清澄山(きよすみやま)、別名・妙見山(みょうけんやま)は、千葉県鴨川市に位置する標高377mの山である。山頂直下にある千光山清澄寺(せいちょうじ)は、地元鴨川の漁村で産まれた日蓮上人が出家得度して修行に励んだ場所であり、日蓮宗の大本山となっている。境内にある清澄の大スギは、国指定の天然記念物に指定されており、千年杉と呼ばれている。寺域には宝珠山・如意山・霊地山・金剛山などの小ピークが点在し、その最高峰が妙見山である。清澄寺本堂の南にある旭が森は、小笠原諸島や伊豆諸島、富士山などの高山を除く本州本土では最も早く日の出を見ることができる場所であり、特に初日の出は初詣と相まって大勢の参詣客で賑わう。
房総半島南部、南房総市にある岩峰。その鋭い姿から「房総のマッターホルン」「安房の妙義山」などの異名を持つ。三百名山や二百名山に選ばれるほどの著名な山ではないが、南房総の地元新聞社、房日新聞(ぼうにちしんぶん)が選定した“房州低名山(ぼうしゅうひくめいざん)”の一座である。コース途中にはロープ場やクサリ場などがあり、雨などで濡れているときはスリップに注意が必要だが、登山口の平群天(へぐりてん)神社から1時間ほどで最高点の北峰に立つことができる。JR内房線岩井駅から内陸側に7kmほどの場所にある伊予ヶ岳とのほぼ中間には曲亭馬琴『南総里見八犬伝』ゆかりの富山(とみさん・349m)があるため、伊予ヶ岳と富山の両山を一日で登る登山者も多い。
鋸山は、千葉県富津市と鋸南町の境にある標高329mの山で、伊予ヶ岳や鹿野山などとともに千葉県を代表する山のひとつ。良質石材の産地として江戸時代から盛んに採石が行われたことで露出した山肌の岩が鋸の歯のように見えることから、この名前で呼ばれるようになった。大展望の山頂部までロープウェイが運行され観光の山のイメージがあるが、照葉樹の緑濃い森やかつての石切場を整備した道など、歩いてこそ楽しめるポイントがある。また、山中には行基が開創した日本寺や風食洞窟に鎮座する千五百羅漢、高さ約30m・日本最大の大仏像などの史跡もこの山の魅力だ。アクセスもしやすく、登り下りともにJR内房線の駅(浜金谷駅、保田駅)となる。