それはいつも外から眺めているものだった
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳
(長野, 富山)
2026年02月21日(土)〜23日(月)
3日間
いつからだろうか、相棒のまさ太郎と2人で2月の五竜岳〜唐松岳の縦走をしようという話をしていた。2、3年前からだろうか。
お互いのスケジュールや天候が噛み合わず、なかなか行くことができなかった。
私なんかは仕事や日々の多忙さから冬山すら行かず、ここ数年でアイゼンの軋む音を聞くのは残雪期の立山くらいだった。
ましてや昨年は山に行く回数が激減したり、ヘルニアを患ったり、冬季縦走に堪えるだけの身体性を失っているんじゃないかと些か心配していた。
嘘。
本当はかなり不安だった。
体力が続くか。腰の具合は大丈夫なのか。雪山における判断力や寒さ耐性などなど……。
考え出すと不安なことばかりが頭を擡げる。
いやしかし、行くと決めなければいつまで経っても目標は達成することはできず、そうと決まれば楽しみも自然と増えてゆくものだった。
ハレに膨らむのは期待と気温と言葉の端々。
数年ぶりの厳冬期登山は、残雪期と言っても差し支えないほどに暖かくコンディションの良い環境だった。
登れば登るほど滝汗をかき、日焼け止め混じりの白い汗が目に染みた。
厳冬期の期待とは裏腹にどうやら本当に春は終わってしまったらしい。
まさ太郎曰く、今年は雪が全然ないとのこと。
五竜岳へのアタックも雪が少なく比較的スムーズだったし(と言ってもかなり高難易度なので的確な装備と技術が必要。場合によってはアンザイレンのみならず、懸垂下降も必須となる場合がある)、唐松岳への縦走に至ってはほぼ夏道が露出していた。
暑い、喉が渇いた、と夏山を彷彿させるダレた言葉が流る。
唐松頂上山荘でのテント泊は、天気予報通りの暴風。おまけに積雪もあった。
このあたりはテント泊ではお馴染みなのでそまでの懸念点ではなく、新しく積もった雪で少しはお湯を沸かせると嬉しくなったものだ。
キラキラと浮かぶ雲海にまばゆく輝く八方尾根を下山するのは、ミドルエイジ二人旅の結末としては出来過ぎたものにも思えたが、こういう縦走の終わり方も悪くはないだろう、と私は最後まではしゃいだ。
ルートファインディング力やペース配分等、全体として雪山への能力が失われていたこの山行での私。もし一人だったら白岳の急登で力尽き、西遠見山でビバークして引き返していたかもしれない。そもそも一人だったらきていなかったかもしれない。や、わりとマジで。
同行してくれた相棒まさ太郎がいたからこそ最後まで縦走することができた。
いつも彼の写真でしか見てこなかった景色のなかに連れてきてもらえた。
「そんなことないよ」と彼はきっと言うだろうが、私は感謝しているのだ。
そして、またどこかへ連れ出して欲しい。
◾︎アクセス
⚫︎行き
ハイウェイバス9,800円
2305発 バスタ新宿
0545着 五竜エスカルプラザ
五竜エスカルプラザ
片道セットテレキャビン+ペアリフト3,000円
Pay Pay 利用可能
⚫︎帰り
八方尾根スキー場
ゴンドラのチケットは乗車時に未購入の旨を伝える。
各リフト/ゴンドラの山麓側駅舎で支払う。
リフト860円x2回(現金のみ)
ゴンドラ アダム1860円(クレジットカード、PayPay、交通系使用可能)
アルピコ交通 特急バス 長野-白馬線 3,500円
1340発 白馬八方バスターミナル
1450着 長野駅
長野新幹線 7,810円
1325発 長野
17 12着 東京
◼︎下山後
・食事
ももちゃんhttp://momochan-crepe.com/
クレープと冠が付いていますが、ガッツリ系お食事処
・入浴
白馬八方温泉https://hakuba-happo-onsen.jp/
◾︎備忘録
⚫︎装備について
遠見尾根の途中からスノーシューを着用したが、雪量が少ないことからして使用がマストというわけではなかった。また、急斜面でヒールリフターを使用したが、歩き方が悪いのか体重移動の仕方が悪いのか、太腿に負担がかかり攣りそうになった。
⚫︎ピッケル
・ペツル サミテック
・トランゴ ラプター
⚫︎シュラフについて
厳冬期用シュラフを所有していないので、自宅にある3シーズンシュラフ2枚を重ねて使用。
総ダウン量は厳冬期シュラフと大差なく、シュラフ間に空気の層も生まれるので暖かく快適に睡眠ができるのではないかとテストすることに。
使用シュラフ
・イスカ エアドライト290
・モンベル ダウンハガー800♯3
ロフトが多少落ちているダウンハガーをエアドライトの中に入れ込んで二重シュラフを作成。
結果、特に冷気を感じたり外気を通気することなく快適に睡眠をとることができた。
※私は基礎体温・基礎代謝が若干高く、暑がりな傾向にあるので今回の二重シュラフでも快適だったのかもしれません。
◼︎使用カメラ機材
・ZENZA BRONICA SQ-A
・ZENZANON-S 80mm F2.8
・FUJIFILM KLASSE W
・RICOH GRⅢx
◼︎使用フイルム
・OPTIK OLDSCHOOL
OPTICOLOUR200 - 135 36exp × 1本
- 120 × 2本
・KODAK GOLD200 - 120 × 1本
・ROLLEI RPX100 - 120(B&W) × 1本