三国岳(鈴鹿最南部)と油日岳~ヤマツツジ咲く稜線の午後の散歩

2006.05.21(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
3 時間 40
休憩時間
38
距離
4.4 km
のぼり / くだり
517 / 516 m
34
14
10
1
3
7
1 6

活動詳細

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 2006年春の鈴鹿最南部レポです。先日、久しぶりに那須ヶ原山登ってこの方面を見たので、過去のレポを探して、けっこう写真がきれいだったので、YAMAPにあげてみました。季節はずれでごめんなさい🙏  「三国」と名のつく山は滋賀県境に7山あります。当然、昔の近江の国と他の二国の三国境で、最初の写真に示す通り、近江とA:越前・美濃、B:美濃・伊勢、C:伊勢・伊賀、D:伊賀・山城、E:山城・丹波、F:丹波・若狭、G:越前・美濃、の国境です。A,B,C,Eは三国岳、Gは三国山、Dは三国塚、Fは三国峠と呼ばれていますが、Fは国土地理院地形図で三国岳と書かれているので、さらに混乱しますね。ややこしいことこの上なしです。このうち鈴鹿山脈にあるのが2つで、Bの三国岳は鈴鹿北部、御池岳の北側に鞍掛峠をはさんで位置する山で、もうひとつが最南部にあるCの三国岳です。  今回はこのCの三国岳を伊賀側から登ってみました。お昼過ぎ、奥余野公園に車をとめ、東海自然歩道を歩いてゾロ峠へ。そこから伊勢・伊賀国境の稜線を北上し、倉部山を経て三国岳。ここで西に向き、伊勢・近江国境、いまでも三重・滋賀県境の鈴鹿主稜線を西へ。忍者岳、加茂岳と呼ばれる小ピークを越えて、油日岳に至り、さらに県境稜線を南下して奥余野公園に戻るコースでした。 山行記録:日時-2006年5月21日、天候-晴れ。12:05 奥余野森林公園駐車場に駐車、登山開始、12:40 ゾロ峠到着、近くで昼食。 12:55 ゾロ峠発、13:10 倉部山、13:25 鳥不越峠、13:30 三国岳着、13:45 望油峠、13:55 忍者岳、14:15 加茂岳、14:25 油日岳着、休憩。14:35 油日岳発、14:45 三馬谷滝分岐、15:45 駐車場着。  鈴鹿最南部の山々では、那須ヶ原山、高畑山、油日岳は有名ですが、そのほかはあまり知られていない山が多く、三国岳や忍者岳もその一つです。もっとも、忍者岳、倉部山、加茂岳等は、地元の人たちが比較的最近つけた名前でしょう。鈴鹿のバイブルと思っている西内氏の本でもこのような名前は紹介されていません。  奥余野森林公園に車をとめ、まず東海自然歩道を歩いてゾロ峠へ。さすがによく整備された道です。ゾロ峠から伊勢・伊賀国境の稜線を北上します。この稜線は、時折やせ尾根になりますが、だいたい歩きやすい尾根です。右後方に、経塚山、仏ヶ平、錫丈ヶ岳などが望め、なかなか気持ちのいい道です。特にこの季節、倉部山周辺のヤマツツジの朱色が大変きれいでした。鳥不越峠から三国岳への登りは急ですが、固定ロープもあり安心です。三国岳山頂は眺望もなく、ただの三叉路です。右に行くと那須ヶ原山に向かいますが、今回は左へ。急降下で望油峠。ここに「鳥不越峠」の立て札があるのにはちょっと・・・。再び急峻な尾根を登ると平らになって分岐です。左に向かえばわずかで忍者岳の山頂。ここも眺望はありません。  この道を詰めると、三馬谷滝へ下ることもできます。少し引き返して分岐を左にとり、油日岳に向かいます。しばらくやせ尾根が続きます。特に東斜面があちこちで崩壊。おかげで、時折見える那須ヶ原山は、非常に雄大に見えます。加茂岳と呼ばれる小ピークを越えて、少し下ると、油日岳の表参道が右から突き上げてきます。その先はすぐ油日岳の山頂です。岳大明神にお参りしてから、山頂の脇にある、余野公園と書かれた道標を目印に、県境の稜線を下りました。いよいよ鈴鹿山脈の主稜(滋賀-三重県境)もここから先は峰らしい峰もなく、大地へと吸収されていくところです。今日は谷に下らずにこの稜線を詰めてみることにしました。三馬谷滝へ下る道を左に分け、さらにその先で右前方向に高間・みずべ公園と書かれた道標の分岐で左前方をとり、あくまでも県境稜線を下りました。稜線の藪がきつくなってきたところで、左へ無理やり下ってやれば、奥余野公園駐車場の道まで、そう遠くはありませんでした。藪を漕ぎたくない方は、三馬谷滝へ下る道を下られたほうが無難でしょう。

高畑山・那須ヶ原山・油日岳 近江の三国境。詳しくは活動メモをご覧ください。
近江の三国境。詳しくは活動メモをご覧ください。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 奥余野公園の駐車場。余野公園はJR草津線沿いに走る滋賀・三重県道4号線のほぼ県境付近にあります。そこから東に10分ほどで
奥余野公園の駐車場があります。
奥余野公園の駐車場。余野公園はJR草津線沿いに走る滋賀・三重県道4号線のほぼ県境付近にあります。そこから東に10分ほどで 奥余野公園の駐車場があります。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 ここは東海自然歩道が山道に差し掛かるところで、道標には壬申の乱の大海人皇子や義経がこの道を通ったことが書かれています。ゾロ峠は、この道標ではぞろぞろ峠。
ここは東海自然歩道が山道に差し掛かるところで、道標には壬申の乱の大海人皇子や義経がこの道を通ったことが書かれています。ゾロ峠は、この道標ではぞろぞろ峠。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 峠に向かって歩き始めます。
峠に向かって歩き始めます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 東海自然歩道なので、あちこちに道標があります。
東海自然歩道なので、あちこちに道標があります。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 もう少し上がってくると、坎霞渓(かんかけい)と呼ばれる谷間です。
もう少し上がってくると、坎霞渓(かんかけい)と呼ばれる谷間です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 白くて小さなタニギキョウが咲いていました。
白くて小さなタニギキョウが咲いていました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 蝮草が咲いています。たぶん、ホソバテンナンショウ(サトイモ科テンナンショウ属)でしょう。
蝮草が咲いています。たぶん、ホソバテンナンショウ(サトイモ科テンナンショウ属)でしょう。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 付属体は、マッチの先のよう。
付属体は、マッチの先のよう。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 ゾロ峠到着。
ゾロ峠到着。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 東海自然歩道は「ぞろぞろ」を推奨?東海自然歩道はここで峠を越えて関に向かいます。ここで東海自然歩道と別れて、稜線を北(左)に向かいます。
東海自然歩道は「ぞろぞろ」を推奨?東海自然歩道はここで峠を越えて関に向かいます。ここで東海自然歩道と別れて、稜線を北(左)に向かいます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 ゾロ峠から少しだけ稜線を行くと、右後方にどっしりと大きい山が見えてきます。経塚山623mです。その右後方に尖った頭を見せているのは、布引山地の錫杖ヶ岳676mです。
ゾロ峠から少しだけ稜線を行くと、右後方にどっしりと大きい山が見えてきます。経塚山623mです。その右後方に尖った頭を見せているのは、布引山地の錫杖ヶ岳676mです。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 時折やせ尾根になりますが、だいたいこのように歩きやすい尾根です。
時折やせ尾根になりますが、だいたいこのように歩きやすい尾根です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 経塚山の左に目をやると、山頂付近に鉄塔のある仏ヶ平565mです。
経塚山の左に目をやると、山頂付近に鉄塔のある仏ヶ平565mです。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 ヒメハギです。紫色のきれいな花です。
ヒメハギです。紫色のきれいな花です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 小平山717m。当時は烏山の方が一般的だったんですが、最近はこっちの名前ばかり見ます。
小平山717m。当時は烏山の方が一般的だったんですが、最近はこっちの名前ばかり見ます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 ヤマツツジ(ツツジ科ツツジ属)が真っ赤です。
ヤマツツジ(ツツジ科ツツジ属)が真っ赤です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 やがて、倉部山という標識の立ったピークに着きました。
やがて、倉部山という標識の立ったピークに着きました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 経塚山に隠れていた錫杖ヶ岳が頭だけでなく、だいぶ姿を現しました。
経塚山に隠れていた錫杖ヶ岳が頭だけでなく、だいぶ姿を現しました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 鈴鹿最南部の盟主・那須ヶ原山800mです。右手は三ツ頭。
鈴鹿最南部の盟主・那須ヶ原山800mです。右手は三ツ頭。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 まさに満開です。
まさに満開です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 那須ヶ原山の左手に、めざす三国岳715mが。烏帽子のような尖峰です。左が本峰、右が東峰。
那須ヶ原山の左手に、めざす三国岳715mが。烏帽子のような尖峰です。左が本峰、右が東峰。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 さらに近づき、鳥不越峠という小さな鞍部の手前からの三国岳の姿です。
さらに近づき、鳥不越峠という小さな鞍部の手前からの三国岳の姿です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 その左手には、針葉樹に覆われた忍者岳720m。
その左手には、針葉樹に覆われた忍者岳720m。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 西には信楽高原の南部が。左端が高旗山、右端が笹ヶ岳。
西には信楽高原の南部が。左端が高旗山、右端が笹ヶ岳。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 鳥不越峠を過ぎると、急な登りになります。固定ロープも付いています。
鳥不越峠を過ぎると、急な登りになります。固定ロープも付いています。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 急な登りはあまり続かず、三国の山頂に到着。ここが近江・伊賀・伊勢の三国境です。ここを左折して忍者岳に向かいます。
急な登りはあまり続かず、三国の山頂に到着。ここが近江・伊賀・伊勢の三国境です。ここを左折して忍者岳に向かいます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 今度は急降下です。
今度は急降下です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 降りたところに「鳥不越峠」。でも、ここは本来「望油峠」のはずです。だれかマジックで書いてくれてます。
降りたところに「鳥不越峠」。でも、ここは本来「望油峠」のはずです。だれかマジックで書いてくれてます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 ここからまた急登。
ここからまた急登。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 イワカガミがピンクの花を付けていました。
イワカガミがピンクの花を付けていました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 このあたりから北の展望が時折開けます。左が雨乞岳1238m、右が御在所岳1212mです。2峰の間手前にはサクラグチ。
このあたりから北の展望が時折開けます。左が雨乞岳1238m、右が御在所岳1212mです。2峰の間手前にはサクラグチ。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 また急な登り。
また急な登り。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 やがて稜線上に分岐が現れ、少し直進すると忍者岳の山頂です。「倉部岳」という札もありました。
やがて稜線上に分岐が現れ、少し直進すると忍者岳の山頂です。「倉部岳」という札もありました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 分岐まで引き返し、道標の「加茂岳・油日岳」方面へ。やがて、やせ尾根が続く部分で、那須ヶ原山の雄姿が望めます。
分岐まで引き返し、道標の「加茂岳・油日岳」方面へ。やがて、やせ尾根が続く部分で、那須ヶ原山の雄姿が望めます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 遠方の錫丈ヶ岳の右のピークが、三国岳。左は東峰。三国山という表示もあります。
遠方の錫丈ヶ岳の右のピークが、三国岳。左は東峰。三国山という表示もあります。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 崩壊した尾根を登ると、・・・
崩壊した尾根を登ると、・・・
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 加茂岳と書かれたピークです。少し先にあっという間に右から油日岳登山道(参道)が上ってきて・・・
加茂岳と書かれたピークです。少し先にあっという間に右から油日岳登山道(参道)が上ってきて・・・
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 植林の尾根をもう少し登ると、・・・
植林の尾根をもう少し登ると、・・・
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 あっという間に5年ぶりに来た、油日岳の山頂です。
あっという間に5年ぶりに来た、油日岳の山頂です。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 岳大明神。懐かしいなぁ・・・
岳大明神。懐かしいなぁ・・・
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 カンサイスノキでしょうか?
カンサイスノキでしょうか?
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 YAMAPの赤い線は三馬谷滝を通る下山コース。今日は県境の尾根を進みます。
YAMAPの赤い線は三馬谷滝を通る下山コース。今日は県境の尾根を進みます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 いよいよ鈴鹿山脈の主稜もここから先は峰らしい峰もなく、大地へと吸収されていくところです。今日はこの先も谷に下らずにこの稜線を詰めてみることにしました。
いよいよ鈴鹿山脈の主稜もここから先は峰らしい峰もなく、大地へと吸収されていくところです。今日はこの先も谷に下らずにこの稜線を詰めてみることにしました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 振り返る油日岳。
振り返る油日岳。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 南に北打山671m。
南に北打山671m。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 県境稜線をどんどん下ります。一般ルートは谷に下り、踏み跡は寂しくなってきました。
県境稜線をどんどん下ります。一般ルートは谷に下り、踏み跡は寂しくなってきました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 赤いポールは県境の証。
赤いポールは県境の証。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 稜線の藪がきつくなってきたところで、左へ無理やり下ってやれば、駐車場の道まで、そう遠くはありません。できるだけ稜線を下っておくことです。ただ、ここのように植林の枝うちされた枝をバリバリ踏みながら歩くのは疲れます。
稜線の藪がきつくなってきたところで、左へ無理やり下ってやれば、駐車場の道まで、そう遠くはありません。できるだけ稜線を下っておくことです。ただ、ここのように植林の枝うちされた枝をバリバリ踏みながら歩くのは疲れます。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 というわけで、最後は藪こぎをしましたが、なんとか奥余野公園の駐車場に下ってこれました。
というわけで、最後は藪こぎをしましたが、なんとか奥余野公園の駐車場に下ってこれました。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 ハルジオンとハチ。
ハルジオンとハチ。
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 余野公園のヤマツツジ
余野公園のヤマツツジ
高畑山・那須ヶ原山・油日岳 2006年のネコさん。前は今も(2020.12)、おばあちゃんになりましたが健在な子です。
2006年のネコさん。前は今も(2020.12)、おばあちゃんになりましたが健在な子です。

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