金鑚御嶽山:令和5年登り納め

2023.12.28(木) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
1 時間 5
休憩時間
9
距離
2.3 km
のぼり / くだり
190 / 190 m
2
8
15
3
2
4
3

活動詳細

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『金鑚御嶽山(かなさなみたけやま、344m)』は、群馬県との県境に流れる『神流川(かんながわ)』の南端部付近に小さくそびえる埼玉県最北の山だ。古くから地元の人々の崇敬も篤い『金鑚神社』を麓に抱く本峰には、お手軽なハイキングコースも整備されている。見晴らしにも非常に優れていることから、登山初心者や家族連れでも楽しめる一座として人気を博しているようである。   一方、年の瀬も迫る中、この日は特に何の予定も組んでおらず、朝から自宅で何をするでもなく過ごしていた。しかしながら、このままでは一日が勿体ないと思い、比較的近場でどこかサクッと登れる山でもないかな、とガイド本をめくってみたところ、目に留まったのが本峰である。本峰の登山口までは筆者宅から車で1時間もかからず、コースタイムも短いため、登って降りて、近くの温泉でランチとお風呂を楽しめば、丁度良い気分転換になりそうだ。   かくして、今年の登り納めはこの『金鑚御嶽山』に決定。この一年の登山ライフを良き思い出で締めくくるべく、登山口へ向け愛車のハンドルを取る筆者であった。     <アクセス> ・『金鑚神社(埼玉県児玉郡神川町二ノ宮750)』をカーナビの目的地にセット。道路脇に大鳥居が見えたら車でそのまま境内に入り、200mほど進むと駐車場がある。   ・公共交通機関の場合は、JR高崎線本庄駅もしくは八高線丹荘駅から朝日自動車バス(本庄駅南口~小島南~神泉総合支所線)に乗車、『新宿』バス停にて下車。近くのファミリーマートのある交差点から右折し、登山口の『金鑚神社』まで徒歩20分ほど。   <下山後のいで湯> 今回は『金鑚神社』から車で5分ほどの『おふろcafé 白寿の湯』を利用。営業時間は10:00~23:00(最終入館受付22:30)。ボディソープおよびリンスインシャンプーの備え付けあり。レストランあり(11:00~21:30)。入館料は各種条件によって異なるため、公式ウェブサイトを参照のこと(土日祝日は大人880円)。

金鑚御嶽山 『金鑚御嶽山』への登山口となる『金鑚神社』の由緒は古く、かつて伝説の英雄、ヤマトタケルがこの地にアマテラスとスサノオを祀ったのが始まりとされている。現在も各種神事の際など、多くの参拝者で賑わうようだ。
『金鑚御嶽山』への登山口となる『金鑚神社』の由緒は古く、かつて伝説の英雄、ヤマトタケルがこの地にアマテラスとスサノオを祀ったのが始まりとされている。現在も各種神事の際など、多くの参拝者で賑わうようだ。
金鑚御嶽山 道路脇に佇む大鳥居から境内に入り、200mほど進むと駐車場が。公衆トイレや自販機も設置されているので、ここで準備を整え出発だ。
道路脇に佇む大鳥居から境内に入り、200mほど進むと駐車場が。公衆トイレや自販機も設置されているので、ここで準備を整え出発だ。
金鑚御嶽山 『金鑚神社』の境内には、国の重要文化財に指定されている多宝塔も建っている。これは天文3年(1534年)に地元の豪族により寄進されたものだそうで、塔婆建築の少ない埼玉県では貴重な存在とのこと。
『金鑚神社』の境内には、国の重要文化財に指定されている多宝塔も建っている。これは天文3年(1534年)に地元の豪族により寄進されたものだそうで、塔婆建築の少ない埼玉県では貴重な存在とのこと。
金鑚御嶽山 社務所前から再び鳥居をくぐって、まずは拝殿へ参拝だ。なお当社は社殿背後の山そのものを御神体としていることから、本殿を置いていないのだそうな。
社務所前から再び鳥居をくぐって、まずは拝殿へ参拝だ。なお当社は社殿背後の山そのものを御神体としていることから、本殿を置いていないのだそうな。
金鑚御嶽山 拝殿前からハイキングコースに入ると、すぐ先で道は二手に分かれている。どちらも山頂へ続いているが、往路では写真左側の道へ進むこととした。
拝殿前からハイキングコースに入ると、すぐ先で道は二手に分かれている。どちらも山頂へ続いているが、往路では写真左側の道へ進むこととした。
金鑚御嶽山 こちらのコースはしばし、遊歩道らしい趣の広々とした道程が、石造りの水路沿いに続いている。
こちらのコースはしばし、遊歩道らしい趣の広々とした道程が、石造りの水路沿いに続いている。
金鑚御嶽山 その先の分岐点を右折すると、右手に開けた一帯が。こちらは『法楽寺』という寺院の跡地とのことで、弘安3年(1280年)に開かれて以来、明治元年の神仏分離令まで栄えたそうな。
その先の分岐点を右折すると、右手に開けた一帯が。こちらは『法楽寺』という寺院の跡地とのことで、弘安3年(1280年)に開かれて以来、明治元年の神仏分離令まで栄えたそうな。
金鑚御嶽山 『法楽寺』跡から木立の中へ入ると、若干の急坂へ。階段状の斜面を登ると、その先の一帯には数多の石仏が並んでいる。
これらは先述の『法楽寺』の名残だそうで、現在も70体以上の石仏が登山者を迎えている。
『法楽寺』跡から木立の中へ入ると、若干の急坂へ。階段状の斜面を登ると、その先の一帯には数多の石仏が並んでいる。 これらは先述の『法楽寺』の名残だそうで、現在も70体以上の石仏が登山者を迎えている。
金鑚御嶽山 先程の階段を登りきると峠の十字路へ。まずはそちらを右折すると、東屋の置かれた広場に出る。
先程の階段を登りきると峠の十字路へ。まずはそちらを右折すると、東屋の置かれた広場に出る。
金鑚御嶽山 東屋の広場から向かって左奥の岩場をトラバース状に少し登ると、その先には『弁慶穴』と呼ばれるほら穴が。由緒などは不明だが、これもかつて修験の場となっていたのであろうか。
東屋の広場から向かって左奥の岩場をトラバース状に少し登ると、その先には『弁慶穴』と呼ばれるほら穴が。由緒などは不明だが、これもかつて修験の場となっていたのであろうか。
金鑚御嶽山 『弁慶穴』から取って返して、今度はまっすぐ先の岩場を登れば、展望台が待っている。
『弁慶穴』から取って返して、今度はまっすぐ先の岩場を登れば、展望台が待っている。
金鑚御嶽山 この展望台からの見晴らしは抜群で、更に傍らの岩をよじ登れば、360度の展望が欲しいままだ。
写真は北側への眺め。群馬県の名峰である『榛名山(はるなさん、1449m、写真左)』や『赤城山(あかぎさん、1828m、写真右)』などを一望できる他、その更に遠方には『谷川連峰(たにがわれんぽう、写真奥にうっすらと見える冠雪の稜線)』の峰々も伺えた。
この展望台からの見晴らしは抜群で、更に傍らの岩をよじ登れば、360度の展望が欲しいままだ。 写真は北側への眺め。群馬県の名峰である『榛名山(はるなさん、1449m、写真左)』や『赤城山(あかぎさん、1828m、写真右)』などを一望できる他、その更に遠方には『谷川連峰(たにがわれんぽう、写真奥にうっすらと見える冠雪の稜線)』の峰々も伺えた。
金鑚御嶽山 こちらは南側。『武甲山(ぶこうざん、1304m)』など、秩父方面の峰々が広がっている。
こちらは南側。『武甲山(ぶこうざん、1304m)』など、秩父方面の峰々が広がっている。
金鑚御嶽山 一旦、先述の十字路までUターンし、今度はそのまま反対方向へ進んで山頂を目指す。次の分岐点から『男坂』へ差し掛かると、ロープの張られた急坂へ。
一旦、先述の十字路までUターンし、今度はそのまま反対方向へ進んで山頂を目指す。次の分岐点から『男坂』へ差し掛かると、ロープの張られた急坂へ。
金鑚御嶽山 若干テクニカルな急斜面を登りきれば、『金鑚御嶽山』の頂に到着である。こちらも広場状に拓けているが、周囲は木々が生い茂り、見晴らしはほとんど得られない。
若干テクニカルな急斜面を登りきれば、『金鑚御嶽山』の頂に到着である。こちらも広場状に拓けているが、周囲は木々が生い茂り、見晴らしはほとんど得られない。
金鑚御嶽山 ちなみに、本峰にはかつて城塞が築かれた経緯があるそうで、山頂には本郭が置かれていたとのことである。
ちなみに、本峰にはかつて城塞が築かれた経緯があるそうで、山頂には本郭が置かれていたとのことである。
金鑚御嶽山 山頂を後に、再び先程の峠まで取って返たのち、往路とは別ルートから下山の途へ。
山頂を後に、再び先程の峠まで取って返たのち、往路とは別ルートから下山の途へ。
金鑚御嶽山 そちらを少し下ると、右手にツルツルの岩肌が現れる。これは『御嶽の鏡岩』と呼ばれる約1億年前の断層活動の跡で、その時の強い摩擦力で岩面が磨き上げられ、このような姿を成したとのこと。地質学的にも貴重な存在で、国の天然記念物に指定されているそうだ。
そちらを少し下ると、右手にツルツルの岩肌が現れる。これは『御嶽の鏡岩』と呼ばれる約1億年前の断層活動の跡で、その時の強い摩擦力で岩面が磨き上げられ、このような姿を成したとのこと。地質学的にも貴重な存在で、国の天然記念物に指定されているそうだ。
金鑚御嶽山 『鏡岩』の前で登山道が直覚に折れると、その後は階段状に整備された道程が麓まで続いている。また、道脇にはこれまた沢山の石像や歌碑が建ち並んでおり、独特の雰囲気を醸していた。
『鏡岩』の前で登山道が直覚に折れると、その後は階段状に整備された道程が麓まで続いている。また、道脇にはこれまた沢山の石像や歌碑が建ち並んでおり、独特の雰囲気を醸していた。
金鑚御嶽山 やがて、最初の分岐点まで戻ってくれば無事下山完了である。本殿前で改めて一礼したのち、下山後のいで湯へ向かうこととした。
やがて、最初の分岐点まで戻ってくれば無事下山完了である。本殿前で改めて一礼したのち、下山後のいで湯へ向かうこととした。

活動の装備

  • 富士フイルム(FUJIFILM)
    フジノンレンズ XF16-80mmF4 R OIS WR
  • 富士フイルム(FUJIFILM)
    ミラーレス一眼カメラ X-T4 シルバー X-T4-S

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