活動データ
タイム
11:06
距離
30.3km
のぼり
2137m
くだり
2133m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る北稜も南陵も過去に2回づつ登っているが、下りたコース、登ったコースはそれぞれ別であり、1回目はそれぞれ35年、25年前、2回目は両方とも3年前の今頃である。場所的には大都市の末端にあるせいか、かっては開発で麓や山がかなり浸食されたが、今は規制されているせいか、歯止めがかかって山の風景は1回目の当時と比べてもあまり変わらなくなったようである。今回その二つの山稜を通しで歩いてみることにした。 北山稜の起点である八王子城址へは、平日はバス便がないので高尾駅から歩いて行く。高尾街道を歩きだして間もなく、森林総合研究所の前を過ぎたが、今年の桜保存林の公開は整備作業のため中止との掲示があった。以前、公開の時期に来た時は、人が多かったけど山の中を散策するような雰囲気で、なかなか良かったと記憶している。来年になったらまた来てみるか・・・。そして、高尾街道を挟んだ反対側の山が、多摩御陵だったことは、今回グーグル地図を見て初めて知った。これまで(車で)何回も通っていたけどただの山だと思っていた。道理で駅近で回りが住宅地だらけになっているのに残っているわけだ。 前回、八王子城山へは御主殿から石垣コースを経て本丸へ登り、周辺の遺構を探索してから天主へ向かったが、今回は普通に登山道を登っていく。本丸が一応城山の頂上ということでいいのだろうけど、さらにその奥、ここよりも高い所に天守閣跡のピークが控えている。ピーク直前から崩れた石垣が頂上まで続き、頂上には石垣がぐるりと巡っていたような跡がある。天主裏の大堀切は、尾根を途中で断ち切ったものであるが、その深さは何度見ても迫力がある。そして関場峠までは延々と小ピークの上り下りが続き、長く感じられるが、その先堂所山までは一気に登り切ってしまう。 奥高尾の縦走路に出ると、2車線道路のように整備されていて歩きやすい。高速道路に入ったような感覚だ。景信山頂に着いたのが昼頃だったので、平日でも昼食休憩をしている登山者が多かった。無風快晴で気持ちのいい春の山歩きである。小仏峠のタヌキ(置物)に挨拶して城山に登り、大垂水峠へ向かうが、縦走路から外れると途端に人気(ひとけ)がなくなった。 峠からいよいよ南山稜コースに入る。さすがにここまで歩いてくると大洞山へ登り返すのがしんどくなってくるが、先はまだまだ長い・・・というか始まったばかり。こちらも北山稜以上に小ピークが続き、高低差そのものは小さいから一気に登ってしまうけど、その度にペースが変わってしまうので、疲れもあるのだろうけどなかなか歩くピッチがはかどらない。ただ、こちらの方が歩く人が多いせいか随所にベンチやテーブルが設置されている。高齢者にはちょうどいいコースだからグループで登る人も多いようだ。前に来た時はベンチに座ってにぎやかに談笑する光景をあちこちで見たが、今回は時間も少し遅いせいか、ベンチに座っている人はいなかった。そして、草戸山山頂でも人はおらず、ベンチに座ってゆっくりと休憩できた。ここから高尾駅まではもう一息という所なのだがまだ5キロ以上もある。それでも標高が低いから・・・と舐めていたら、小ピークが連続し、四辻まででかなりくたびれた。そこから高尾山口に下ればそれでおしまい(0.3㎞)で楽なのだが、高尾駅まで(2.3㎞)はさらに小ピークの苦行が続く。ここまでくれば麓の住宅地も近いだろうに、意外とそんな雰囲気を感じさせない。近くを走る電車や車の音などから感じ取れるのみである。そして、突然住宅地の端に飛び出すが、目指す金比羅山はもう少し先、小ピークがまだ続く。途中住宅地の裏側を通るような所もあるが、そんなところに昔の山の指導標などがあったりしてなぜかホッとする。そして神社の石段を登った所が金比羅山、これでようやく小ピークも終わりかと思ったら、その先降りた所からまた同じくらいの高さの小ピークがあった。 金比羅山は、笠取山を水源とする多摩川の水源を構成する山々を結ぶ稜線の最南部に位置する山である。ここから奥高尾、笹尾根、三頭山、大菩薩、柳沢峠を経て笠取山に至り、さらに雲取、酉谷、棒の折、高水を経て青梅丘陵末端の鉄道公園までつながっている。このルートをつなげる50年越しの夢は、3年前に達成した。
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