雲仙岳は、長崎県島原半島の中央部に位置する活火山。最高峰の平成新山(標高1,483m)や普賢岳(同1,359m)をはじめとする複数の山で構成される(平成新山は活発な火山活動のため立入禁止で、事実上は普賢岳が主峰として扱われる)。もともとは雲仙ではなく「温泉(うんぜん)」とされていたが、1934年に現在の名称に改められた。一帯は2009年に日本初の世界ジオパーク(島原半島ジオパーク)に認定されている。仁田峠をはじめ一帯は4月中旬~5月下旬にかけてミヤマキリシマの名所となり、多くの登山者や観光客が訪れる。登山は仁田峠を起点に普賢岳とともに雲仙三岳をなす妙見岳と国見岳を経て普賢岳に立ち、全国森林浴百選の薊谷を下る周回コースが中心。
長崎県の大村市と諫早市との境界に位置する標高1,057mの多良岳(標高996m)と同じ多良山系に属する秀峰。山頂の展望所からは360度の大パノラマで、雲仙岳にとどまらず熊本の阿蘇山や天草、佐賀・福岡の脊振山系まで見渡せる。長崎県央地区・佐賀県西部のほぼ全域をカバーできる位置にあたるため、テレビ塔やアンテナなどが設置され、自然と人工物が融合した独特な景色が特長。いくつかの登山ルートがあり登山道も整備されているためトレッキングもでき、山頂までは車道も通っているため、小さい子ども連れや足腰に自信がない人でも山頂からの絶景が楽しめる。春はシャクナゲ、秋は紅葉が壮観で金泉寺方面への下山ルートでは、ラン科のヒトツボクロモドキなど珍しい植物もみられる。