活動データ
タイム
06:17
距離
12.2km
のぼり
1308m
くだり
1322m
活動詳細
すべて見るまさか秩父三山の山を歩けるとは思いもしなかった。 先日、国道299号線千束峠を長瀞方面へ移動中、サイドミラーに映ったギザギザのゴジラ、いや、龍の背の様な山容…両神山。 三峯神社と妙法ヶ岳を歩いて何となく意識はしていたものの、昨日の武甲山行きを考えた途端にサイドミラーの両神山が頭から離れなくなった。 道の駅両神温泉薬師の湯に車を駐め、となりのバスターミナル6:45発、日向大谷口7:20着で、日向大谷口コースを登り白井差へ下りるコースを考えていたが、白井差コースは私有地を通る為、連絡が必要ということ。二日前に土地の所有者の山中さんに連絡を取ってみたが「白井差新道ピストンであれば良いよ」との事。 (先日の降雪もあり南東向きの白井差コースピストンの方が安全だしなぁ) という事で「日曜日の朝イチのバスで向かいます!」と予約はしておいた。 前日は武甲山下山後、荒川の某LAWSONで車中泊。今朝は5:00出動で、外気温マイナス4℃と結構冷え込んだようだ。道の駅両神温泉へ車を駐めて、トイレを済まし白井差行き6:53のバスに乗り込んだ。運転手さんから「終点まで?」と聞かれ「そうです」と答えると「予約しておいた?」と。 (あぁ、なるほど…たまに連絡なしで白井差へ来る方もいるんだな) 終点の白井差バス停に着き(現金のみ200円)、歩き始めて10分。赤い軽自動車が通り過ぎすぐに戻ってきて窓を開けた。 (何か悪いことしたかな) と思うのは悪い癖。 何と、山中さんが迎えに来てくれたではないか! 乗せてもらって開口一番「こんな山奥に来ねぇで温泉にでも入ってのんびり酒でも飲んでたらよかんべ」 と。そんなこんなで車中の会話も楽しくあっという間に登山口。マップを手渡され、コースの説明と注意点などを教えてもらい雪のある登山口を出発した。 林道が切れると後は山径。大笹沢にかかる木橋、整備された登山道を歩いていると、ひとりで管理している山中さんには本当、頭が下がる。 途中の昇竜の滝も見事な滝だ。のぞき橋を渡り峡谷をかわせば、のぞき岩の断崖が木を透かして現れた。山峡から一気に日の当たる場所、オオドリ河原に出て落葉樹の明るい森を登って行くと水晶坂の支尾根に出る。そこからはジグザグにブナ平、夢見平と登って山頂近くの尾根に出た。少しの雪庇をすぎて日向大谷コースと合流、秩父三山最後の山、両神山頂は快晴の無風だった。滅多にない天気なのだろう。見晴らかす山々、山頂は狭いので長居は出来なかったが、こんな天気の日はゆっくりしたかったのも本音。 山頂からは日向大谷方面の両神神社本社にも立ち寄る。(山中さんにもここには立ち寄ることは報告済み) 両神神社本社、御嶽神社本社、山頂側には文殊菩薩像があり、それぞれに拝し登り返した。 白井差への下山は日当たりも良いコースだけに雪も解け始め、泥濘もあるがチェンスパも着けずに下りた。 山中さん宅へ顔を出したら「おー、戻って来たか!少しお茶でも飲んでって」と庭先に椅子を出してくれ陽だまりの中、山岳救助の話、滑落事故の話、他山の話と話は尽きず、酒でも出されたら一晩でも二晩でも聞きたりないくらいの話だった。 少しのつもりが一時間も居てしまって申し訳なかったが、帰りもしばらく話しながらふたりで歩き、ふと見上げた栗の木の熊棚、これには驚いた。こんな家の側に熊棚。聞いたところ、熊に食べさせるためにわざわざ栗の木をお祖父さんが植えたのだそうだ。山中さん曰く「人と熊の共存」だそうで思わず「何か嬉しいなぁ、嬉しくなってきますね!あっ、あそこにも!こっちにも!」と答えた私をどう思ったのかは分かりませんが…。 ※白井差新道コース・要予約。 https://www.daiwa.com/jp/live_with_nature/genryu/1254876_11186 百名山と名水を守る人間力と地域力(荒川水系小森川) 下山後知った記事ですが、新羅三郎義光公がここで出てくるとは。山中さん、もっともっともっとお話をお聞きしたかったです。
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