狭間の大キレット
槍ヶ岳・穂高岳・上高地
(長野, 岐阜, 富山)
2023.10.14(土)
日帰り
今年は山に行けていなさすぎたので、最低限の実績を残すために北アルプスへ。
直前に降雪があったので少し心配だったが、他の人の日記を見る限りほとんど融けており問題ないと判断。
中央道が事故で一部通行止めになってたこともあり、新穂高に到着したのは予定より遅い3時前。無料駐車場は思っていたよりいっぱいだった。
早めに支度を済ませて3時すぎにスタート。白出沢入口までの6km程は林道ランニング。ゆっくり進む。
白出沢は下りでの利用のみで、結構険しかった記憶があり多少の心配はあったが、登りではあまり気にならなかった。
樹林帯の中は暖かかったが、標高2000mを超えてガレ場帯に入ると遮るものがなくなり、上から微風が吹き下ろしており寒さを感じたのでレインウェアを羽織った。
後半の浮石直登地獄は眠気との戦いもありなかなか厳しかった。それでもなんとか打ち勝ち、7時すぎに奥穂山荘に到着。奥穂にも行きたかったが先が長いので今回は断念。
奥穂山荘で柿の種と水分を補給すると体力が回復。早々に涸沢岳を片付けて、山行のメインディッシュに突入する。
涸沢岳⇔北穂高岳が厳しいとの噂は承知していたが、想像より厳しかった。北穂高の山頂は近くに見えるのに、間のアップダウンが槍穂と同等かそれ以上に険しく一向に近づいてこなかった。
先は長いが安全第一で確実に進んで行くと決めていたので、危ないと思う箇所は特段なかったが、緊張感は常にマックスだった。
予定より2時間ほど早く北穂高岳に到着。北穂高小屋では水を補給し、大キレットの核心に挑む。コルは遥か下方に見えたが、遠いと思っても仕方がないのでとにかく一歩ずつ確実に降りていく。
涸沢岳⇔北穂高岳よりもスムーズに進んでいき、飛騨泣きも上から見下ろしたインパクトはあれど、確りと杭が打たれているので問題なし。
長谷川ピークも集中していたらいつの間にか終わっていた。10時頃大キレットの最鞍部に到着し、南岳を見上げると結構近くに見えて歓喜した。
南岳の登り返しは、梯子というご褒美があり気持ち軽やかに登れた。南岳小屋は既に休業中なので数分腰を下ろす程度滞在し、槍ヶ岳を目指して進む。
当たり前だが大キレットと比べたらこの区間は楽ちんも楽ちんだった。1時間のお散歩を終えると槍ヶ岳山荘に着いた。
少し休憩したかったが、早くあとは下山だけの状態になっておきたくもあったので、山荘を素通りして槍穂に取り付く。
最後のアトラクションを楽しんで2度目の槍の山頂へ。午後から雲に覆われると思っていたが、なんと大快晴。全北アルプスとこんにちはできた。
山頂の滞在は5分そこそこで山荘へ降りる。食糧が尽きそうだったので柿の種と激ウマパウンドケーキを購入。13時過ぎに槍沢に向けて下り始める。
槍沢までは標高差1000mしかないのでメンタル的にも健全な状態で降りてこられたが、下ばかり見ていたせいなのか軽く頭痛がしてきた。
軽い脱水症状の可能性もあったので、槍平小屋で水分補給をしようと目論んでいたが、記憶していた場所に水場がなく、探すのも面倒なので素通りした。
新穂高⇔槍ヶ岳の最大の難関はここから白出沢の区間で、歩きづらい緩やかな下りが際限なく続いていく。
予定通りこの区間でメンタルゲージは底を打ったが、体力はまだ余分に残っていたので最後は気持ちで白出沢の林道に辿り着いた。
林道はゆっくり走るつもりだったがいつも通り走ってるうちに楽しくなって最後は観光案内所の横を爆速で通り過ぎ、駐車場へ帰還。
日が暮れる想定だったが、17時に降りてこられたのでひがくの湯の温泉を存分に肌に染み込ませて家路についた。
日曜日はまた積雪があったようで、ギリギリのタイミングで大キレットを手中に収められて大満足である。