稲子岳南壁左カンテ:マルチピッチクライミング

2017.09.09(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 50
休憩時間
3 時間 49
距離
9.8 km
のぼり / くだり
943 / 945 m

活動詳細

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(2018.9月現在) 蓄積されまくった昔の活動日記を更新しております。 ↓以下は、当時書いた文章。 稲子岳。北八ヶ岳のにゅう~中山峠をつなぐ稜線の東隣にある、登山道の通っていないマイナーな山です。 ここの南~東側は北八ヶ岳に似つかわしくない絶壁で、クライミングで登れるというのでずっと気になっていました。 師匠をチラ見しながら「行ってみたいなー」と小声で繰り返し、ジムでトップロープの練習をさせてもらったりして、念願叶ってとうとう実現する運びとなりました。 が、当初の予定日は穂高de負傷事件のせいで行けなくなり、悔しさで3日間ぐらい床をのたうち回りました。が、それも結局悪天候で計画自体取りやめになり、紆余曲折、いよいよ今回実現した次第です。 激太りしたせいで体が持ち上がるのか、万が一落下したら重すぎて止まらなかったりしないのかだけが心配です。痩せないと…。 稲子湯からもう少し上に上がったところの、ゲート手前の駐車場からスタート。土曜日でしたがギリギリ停められました。 しらびそ小屋まではブルドーザーの跡の残る道と並行して登っていきます。土主体の歩きやすい道です。 北八ヶ岳らしい可愛らしいしらびそ小屋の横にあるミドリ池からは、天狗岳と稲子岳がよく見えます。ここから見る天狗岳は、荒々しくてなかなか素敵。もちろんこれから登る稲子岳にもターゲットロックオン。 しらびそ小屋から中山峠方面へ進み、本沢温泉方面への道を左に分けた先から、登山道を外れて取付きを目指します。 ここからはうっすら踏み跡があるのか?程度で、完全に藪漕ぎです。取付き手前はボロボロのガレ場の急登となり、落石、踏み抜き、おまけにアザミのトゲトゲと戦いながらヒーヒー登ります。取付きまでが核心部とのことでしたが、ほんとそうだ。特にアザミがあんなに厄介だとは…藪漕ぎしないとわからないアザミの嫌らしさを身を持って味わい、全て引っこ抜きたくなりました。アザミなんてこの世から消えてしまえばいいのに。 取付き下で昼食休憩をとり、いよいよ南壁左カンテへクライムオン! まだあんまり詳しくないのでざっくりですが、この日は5ピッチ、最初の3ピッチを越すと一度大きなテラスに出て、そこから2ピッチは巻くこともできそうな岩峰を詰めて行きます。 スラブやチムニー、クラックなど、バリエーション豊かな壁はとにかく楽しい。 おまけに振り返れば向かいに見える天狗岳、そして硫黄岳の爆裂火口が強烈です。足元は樹海のように一面緑のじゅうたんで、穏やかな北八ヶ岳のイメージが一気に覆る絶景です。 もちろん高度感も物凄いですが、それを上回るこの眺望は、本当にクライミングの醍醐味だと思います。 また、今回から参戦したクライミングシューズ、FIVE TENのSPIRE。アプローチシューズで初めて岩場に行ったときも、なんて登りやすいのかと感動しましたが、クライミングシューズは当たり前ですけど更に登りやすい!長時間履くとつま先が痛くなるのは難点ですが、かなり攻めた登りができる気がして、やっぱり靴って大事だなあと思いました。 ついでに言うと、今までグローブをつけて岩場を登っていましたが、やっぱり素手が最強ですね。ときどき痛いし、下山したらだいたいどこか皮が剥けてますけど。 稲子岳山頂周辺は鹿柵が張り巡らされ、コマクサの一大保護地となっているようです。山頂にも行けるようですが面倒くさいのでスルーして、登山道まで下りて行きます。荒れていますが、登りほどではない。 登山道に出たらあとはゆるゆると駐車場まで下ります。6月に黒百合ヒュッテから渋の湯まで下りてうんざりしましたが、こっち側はとても歩きやすいので、天狗に行くときなど稲子湯コースは結構いいんじゃないかと思いました。 しかし、クライミングはもちろん、登山道を外れた藪漕ぎも楽しい。自分の藪っ気をちょっと自覚しました。

八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 稲子湯先の駐車スペースからスタート
稲子湯先の駐車スペースからスタート
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 歩きやすい登山道を1時間半程度辿れば、しらびそ小屋
歩きやすい登山道を1時間半程度辿れば、しらびそ小屋
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 小屋横にあるみミドリ池からの逆さ天狗岳は、いつもの5割増でかっこいい(当社比)
小屋横にあるみミドリ池からの逆さ天狗岳は、いつもの5割増でかっこいい(当社比)
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 右のほうへ目を向ければ、本日登る稲子岳も!
右のほうへ目を向ければ、本日登る稲子岳も!
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 中山峠方面へ進み、こんなかんじの樹林帯で右へ分け入ります。道なき道の藪こぎ開始
中山峠方面へ進み、こんなかんじの樹林帯で右へ分け入ります。道なき道の藪こぎ開始
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 藪こぎ必死すぎて写真が1枚もありませんでした…。稲子岳南壁左カンテ、取り付き到着
藪こぎ必死すぎて写真が1枚もありませんでした…。稲子岳南壁左カンテ、取り付き到着
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 開戦準備中
開戦準備中
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) まず師匠がリードで登ります。Wフォローで私とベテランSさん。ビレイはSさんが担当し、自分は登るだけ担当という超殿様待遇クライミングであります
まず師匠がリードで登ります。Wフォローで私とベテランSさん。ビレイはSさんが担当し、自分は登るだけ担当という超殿様待遇クライミングであります
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 師匠目線。1ピッチ目はやや凹角状
師匠目線。1ピッチ目はやや凹角状
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 1ピッチ目終わりで見上げたところ。ここは直登せず、右へちょっと巻きます
1ピッチ目終わりで見上げたところ。ここは直登せず、右へちょっと巻きます
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 足元。当然ながら崖っぷち
足元。当然ながら崖っぷち
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 横を見れば、絶壁と緑のじゅうたんのコントラスト!
横を見れば、絶壁と緑のじゅうたんのコントラスト!
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 2ピッチ目開始。ここも凹角
2ピッチ目開始。ここも凹角
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 登り切ったテラスより
登り切ったテラスより
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 振り返れば天狗岳と
振り返れば天狗岳と
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) その向こうには硫黄岳!爆裂火口がすさまじい
その向こうには硫黄岳!爆裂火口がすさまじい
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 眼下には、一面樹海のような緑が広がります。これが稲子岳最大の見どころじゃないかな
眼下には、一面樹海のような緑が広がります。これが稲子岳最大の見どころじゃないかな
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 見上げると、3ピッチ目のチムニー
見上げると、3ピッチ目のチムニー
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) まるでリードのようなポジションにいますが、待機しているだけです。登るだけ担当ですので
まるでリードのようなポジションにいますが、待機しているだけです。登るだけ担当ですので
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 師匠、チムニーへ突撃
師匠、チムニーへ突撃
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 待機スポットから下を見る。浮石注意
待機スポットから下を見る。浮石注意
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 3ピッチ終了点より見下ろす。右のほうが登りやすそうに見えますが、ルートは左のチムニーです
3ピッチ終了点より見下ろす。右のほうが登りやすそうに見えますが、ルートは左のチムニーです
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) デブったから挟まらないか不安だぜ
デブったから挟まらないか不安だぜ
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) なんとか挟まらず抜けることができました
なんとか挟まらず抜けることができました
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 左を向けば、すごい絶壁
左を向けば、すごい絶壁
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 足元。緑のじゅうたんが柔らかそうに見えるからか、あんまり高度感を感じない(なわけない)
足元。緑のじゅうたんが柔らかそうに見えるからか、あんまり高度感を感じない(なわけない)
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 4ピッチ目へ。山頂はもう目の前です
4ピッチ目へ。山頂はもう目の前です
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) このへんはゆるめ
このへんはゆるめ
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 岩に隠れて見えない
岩に隠れて見えない
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 登ってきた!
登ってきた!
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 見下ろして
見下ろして
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) ラスト、5ピッチ目。写真だとロープが垂れる下部から垂壁を上がったように見えますが、実際は右手にある大きい岩から取り付きます
ラスト、5ピッチ目。写真だとロープが垂れる下部から垂壁を上がったように見えますが、実際は右手にある大きい岩から取り付きます
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) ふんぬーと乗り越え、ラスト!
ふんぬーと乗り越え、ラスト!
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) ここまで連れてきてくれた、かっこいいベテランおじさまズ
ここまで連れてきてくれた、かっこいいベテランおじさまズ
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) あとは、右奥方面へなだらかな砂地を登れば、山頂です。スルーしましたけど…
あとは、右奥方面へなだらかな砂地を登れば、山頂です。スルーしましたけど…
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 登ってきたほうを見下ろす。楽しかったー
登ってきたほうを見下ろす。楽しかったー
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 最後まで殿様なのもアレなので、ロープを1本担がせていただきました
最後まで殿様なのもアレなので、ロープを1本担がせていただきました
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 後光差す師匠
後光差す師匠
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) ハーケンはかなり新しめでした
ハーケンはかなり新しめでした
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) コマクサ保護地になっているので、柵の中に入らないよう、降りて行きます
コマクサ保護地になっているので、柵の中に入らないよう、降りて行きます
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 木々の間から、稲子岳の岩壁が!
木々の間から、稲子岳の岩壁が!
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 下山は一般道をのんびりと。しらびそ小屋到着。さっきまでの岩岩が不思議なぐらい、穏やかな雰囲気
下山は一般道をのんびりと。しらびそ小屋到着。さっきまでの岩岩が不思議なぐらい、穏やかな雰囲気
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) ミドリ池から再び稲子岳。こうやって最後まで登った壁が見えるのもいいものです
ミドリ池から再び稲子岳。こうやって最後まで登った壁が見えるのもいいものです
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) ギザギザしてるなあー。また来るよ!
ギザギザしてるなあー。また来るよ!
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) あとはのんびり下れば
あとはのんびり下れば
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) 駐車場に到着です
駐車場に到着です
八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) おつかれさまでした!
おつかれさまでした!

活動の装備

  • ホグロフス(HAGLOFS)
    LIMBER HOOD WOMEN
  • ブラックダイヤモンド(Black Diamond)
    スピード22
  • ペツル(PETZL)
    エスエムディ
  • ブラックダイヤモンド(Black Diamond)
    リンクパーソナルアンカーシステム
  • ブラックダイヤモンド(Black Diamond)
    ウィメンズ プリムローズ
  • ファイントラック(finetrack)
    メリノスピンソックス5本指クルー
  • スポルティバ(LA SPORTIVA)
    トラバースX4 MID GTX
  • その他(Other)
    climbing technology galaxy
  • パタゴニア(patagonia)
    キャプリーン 1 シルクウェイト グラフィック Tシャツ
  • ブラックダイヤモンド(Black Diamond)
    メンズ クラッググローブフルフィンガー
  • ファイントラック(finetrack)
    スキンメッシュノースリーブ ウィメンズ
  • カリマー(karrimor)
    コンフィウィメンズパンツ
  • その他(Other)
    Spireスパイア1400082BLU10

メンバー

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