09:06
11.4 km
1360 m
天国の大戸山・地獄の大戸岳
大戸岳 (福島)
2025.03.20(木) 日帰り
元会津っぽ的には磐梯山と博士山に次いで登りたい大戸岳。会津西街道を通るときによく目立つので気になっていた。闇川から適当な尾根で登って夏道尾根を周回と思ったが、もうすでに下の方は地面が出てるらしい。先週の記録にあった北尾根の作業道から取り付いてみることにした。 取り付きはいきなり相当な急斜面。10cmほどの根雪でズボズボ。ツボ足でスタートしたがワカンを履いた。しばらく行くとトラロープの作業道に出た。 作業道は林班境界の急な尾根をまっすぐ登っている。土の上に新雪がついてよく滑る。途中の杭にNHKとあったので、この上の人工物は地上波の共同受信装置だろう。 傾斜が一旦緩むと今度はワカンでは歯が立たない凍った斜面。アイゼンに履き替え。忙しい。伐採された斜面に装置。会津若松市内と集落を両方見下ろせる位置にあった。 さらに登ると雪が深くなりワカンに切り替え。しかしガチガチな箇所もあり、ワカン+アイゼンがベストだったか。上を見ると動くものあり。足跡を見るとクマではない。後ろ指が地面に着いてるのでカモシカでなくイノシシだろう。 1120mの小ピークから少し降りて大戸山の登り。ここも結構な急斜面だった。大戸山山頂は広々とした原生林。カンバが結構多い。霧氷が綺麗だ。何もないと思ったらぶなに食べられた看板があった。 大戸岳へ縦走。広々とした稜線は進行方向がわかりづらい。手つかずの原生林がとにかく綺麗。しばらく行くと猪苗代湖方面に視界がひらけ、背あぶり山や布引高原の風力発電群が見える。対岸の磐梯山はガスだ。 大戸岳へ近づくと東面が切れ落ちた崖になり、鞍部は通過自体に問題はなかったが風が吹き抜けて寒かった。P1367から大戸岳まで最後の登り。激しく波打つ雪庇の下はどこまで落ち込んでるかわからない奈落になっている。西斜面も体感70度くらいの斜面になっている。雪庇を踏み抜いたらアウトなので右側に進路を取るが藪が邪魔をする。藪漕ぎ藪絡みでトラバースしながら進む。時折クラックを踏み抜くのが怖い。 途中で引き返そうかとも思ったが、なんとか山頂。広場と言える空間はなく、雪庇もどこまであるかわからず休める場所はない。ここから風の三郎を降りて周回するのが計画だったが、ナイフリッジになっている。そこそこ広くはあるが、凍った雪に新雪が薄くついた地面はアイゼンの効きが悪く、少し降りた先の死角の傾斜がどうなってるかわからない。ここはリスクを取らずピストンで引き返すことにした。風の三郎の攻略は次回来たときの楽しみにしよう。 引き返して下山。最後の急斜面の下りは藪を繋いで掴まり降りる必要があった。このルートはおすすめできない。