滝谷山のヤマビルメッカの恐怖の谷

2006.06.17(土) 日帰り

注意情報

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チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 55
休憩時間
23
距離
2.9 km
のぼり / くだり
263 / 264 m
18
14
1 55

活動詳細

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 梅雨時のレポです。この時期、鈴鹿北部の谷道にはヤマビルがつきものです。もちろん多少は覚悟して、山に入ったのですが・・・  御池林道の最高点・ミノガ峠は、犬上川水系と愛知川水系御池川を分ける峠です。この峠から南に向かう長大な尾根が一本あります。ちょうど御池岳と対峙するようにこの尾根を進んでいくと、滝谷山があります。その先には、サンヤリ、天狗堂と続きますが、今回は梅雨の小雨の中、滝谷山のみ、あっさりと周回コースで周りました。しかし、その後半、鉄塔巡視路がなかなかの難路でしかも例の難敵が・・・・  なお、今回歩いたコースは、西内氏の鈴鹿歩き本(地図で歩く鈴鹿の山)の滝谷山・大見晴の項を参考にしたコースです。ただ、鉄塔巡視路に入ってからの地図上のルートが、西内氏の原本と少し違っていました。本マップ内のものが、修正版です。 山行記録:日時-2006年6月17日、天候-くもりのち雨。11:55 ミノガ峠①に駐車後、12:05 林道分岐②、12:25 谷状の地形④、12:35 滝谷山・山頂⑥着、12:50 山頂発、12:55 鉄塔⑦、13:15 鉄塔⑧、13:30 谷底⑩、13:40 鉄塔⑪、13:50 谷底⑫、14:25 稜線⑬、14:30 ロボット雨量計⑭、14:35 鉄塔⑮、14:50 ミノガ峠・駐車地①着。  滝谷山はこのあたりでもマイナーな山の一つで、なかなか登る機会はありませんでした。そこで、空の怪しい梅雨の日、西内氏の新版(地図で歩く鈴鹿の山・ハイキング100選・68番)に載っていたこのコースを歩いてみました。2時間弱のコースタイムでしたので、気楽に入って行きました。滝谷山・山頂までは少し違うルートで、あっさりと登り着きました。しかし、地図の⑦~⑨では、現実は違っていました。西内氏・68番では⑦の鉄塔のあと、右側の鉄塔の足を通ってシャクナゲ群生の尾根を下ることになっているのですが、そのような鉄塔は見当たらず、結局それが左側の⑧番の鉄塔の誤りであることがわかりました。このあたりを調べるために行ったり来たりを繰り返しました。次の難所は、⑪への登りでした。梯子が今にも落下しそうに周囲が崩落し、しかも傾斜が急すぎて代替のルートも見当たりませんでした。しかたなく梯子を冷や冷やしながら登りました。そして、何といっても最大の難所は⑫周辺。ここはルートファインディングの難しさもかなりですが、落ち着いて地図を見ようものなら、這い上がってくるヤマビルに襲われます。。。ちょっと迷い込んだ、恐らく獣道に至っては、これまでの鈴鹿山行でも経験したことがない、うじゃうじゃ状態のヤマビルに遭遇しました。あまりのすごさに、シャッターを押す余裕すらありませんでした。この季節、二度と来たくない場所です。登り口が見つかってからは、あっという間に稜線に。ここまで上がると、ヤマビルは完全に消え去りました。やっぱり高いところがいいです。ミノガ峠に戻り、車の前で恐る恐る靴をはきかえました。うれしいことに、ソックスやズボンの内側には入られておらず、被害はありませんでした。奇跡的と言ってもいいかもしれません。でも、スパッツとソックスの間に、2匹、縮こまっていました。

藤原岳・御池岳 今回のルートマップです。⑨~⑬が難路。そして、✖がヤマビルメッカです。
今回のルートマップです。⑨~⑬が難路。そして、✖がヤマビルメッカです。
藤原岳・御池岳 ミノガ峠に車を置いて、その近く①から見上げた、鈴ヶ岳(左)~御池岳。
ミノガ峠に車を置いて、その近く①から見上げた、鈴ヶ岳(左)~御池岳。
藤原岳・御池岳 ミノガ峠では御池林道のほか、2本の林道があります。南西方向への未舗装の林道を進みます。
ミノガ峠では御池林道のほか、2本の林道があります。南西方向への未舗装の林道を進みます。
藤原岳・御池岳 林道わきの空き地にガマズミ(スイカズラ科ガマズミ属)の花が咲いていました。
林道わきの空き地にガマズミ(スイカズラ科ガマズミ属)の花が咲いていました。
藤原岳・御池岳 こちらはヤブデマリ(スイカズラ科ガマズミ属)ガマズミと同じ属です。
こちらはヤブデマリ(スイカズラ科ガマズミ属)ガマズミと同じ属です。
藤原岳・御池岳 ジシバリ(キク科ニガナ属)
ジシバリ(キク科ニガナ属)
藤原岳・御池岳 やがて、林道を離れるポイント、滝谷山への稜線道への入り口②です。赤いテープも見えています。このルートは滝谷山からさらに、サンヤリ、天狗堂へと続く長い長い尾根道です。
やがて、林道を離れるポイント、滝谷山への稜線道への入り口②です。赤いテープも見えています。このルートは滝谷山からさらに、サンヤリ、天狗堂へと続く長い長い尾根道です。
藤原岳・御池岳 ルートはしばらく稜線の左側、つまり御池岳側を行きます。
ルートはしばらく稜線の左側、つまり御池岳側を行きます。
藤原岳・御池岳 小さいピークを越えると、③あたりから、先ほどよりもみごとに御池岳が現れます。
小さいピークを越えると、③あたりから、先ほどよりもみごとに御池岳が現れます。
藤原岳・御池岳 シロバナニガナ(キク科ニガナ属)
登山道沿いに咲いていました。
シロバナニガナ(キク科ニガナ属) 登山道沿いに咲いていました。
藤原岳・御池岳 こちらが、ふつうのニガナ(キク科ニガナ属)です。花の色の違いが歴然です。
こちらが、ふつうのニガナ(キク科ニガナ属)です。花の色の違いが歴然です。
藤原岳・御池岳 コアジサイ(ユキノシタ科アジサイ属)
コアジサイ(ユキノシタ科アジサイ属)
藤原岳・御池岳 ③のピークを過ぎると、やがてルートは谷状の地形に入ってきます。右の稜線はきつそうなので、無理に登らず、④からこの谷を詰めていきました。するとやがて左側の尾根に簡単に乗れる場所があります。
③のピークを過ぎると、やがてルートは谷状の地形に入ってきます。右の稜線はきつそうなので、無理に登らず、④からこの谷を詰めていきました。するとやがて左側の尾根に簡単に乗れる場所があります。
藤原岳・御池岳 尾根に乗ると、踏み跡や黄色いテープもあり、このまま滝谷山に登れそうです。
尾根に乗ると、踏み跡や黄色いテープもあり、このまま滝谷山に登れそうです。
藤原岳・御池岳 左側の尾根上の道です。⑤まで登ってくると、大き木がなくなり、後方に展望も利くようになってきます。
左側の尾根上の道です。⑤まで登ってくると、大き木がなくなり、後方に展望も利くようになってきます。
藤原岳・御池岳 しばらく眺望を楽しみます。ほぼ真後ろに、山頂に岩ガレをもつ茶野938mです。
しばらく眺望を楽しみます。ほぼ真後ろに、山頂に岩ガレをもつ茶野938mです。
藤原岳・御池岳 その左には台形の大見晴820m。その右のギザギザはヨコネ連峰。右手遠方は霊仙山1094m。その左は丸い鍋尻山838m。左端は高室山818m。鈴鹿北部のカルスト地帯の峰々です。
その左には台形の大見晴820m。その右のギザギザはヨコネ連峰。右手遠方は霊仙山1094m。その左は丸い鍋尻山838m。左端は高室山818m。鈴鹿北部のカルスト地帯の峰々です。
藤原岳・御池岳 やがて標高877mの滝谷山・山頂⑥に出ます。三角点の標石の周りは、小さい草原になっています。三角点は三等で、点名は「滝谷」。標高は877.0m。
やがて標高877mの滝谷山・山頂⑥に出ます。三角点の標石の周りは、小さい草原になっています。三角点は三等で、点名は「滝谷」。標高は877.0m。
藤原岳・御池岳 ここからの雄大な御池岳も、なかなかのものです。鉄塔の後方は860m級無名峰。
ここからの雄大な御池岳も、なかなかのものです。鉄塔の後方は860m級無名峰。
藤原岳・御池岳 御池の右に目をやると、端正な形の銚子岳1019m、その右に静ヶ岳1089mです。その間の後方は竜ヶ岳の一角。
御池の右に目をやると、端正な形の銚子岳1019m、その右に静ヶ岳1089mです。その間の後方は竜ヶ岳の一角。
藤原岳・御池岳 山頂をあとに、南へ向かいます。木に阻まれルートはわかりづらくなりました。このまま稜線を行くと、サンヤリ、天狗堂へと続きます。
山頂をあとに、南へ向かいます。木に阻まれルートはわかりづらくなりました。このまま稜線を行くと、サンヤリ、天狗堂へと続きます。
藤原岳・御池岳 鉄塔が見えたら稜線を離れて鉄塔下⑦へ。少し雨が落ちてきました。ここからは鉄塔巡視路を進みます。
鉄塔が見えたら稜線を離れて鉄塔下⑦へ。少し雨が落ちてきました。ここからは鉄塔巡視路を進みます。
藤原岳・御池岳 鉄塔の脇に、ミヤマナルコユリ(ユリ科アマドコロ属)が可憐に咲いていました。
鉄塔の脇に、ミヤマナルコユリ(ユリ科アマドコロ属)が可憐に咲いていました。
藤原岳・御池岳 鉄塔の巡視路に入りました。あまりにも気持ちのよい歩きやすい稜線です。途中の分岐で別な鉄塔も寄ってみましたが、眺望はありませんでした。
鉄塔の巡視路に入りました。あまりにも気持ちのよい歩きやすい稜線です。途中の分岐で別な鉄塔も寄ってみましたが、眺望はありませんでした。
藤原岳・御池岳 ⑧の鉄塔まで来ました。今日初めて滝谷山の姿を見ました。二本の崩壊跡が生々しい山頂部です。左端が⑦の鉄塔です。
⑧の鉄塔まで来ました。今日初めて滝谷山の姿を見ました。二本の崩壊跡が生々しい山頂部です。左端が⑦の鉄塔です。
藤原岳・御池岳 しばらく尾根を下ります。このあたり⑨、シャクナゲの木がたくさんありました。あれだけ歩きやすかったルートが、だんだんあやしくなり、踏みあとも薄らいできました。
しばらく尾根を下ります。このあたり⑨、シャクナゲの木がたくさんありました。あれだけ歩きやすかったルートが、だんだんあやしくなり、踏みあとも薄らいできました。
藤原岳・御池岳 先ほどまでのきれいでなだらかな尾根道がうそのような急降下を経て、谷⑩が現れます。向かいの斜面には不気味な梯子が・・・
先ほどまでのきれいでなだらかな尾根道がうそのような急降下を経て、谷⑩が現れます。向かいの斜面には不気味な梯子が・・・
藤原岳・御池岳 間の谷⑩です。
間の谷⑩です。
藤原岳・御池岳 鉄塔巡視路ですから、ここまで荒れているのは想定外でした。この梯子も基礎の部分が崩れており、いつ落下してもおかしくないほどグラグラでした。恐る恐る登りました。
鉄塔巡視路ですから、ここまで荒れているのは想定外でした。この梯子も基礎の部分が崩れており、いつ落下してもおかしくないほどグラグラでした。恐る恐る登りました。
藤原岳・御池岳 ⑪の鉄塔まで急登し、その先の道です。再び急降下が始まりました。
⑪の鉄塔まで急登し、その先の道です。再び急降下が始まりました。
藤原岳・御池岳 再び谷⑫に下りました。谷沿いにはミゾホウズキ(ゴマノハグサ科ミゾホオズキ属)の黄色い花が咲いていました。
再び谷⑫に下りました。谷沿いにはミゾホウズキ(ゴマノハグサ科ミゾホオズキ属)の黄色い花が咲いていました。
藤原岳・御池岳 対岸に渡り、左岸を下ります。やがて、左から入り込む別な小さな流れに沿って少しさかのぼります。
その後、小さな流れを渡って、東向きに斜面を登らなければなりませんが、地図にも描いたように、
少し行き過ぎました。そこはちょうど獣道が交差しているところらしく、ちょっと休憩しているうちに恐ろしい数のヤマビルに取り巻かれました。
対岸に渡り、左岸を下ります。やがて、左から入り込む別な小さな流れに沿って少しさかのぼります。 その後、小さな流れを渡って、東向きに斜面を登らなければなりませんが、地図にも描いたように、 少し行き過ぎました。そこはちょうど獣道が交差しているところらしく、ちょっと休憩しているうちに恐ろしい数のヤマビルに取り巻かれました。
藤原岳・御池岳 両足の靴の上に同時に10匹はうごめく状態・・・・悪夢でした。なんとか流れに入って、取り去ることができました。(その最中は、写真どころではなかったので、この二枚は、その少し前に撮ったものです。)
両足の靴の上に同時に10匹はうごめく状態・・・・悪夢でした。なんとか流れに入って、取り去ることができました。(その最中は、写真どころではなかったので、この二枚は、その少し前に撮ったものです。)
藤原岳・御池岳 一、二匹はズボンの内側に入られたんじゃないかと、気が気ではありませんでしたが、ここでめくって見るのはさらに危険。なんとかヤマビルのいないところまで・・・・
一、二匹はズボンの内側に入られたんじゃないかと、気が気ではありませんでしたが、ここでめくって見るのはさらに危険。なんとかヤマビルのいないところまで・・・・
藤原岳・御池岳 なんとか巡視路の入り口を見つけ、走るように登りました。⑬のあたりまで来て一安心。ズボンの中や靴下の中もチェックしましたが、入られていませんでした。あれだけたくさん遭ったのに、被害は0でした。ヤレヤレ。小雨の中、ツツジの仲間、ナツハゼ(ツツジ科スノキ属)がきれいでした。
なんとか巡視路の入り口を見つけ、走るように登りました。⑬のあたりまで来て一安心。ズボンの中や靴下の中もチェックしましたが、入られていませんでした。あれだけたくさん遭ったのに、被害は0でした。ヤレヤレ。小雨の中、ツツジの仲間、ナツハゼ(ツツジ科スノキ属)がきれいでした。
藤原岳・御池岳 838m峰から振り返った滝谷山です。通ってきた鉄塔たちも見えています。でも、間に横たわる深い谷底であんな大量のヤマビルに遭うとは・・・・
838m峰から振り返った滝谷山です。通ってきた鉄塔たちも見えています。でも、間に横たわる深い谷底であんな大量のヤマビルに遭うとは・・・・
藤原岳・御池岳 稜線に乗って、⑮の鉄塔に行く前に、稜線を直進して838m峰のピークにあるロボット雨量計⑭のところまで来ました。
稜線に乗って、⑮の鉄塔に行く前に、稜線を直進して838m峰のピークにあるロボット雨量計⑭のところまで来ました。
藤原岳・御池岳 ⑮の鉄塔から先は、このような林道です。ミノガ峠はすぐ先。
⑮の鉄塔から先は、このような林道です。ミノガ峠はすぐ先。

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