笹山サーキット、デーモン沢遡上
黒河内岳(笹山)・白河内岳・白剥山
(山梨)
2025年11月15日(土)〜16日(日)
2日間
二度と登らないと決めていた大門沢、遡上して笹山サーキットしてきました。
変わらずキツかった。3度目はないです。
久しぶりの日の出前稜線歩き、強風気味ですが、赤くなる雲海と富士山を観ながら歩くのはでたまらんです。そこだけは何度も歩きたい。
うっすら雪ありましたが、チェーンスパイク不要でした。忘れたんですけどね
時間切れの為、緊急ビバークしました。
ダイレクト尾根は落ち葉ゾーンは滑りやすく、ダブルストックで雪山の下りのように降りました。
奈良田温泉の女帝の湯は改装中で入れませんでした。2026/3/31まで休み
代わりに近くの白根館の日帰り(1000円)に入りましたが、ここもいいです。
🏔️笹山サーキット
何度も天気に潰されて流れていった笹山サーキット。
「今度こそ行けるよな…?」
そんな半信半疑のまま、珍しく前日入りして南部町の温泉へ。
湯に浸かりながら、
*ああ…明日は本当に行けるのか…?*
と、まだどこか疑っていた。
登山口近くの駐車場でメンバーと合流。
「おつかれー、やっと行けるね」
「いやほんと、何回流れたか…」
そんな会話を交わしつつ仮眠をとり、準備をして大門沢ゲートへ向かう。
■ 1日目
ヘッドランプをつけて真っ暗な森へ踏み出す。
沢の音だけが響く。
*こえぇ…これ一人だったら絶対無理だわ…*
相方が前を歩いているだけで、心の中の恐怖ゲージが半分くらいになる。
ほどなくして森山橋を渡る。
工事中でルートが分かりづらい場所を抜け、取水口の水路脇を進むと吊り橋が現れた。
6時頃、空が少しずつ明るくなり、紅葉らしき色が見えてきた。
*多分きれい…いや、眠くてよく分からん…*
落ち葉で埋まった樹林帯の道を進み、7時前にドラム缶ポイントへ。
下の方に小屋が見える。
「地図にないよね、あれ」
「作業小屋っぽいけど…まあ関係ないか」
橋をいくつか渡り、大門沢小屋に着いたのは8時半。
陽が出てきて暖かい。
「やっと休憩だ…」
「上から来た人いるよ」
話を聞くと、前日から逆ルートで入り、稜線でテント泊したらしい。
「風強くて寒かった〜」と笑っていたが、目が笑ってなかった。
30分休んで再スタート。
*まだいける…まだいけるけど…重い…テント装備重い…*
勾配がきつくなり、ペースが落ちる。
最後の水場で沢から水を汲む。
看板が見当たらず通り過ぎてしまった。
水を2L追加してザックがさらに重くなる。
*なんでこんなに重いんだよ…*
でも稜線が見えてきて、青空も広がってきた。
*よし…もうちょい…もうちょい…*
ここからは異常な急登が続く。
「これ…前も言ってたよね?テント装備で二度と来ないって」
「言った…言ったけど…また来てる…俺あほなのかな」
積雪が出てきたが、スパイクなしでも進める。
何度も心が折れそうになりながら、励まされつつ登り続け、
14時40分、ようやく大門沢下降点に到着。
稜線に出た瞬間、
「うわ…」
「やば…」
二人同時に声が漏れた。
絶景が広がり、沈んでいた気分が一気に吹き飛ぶ。
15時30分、広小内岳に到着。
「もう限界…」
「知ってる。顔に書いてある」
陽が落ちる前に宿泊予定地へ急ぐが、足が重い。
16時30分、塩見岳の向こうに陽が沈む頃、ようやく到着。
「ここ、風避けれるよ」
「助かった…もう動けん…」
テントを張り、カップラーメンをすすり、
シュラフに潜り込んだ瞬間、意識が落ちた。
■ 2日目
軽く朝飯を食べ、テントを片付けて5時に出発。
風が強くて寒い。
「寒っ…ハードシェル着るわ」
30分ほどで大籠岳に到着。
オレンジ色の帯の上に富士山のシルエットが浮かんでいる。
「やば…写真じゃ伝わらんやつ」
ここからは稜線歩きのボーナスタイム。
空が明るくなっていくのを眺めながら進む。
「鼻水やばい寒すぎ」
やがて一面の雲海が広がり、富士山だけが突き出していた。
「これ…今日来てよかったね」
6時30分、白小内岳に到着。
富士山の横から太陽が昇る。
「あったけぇ…」
「太陽って偉大だよね」
樹林帯へ下り、気温が上がってハードシェルを脱ぐ。
「風ないだけで天国」
8時10分、笹山北峰に到着。
歩いてきた稜線を振り返る。
*よく歩いたな…ほんとに…*
30分ほどで南峰へ。
少し休んでからダイレクト尾根を下る。
「ここ急すぎん?」
「ポールしまうわ。木つかんで降りるしかない」
「了解…慎重にいこ」
何度も休憩を挟みながら、5時間かけてようやく下り切った。
「下降も地獄だったね」
*終わった…生きて帰ってきた…*
広河内岳(ひろごうちだけ)から笹山(ささやま・黒河内岳)へ至るルートは、南アルプスの**「白峰南嶺(しらみねなんりょう)」**と呼ばれる稜線の一部です。
ここは一般登山道とは異なり、静寂と野性味あふれる素晴らしいルートですが、同時に上級者向けの要素が強いエリアでもあります。
計画の参考ルートの特徴と注意点、モデルコース。
1. ルートの概要と難易度
* 区間: 広河内岳 (2,812m) 〜 笹山 (2,733m)
* 難易度: 上級・玄人向け(地図読み能力、体力、経験必須)
* 特徴:
* 3,000m級の北岳・間ノ岳・農鳥岳の喧騒から離れ、登山者が極端に少なくなります。
* ハイマツの藪漕ぎや、不明瞭なトレース(踏み跡)が含まれる箇所があります。
* 営業小屋・避難小屋はありません。
* 水場: 稜線上には確実な水場がなく、水を担ぎ上げる必要があります。
2. 主なアクセスとルート取り
基本的には**「奈良田(ならだ)」**を起点・終点とする周回コースか、縦走の一部として計画されることが多いです。
アプローチのパターン
* 北から南へ(推奨): 大門沢小屋経由で広河内岳へ上がり、笹山へ縦走して奈良田へ下りる。(下り基調で比較的スムーズ)
* 南から北へ: 奈良田から笹山へ直登(標高差約1,900mの急登)し、広河内岳へ向かう。(体力的に非常にハード)
3. モデルコース(1泊2日:健脚向け)
※北から南へ抜ける、一般的なパターンの例です。
【1日目】 アプローチと高度稼ぎ
* ルート: 奈良田温泉 〜 大門沢登山口 〜 大門沢小屋(宿泊)
* ポイント:
* 大門沢小屋がこのエリア唯一の有人小屋であり、最終水場です。ここで翌日の稜線歩きに必要な水(最低3〜4リットル推奨)を確保します。
【2日目】 稜線縦走と激下り(長丁場)
* ルート: 大門沢小屋 〜 大門沢下降点 〜 広河内岳 〜 大籠岳(おおかごだけ) 〜 笹山(北峰・南峰) 〜 笹山ダイレクト尾根 〜 奈良田温泉
* コースタイム目安: 約10〜12時間(休憩含まず)
* ハイライト:
* 広河内岳: 北岳・間ノ岳・農鳥岳(白峰三山)の展望が圧巻です。
* 稜線歩き: 広河内岳〜笹山間は、ハイマツ帯と岩稜が混じります。ペンキマークなどは少なく、踏み跡を見失わないよう注意が必要です。
* 笹山からの下山: 「笹山ダイレクト尾根」は整備されていますが、標高差約1,900mを一気に下るため、膝への負担が大きく、転倒事故も多い区間です。
4. 重要な注意点とリスク管理
* ビバークの可能性
* この区間はコースタイムが長いため、トラブルがあると日没に間に合わない可能性があります。公式のキャンプ指定地は稜線上にありませんが、万が一に備えてツェルト等の緊急野営装備は必須です。
* (※笹山南峰付近や、途中の鞍部に幕営適地のようなスペースはありますが、国立公園内のため原則として緊急時以外の幕営は推奨されません。)
* 水不足
* 稜線上で水は補給できません。夏場は熱中症のリスクが高まるため、予備を含めて多めに水を持ち上げる体力が必要です。
* 天候判断
* エスケープルート(逃げ道)がありません。悪天候時、特に視界不良時はハイマツ帯でルートを見失う危険性が高いため、入山してはいけません。
* 藪(ヤブ)
* 近年は比較的歩きやすくなっていますが、場所によってはハイマツがうるさく、ウェアが引っかかったり、足元が見えにくい場所があります。