾根の始まりの大仙丈までの稜線は、この日1番のラッセルだった。仙丈から下り一つ目のピークを直登するか、トラバースするか。見た感じクラス化していて歩きやすそうな直登ではあったが、かなりの体力を費やしそうだったので、トラバースを選択した。しかしトラバースもきつかった。腰ラッセルをして100mほど進んだ。その後もいくらかラッセルする箇所はあったがそれほどキツくは無かった。大仙丈の山頂近くで、1パーティ(3名)とスライドした。聞けば、「大仙丈沢からアイスクライミングで登ってきて今日が3日目」と答えた。
　9時過ぎ大仙丈へ登頂した。ラッセルの割に早く着いて安堵した。ただ天候は回復しなかったのですぐに仙丈へ戻ることにした。往路と同じくらいのの時間かかって仙丈の山頂直下に到達した。すると、上からつきが降りてきた。大仙丈へ向かうという。更についてきてほしいと言う。内心「まじか、、流石にきついから1人で行ってくれ」と思ったが、ここで合流しなければ、登山口に降りるまで再開することは無いだろうと思った。また、自分のわがままでモルゲンを見るために別行動にしたのが申し訳なかった気持ちもあり、もう一度大仙丈へ向かう事にした。そのことを決め、大仙丈に向かおうとした時、目の前のガスが取れ仙塩尾根が一望。更には中ア、富士山、北岳が見えた。我々の行動に南アの女王の心が動いたのだろうか。
　10時10分、2度目の大仙丈登頂。先ほどとは打って変わり、展望は最高。気づけば仙丈ヶ岳山頂には6名ほどの登山者で賑わっていた。もう一度ここにきて良かったと心から思った。
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◻︎仙丈ヶ岳→柏木登山口
　仙丈ヶ岳に戻った頃には再びあたりはガスに包まれた。まるで我々を大仙丈に導いたみたいだ。雪山の下りは早い。一気に樹林帯まで降りた。つきは再びきつそうだった。症状や見た感じからして、シャリバテのように感じた。そのため、一度休憩し、カップ麺とコーヒーを飲む事にした。休憩を終えると見違えるように動けるようになっていた。登山は思っているよりもエネルギーと水分を消費している。この時改めてそう感じた。シャリバテが起こる前にちょびちょびと食べること、水分(厳冬期はお湯摂取が望ましい)が大事である。
　下山は思ったよりもかかってしまい、16時15分に下山した。下山後は、信州高遠温泉さくらの湯に入った。至福の時間だった。その後食べたソースカツ丼も絶品だった。
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◆気象状況
てんくらA
予想風速 15m/s(仙丈ヶ岳山頂)
予想気温(Mountain weather forecast)
仙丈ヶ岳山頂　最高　-15℃
　　　　　　　最低　-17℃
　　　　　体感温度    -29℃

観測値↓
駐車場：-7℃☀️
2736mのコル：-16℃☀️
小仙丈ヶ岳：-22℃☀→☁風強
仙丈ヶ岳：-20℃☁️

◆飲料
・水1.0ℓ(500㎖×2)
→500㎖2本にamino VITALクエン酸チャージを溶かす。
・お湯 1ℓ
消費量：0.5ℓ

◆食糧
写真参照

◆風呂
信州高遠温泉さくらの湯
(〒396-0211 長野県伊那市高遠町西高遠旭町９２８−２)
料金：550円(JAF割)
ina-city-kankou.co.jp

◆下山飯
しらかば
(〒396-0015 長野県伊那市中央４５１５−３)
ソースカツ丼(ロース200g)+サラダ小：1730円
唐揚げ5個：600円

メモ📝
・やはり水分補給大事。500mℓのサーモボトルにお湯を入れこまめに水分補給をする。

【厳冬期】1Day All仙丈ヶ岳(小仙丈・仙丈・大仙丈(×2))(地蔵尾根)

ryota

厳冬期の仙丈ヶ岳へ二泊三日のテン泊。心強いシェルパ2名と挑戦!!

初日はお天気もよく仙流荘駐車場から北沢峠を目指します!
林道＆河原歩きはめちゃくちゃ長くて疲れた〜😫。河原は歩き辛いし、なんども渡渉する。時間もかかってしまい、北沢峠まで行けなかったが、手前のいい感じの平らな場所にテントをはることに!

2日は仙丈ヶ岳を目指す。北沢峠からは雪がおおかったが、先行者いたようでトレースあり。ありがたや🙂‍↕️雪がモリモリでサラサラなのでなんども足を取られてしまい、進むのに時間がかかってしまう💦次第に天気も悪くなりしんしんと雪が降ってきた。稜線へでてからも風はさほどないが、視界不良。仙丈ヶ岳はみえない。しんしんと降る雪でトレースも消えかかっていた。なんとか小仙丈ヶ岳まで行けたが、視界不良なのと疲労困憊で小仙丈ヶ岳までで下山することに。途中雷鳥の親子に遭遇💕5匹も💕真っ白でフワッフワでめちゃくちゃ可愛かった💕真っ白雷鳥は見たことなかったのでさ最高✨

３日は朝から快晴。昨晩は寒くて寝られなかった😅マイナス20℃くらいだったかな。

日曜日だけがお天気が悪かったのが悔やしいな。

心強いシェルパ2名のおかげで二泊三日の厳冬期登山とテント泊ができたことに感謝😌


小仙丈ヶ岳

このランドマークを通る活動日記

仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳

春到来！北沢峠から仙丈ヶ岳•甲斐駒ヶ岳

４泊５日　穴沢ノ頭・丸山谷ノ頭・仙丈ヶ岳・小仙丈ヶ岳

しんどかった最終合宿

厳冬期仙丈ヶ岳＆甲斐駒ヶ岳

厳冬期「全ｰ仙丈ヶ岳」ONE DAY 一撃！

【厳冬期】1Day All仙丈ヶ岳(小仙丈・仙丈・大仙丈(×2))(地蔵尾根)

厳冬期🏔️仙丈ヶ岳二泊三日テン泊

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