20:43
21.0 km
2509 m
笹山サーキット、デーモン沢遡上
黒河内岳(笹山)・白河内岳・白剥山 (山梨)
2025.11.15(土) 2日間
二度と登らないと決めていた大門沢、遡上して笹山サーキットしてきました。 変わらずキツかった。3度目はないです。 久しぶりの日の出前稜線歩き、強風気味ですが、赤くなる雲海と富士山を観ながら歩くのはでたまらんです。そこだけは何度も歩きたい。 うっすら雪ありましたが、チェーンスパイク不要でした。忘れたんですけどね 時間切れの為、緊急ビバークしました。 ダイレクト尾根は落ち葉ゾーンは滑りやすく、ダブルストックで雪山の下りのように降りました。 奈良田温泉の女帝の湯は改装中で入れませんでした。2026/3/31まで休み 代わりに近くの白根館の日帰り(1000円)に入りましたが、ここもいいです。 🏔️笹山サーキット 何度も天気に潰されて流れていった笹山サーキット。 「今度こそ行けるよな…?」 そんな半信半疑のまま、珍しく前日入りして南部町の温泉へ。 湯に浸かりながら、 *ああ…明日は本当に行けるのか…?* と、まだどこか疑っていた。 登山口近くの駐車場でメンバーと合流。 「おつかれー、やっと行けるね」 「いやほんと、何回流れたか…」 そんな会話を交わしつつ仮眠をとり、準備をして大門沢ゲートへ向かう。 ■ 1日目 ヘッドランプをつけて真っ暗な森へ踏み出す。 沢の音だけが響く。 *こえぇ…これ一人だったら絶対無理だわ…* 相方が前を歩いているだけで、心の中の恐怖ゲージが半分くらいになる。 ほどなくして森山橋を渡る。 工事中でルートが分かりづらい場所を抜け、取水口の水路脇を進むと吊り橋が現れた。 6時頃、空が少しずつ明るくなり、紅葉らしき色が見えてきた。 *多分きれい…いや、眠くてよく分からん…* 落ち葉で埋まった樹林帯の道を進み、7時前にドラム缶ポイントへ。 下の方に小屋が見える。 「地図にないよね、あれ」 「作業小屋っぽいけど…まあ関係ないか」 橋をいくつか渡り、大門沢小屋に着いたのは8時半。 陽が出てきて暖かい。 「やっと休憩だ…」 「上から来た人いるよ」 話を聞くと、前日から逆ルートで入り、稜線でテント泊したらしい。 「風強くて寒かった〜」と笑っていたが、目が笑ってなかった。 30分休んで再スタート。 *まだいける…まだいけるけど…重い…テント装備重い…* 勾配がきつくなり、ペースが落ちる。 最後の水場で沢から水を汲む。 看板が見当たらず通り過ぎてしまった。 水を2L追加してザックがさらに重くなる。 *なんでこんなに重いんだよ…* でも稜線が見えてきて、青空も広がってきた。 *よし…もうちょい…もうちょい…* ここからは異常な急登が続く。 「これ…前も言ってたよね?テント装備で二度と来ないって」 「言った…言ったけど…また来てる…俺あほなのかな」 積雪が出てきたが、スパイクなしでも進める。 何度も心が折れそうになりながら、励まされつつ登り続け、 14時40分、ようやく大門沢下降点に到着。 稜線に出た瞬間、 「うわ…」 「やば…」 二人同時に声が漏れた。 絶景が広がり、沈んでいた気分が一気に吹き飛ぶ。 15時30分、広小内岳に到着。 「もう限界…」 「知ってる。顔に書いてある」 陽が落ちる前に宿泊予定地へ急ぐが、足が重い。 16時30分、塩見岳の向こうに陽が沈む頃、ようやく到着。 「ここ、風避けれるよ」 「助かった…もう動けん…」 テントを張り、カップラーメンをすすり、 シュラフに潜り込んだ瞬間、意識が落ちた。 ■ 2日目 軽く朝飯を食べ、テントを片付けて5時に出発。 風が強くて寒い。 「寒っ…ハードシェル着るわ」 30分ほどで大籠岳に到着。 オレンジ色の帯の上に富士山のシルエットが浮かんでいる。 「やば…写真じゃ伝わらんやつ」 ここからは稜線歩きのボーナスタイム。 空が明るくなっていくのを眺めながら進む。 「鼻水やばい寒すぎ」 やがて一面の雲海が広がり、富士山だけが突き出していた。 「これ…今日来てよかったね」 6時30分、白小内岳に到着。 富士山の横から太陽が昇る。 「あったけぇ…」 「太陽って偉大だよね」 樹林帯へ下り、気温が上がってハードシェルを脱ぐ。 「風ないだけで天国」 8時10分、笹山北峰に到着。 歩いてきた稜線を振り返る。 *よく歩いたな…ほんとに…* 30分ほどで南峰へ。 少し休んでからダイレクト尾根を下る。 「ここ急すぎん?」 「ポールしまうわ。木つかんで降りるしかない」 「了解…慎重にいこ」 何度も休憩を挟みながら、5時間かけてようやく下り切った。 「下降も地獄だったね」 *終わった…生きて帰ってきた…* 広河内岳(ひろごうちだけ)から笹山(ささやま・黒河内岳)へ至るルートは、南アルプスの**「白峰南嶺(しらみねなんりょう)」**と呼ばれる稜線の一部です。 ここは一般登山道とは異なり、静寂と野性味あふれる素晴らしいルートですが、同時に上級者向けの要素が強いエリアでもあります。 計画の参考ルートの特徴と注意点、モデルコース。 1. ルートの概要と難易度 * 区間: 広河内岳 (2,812m) 〜 笹山 (2,733m) * 難易度: 上級・玄人向け(地図読み能力、体力、経験必須) * 特徴: * 3,000m級の北岳・間ノ岳・農鳥岳の喧騒から離れ、登山者が極端に少なくなります。 * ハイマツの藪漕ぎや、不明瞭なトレース(踏み跡)が含まれる箇所があります。 * 営業小屋・避難小屋はありません。 * 水場: 稜線上には確実な水場がなく、水を担ぎ上げる必要があります。 2. 主なアクセスとルート取り 基本的には**「奈良田(ならだ)」**を起点・終点とする周回コースか、縦走の一部として計画されることが多いです。 アプローチのパターン * 北から南へ(推奨): 大門沢小屋経由で広河内岳へ上がり、笹山へ縦走して奈良田へ下りる。(下り基調で比較的スムーズ) * 南から北へ: 奈良田から笹山へ直登(標高差約1,900mの急登)し、広河内岳へ向かう。(体力的に非常にハード) 3. モデルコース(1泊2日:健脚向け) ※北から南へ抜ける、一般的なパターンの例です。 【1日目】 アプローチと高度稼ぎ * ルート: 奈良田温泉 〜 大門沢登山口 〜 大門沢小屋(宿泊) * ポイント: * 大門沢小屋がこのエリア唯一の有人小屋であり、最終水場です。ここで翌日の稜線歩きに必要な水(最低3〜4リットル推奨)を確保します。 【2日目】 稜線縦走と激下り(長丁場) * ルート: 大門沢小屋 〜 大門沢下降点 〜 広河内岳 〜 大籠岳(おおかごだけ) 〜 笹山(北峰・南峰) 〜 笹山ダイレクト尾根 〜 奈良田温泉 * コースタイム目安: 約10〜12時間(休憩含まず) * ハイライト: * 広河内岳: 北岳・間ノ岳・農鳥岳(白峰三山)の展望が圧巻です。 * 稜線歩き: 広河内岳〜笹山間は、ハイマツ帯と岩稜が混じります。ペンキマークなどは少なく、踏み跡を見失わないよう注意が必要です。 * 笹山からの下山: 「笹山ダイレクト尾根」は整備されていますが、標高差約1,900mを一気に下るため、膝への負担が大きく、転倒事故も多い区間です。 4. 重要な注意点とリスク管理 * ビバークの可能性 * この区間はコースタイムが長いため、トラブルがあると日没に間に合わない可能性があります。公式のキャンプ指定地は稜線上にありませんが、万が一に備えてツェルト等の緊急野営装備は必須です。 * (※笹山南峰付近や、途中の鞍部に幕営適地のようなスペースはありますが、国立公園内のため原則として緊急時以外の幕営は推奨されません。) * 水不足 * 稜線上で水は補給できません。夏場は熱中症のリスクが高まるため、予備を含めて多めに水を持ち上げる体力が必要です。 * 天候判断 * エスケープルート(逃げ道)がありません。悪天候時、特に視界不良時はハイマツ帯でルートを見失う危険性が高いため、入山してはいけません。 * 藪(ヤブ) * 近年は比較的歩きやすくなっていますが、場所によってはハイマツがうるさく、ウェアが引っかかったり、足元が見えにくい場所があります。