双門コースと池ノ谷から八経ヶ岳
大峯奥駈道 その2(山上ヶ岳~太古ノ辻)
(奈良)
2023.09.29(金)
日帰り
関西最難関の登山コースとして名高い双門コース。山と渓谷1000号の日本登山ルート100選でその存在を知り、YAMAPの活動日記を見て憧れを募らせていたましたが、晴天が約束された絶好の登山日和に歩く事ができました。9月の後半は長らく好天が続きましたので、この日の水量は少なくおそらく歩きやすい日だったと思います。
コースの概要はいろいろな方の活動記録で詳細に調べる事ができるので、自分が行ってみて感じた補足事項を書いてみました。初めて行く方の参考になると幸いです。
①スタートの登山口ですが、「熊渡」ではグーグルマップで検索できませんでした。「川迫川の橋」で検索すると登山口の駐車スペースが見つかります。6〜8台くらい駐車可能です。
②登山口から2kmほど進むと弥山川の広い河原、白川八丁に出ます。最初はテープを探して迷いましたが、釜滝まではあまりテープに拘らずに、何となく歩きやすい道を上流に向かって進めば大丈夫でした。
③巌の双門に行く場合、道標はありませんので、意識的にルート上を外れるポイントを探さなければなりません。仙人嵓のテラスを過ぎ、岩に打たれたレリーフを過ぎた先の左側にトレースがあります。1400メートルの等高線手前あたりが分岐のポイントでした。
YAMAPで行った方の軌跡をダウンロードしても、巌の双門へ向かうトレースは反映されません。私も最初は脇道に気づかずにザンギ平の肩まで上がってしまい、急坂を戻るハメになりました💦
④ザンギ平の肩から先へ進み、弥山川まで降りきったら、しばらく川沿いを歩きます。テープを探してルートを歩くというよりは、沢沿いに歩ける場所を歩いて行く感じです。沢登りでもしないと進めないような岩や滝が出てきたら、テープと巻き道があります。
⑤弥山、八経ヶ岳、明星ヶ岳へ続けて登る場合、狼平から先の登山道には駐車場まで水場はありません。弥山小屋で飲み物を買える事もありますが、何度か来ていますが、平日は開いてない事が多い気がします。この日も売店は閉まっていましたが、水だけはセルフで買えるようになっていました。
🐺狼平から先は、せっかくなので弥山川を遡上して八経ヶ岳を目指す事にしました。
上流は双門ルートとは打って変わって、穏やかな森と美しい清流をゆっくり楽しめる気持ちの良い沢でした。非防水のローカットシューズを履いてきたので、川の中にジャブジャブ入り足を濡らしながら登りました。水流の中や乾いた岩の上を歩けば、あまり滑る事はありませんでした。
少し進むと、八剣谷と池ノ谷の二股になります。事前に調べて、より長く沢歩きを楽しめそうな池ノ谷を上がる事にしました。
池ノ谷も穏やかで歩きやすい沢です。緩やかなナメ滝を越え、崩落地を横目に進むと弥山川源流の最初の流れが確認できます。この源流点は弥山と八経ヶ岳の間、大峯奥駈道から道を外れて5分ほど下れば到着しますので、縦走中に弥山小屋で水が買えない時には良い水場になると思います。おそらく、水量も豊富です。
このあたりで谷から左岸側の尾根に上がり少し登ると登山道に合流します。
狼平以降は、膝下くらいまで濡れる事はありますが、険しい場所は全くありません。
その後、弥山、八経ヶ岳、明星ヶ岳を回りましたが、この日は午後までしっかり晴れており遠くの山まで良く見えました。
双門ルートは想像以上の山の楽しみが詰まった評判通りの名コースでした。人工物の設置や道の整備がされていなければ、とても行く事ができないような岩稜や谷を通れる珍しい登山道です。これだけ梯子の多い登山道はなかなか無いのではないでしょうか。ここにしか無い景色が本当にたくさんあり、思い出深い山行になりました。