登り納め 檜尾岳 百高山81/100
木曽駒ヶ岳・空木岳・越百山
(長野)
2025年12月28日(日)〜29日(月)
2日間
千畳敷→檜尾岳→熊沢岳→東川岳→空木岳の冬季縦走チャレンジでした。
檜尾岳までは行けましたが、強風により檜尾岳までとし、エスケープルートで撤退。
一座登れたからヨシとします!
今年で最も緊張するシビれる登山でした。
好天の28日。
千畳敷行きのロープウェイはガン混み。
今日は登山日和だから覚悟はしてましたが、大人気です。
バスチケットを買うために並んでいたら、アジア系の若者が英語で話しかけてくれた。
「スパイクは上の売店に売っている?」との事で「いやー多分無いのでは。」と返答。「この辺で売ってない?」と言うので「うーん、多分街まで行かないと、、」と話していたら、列に並んでいた年配の男性が「クランポンを探しているのかい?」と英語で参戦。すごい。ペラペラや。私がチケットを買う番になったので、お任せしてチケット売り場へ。
チケット買った後も二人で話しておられたので、お任せしてバスの列に並ぶ。
1時間以上は並ぶであろうバス列。長丁場だなーと思ってたら、先ほどの年配の男性がすぐ後ろにいらっしゃった。
「あの若者は大丈夫でしたか?」と聞いたら「あそこに登山用品のアウトレットがあって、教えておいた」と仰ってた。知らなかった。確かに「アウトレット」と看板出てる。
程なく奥様もいらっしゃった。
「荷物すごいねーどこまで行くの?」と頂いたので「空木岳まで縦走しながらテント泊します」とお答えしたら「いやー羨ましいなあ。私もあと10年若かったら」と旦那様。
かなり山がお好きだそうで、若い頃は登りまくったとのこと。
今日はロープウェイで千畳敷までで、すぐに降りてくるとのこと。
バスを待ちながら色々とお話しをお伺いし、めちゃくちゃ楽しかった。
バス待ちの途中でトイレへ行ったら先ほど若者がアイゼンを持って歩いてて「買えたよ!」と満面の笑み、「すげえ!」と私も応答した。買えてよかったね!
バスに乗る時に、ちょうど私で定員になってしまって、ご夫婦と一緒に乗れず、ご挨拶できなかった。
心残り。もっとお話ししたかった。
楽しい時間を有難うございました。
千畳敷に到着して登山開始。
今日は夏道のCTで標準3時間。
荷物が重かったり道が凍ってるとしても、5-6時間以内には行けるだろうと読む。
結論から申し上げると、7時間かかりました。
キツかった。
千畳敷から極楽平までまず登る。
雪崩が怖かったが大丈夫でした。
ちょうど登りきった所で、同タイミングで登ってきた男性がお声掛けくださった。
私より少し年上の先輩とお見受けした。
とてもフレンドリーな方で、少しお話する。
今日は檜尾の小屋まで行き、最終の目的地は空木岳との事で「同じですね!」となる。
「宜しくお願いします」とご挨拶して各々のペースでマイペースに向かう。
28日は予報通り風は穏やかで日差しも暖かい。
なので比較的に快適なのですが、荷物が20kg超なのでペースは上がらない。
そして予想はしていたが、クラストが凄い。
あと雪庇が育って来ている。
ルート選びが難しい。
全体的に尾根が凍っており、雪庇に寄ると抜け落ちそうだし、反対側に行くとクラスト斜面で滑落しそうだし、時々ド真ん中にデカい岩が出てきて「これどう行くの」となるし、遅々として進まない。
標高2,500m〜2,900m未満を昇り降りするのですが、ほとんど凍ってた気がする。
でも景色は本当に美しくて、気候も良くて、大変だけど楽しい。
中間地点くらいで唐突に核心部が現れる。
3mくらいのクライムダウン箇所。
斜度は60くらいかしら。
掴む物が何も無い滑らかな斜面。氷ではなく雪。ピッケルとアイゼンだけで降りなければならない。
ただ、見た目で雪質が分からない。
見た目は少し柔らかそう。
もし雪が崩れたら落ちる。
3m下の先は急傾斜になっており、足元を崩したら勢い付いて300mくらい落ちてしまいそうだ。
今日は荷物が重いのが困る。
どれくらい雪壁に負担がかかるのだろうか。
一旦水を飲んだりしながら落ち着いて色々と想定する。
別の方面からトラバースルートをラッセルで作ることも検討したが、その箇所の雪はカチコチでラッセル出来ない。
万事休すか、、岩陰でテント泊して明日引き返すか?と思ってたら先輩が到着。
「どうしたんですか?」と頂いて「この箇所をどう降りようか考えてました」とお伝えしたら「あーこりゃ怖いな、、」とコメント。
ロープを使う等少し検討をしたのですが「ちょっと降りてみます」と先輩が降りだした。
手にはダブルアックス。
「ダブルですね!」と申し上げた。
「いやー今日は使わないかもと思ってたんだけどね」と言いながらサクッと降りてしまった。
すげえ。
超かっこいい。
自分も次回からはダブルにしよう。
所作を見ていたのですが、ダブルアックスは雪面に添える程度に刺すくらいで、アイゼンの爪先で器用に降りておられた。
鋭角にアイゼン刺して爪先で体を支えておられた。
足元がズルっと行ったらアックスを頼るでしょうが、基本的に足は崩れる事なく足中心で行かれた。
つまり雪が固いと言うことか。
先輩も日程が同じで装備20kg。
先輩の降り方を参考に自分も足を中心に降りれた。
有難うございます涙
1人だったら引き返したと思います。
その後は先輩が先行して行く流れとなった。
「17時までには小屋に着きたいなあ」等と話してましたが、全然無理で檜尾岳の手前で日没した。
めちゃくちゃ美しいアーベン。
ただめちゃ凍ったカチカチの山。
日の暮れた2,700mクラスト斜面はまあまあ緊張した。今日はクラスト祭りなので慣れているが、とは言え斜度は中々。両手両足を駆使。登るルートを間違えたら詰む。
全身全霊で自分の体に合ってるステップや角度を探した。
カチコチなので、先輩の踏み跡も残らないので、自分の道を全部選ぶ感じになった。
檜尾岳の山頂に着いたがほぼ真っ暗。
先輩は既に先に行ってた。
困ったことに私の携帯の電池が切れてた。
「小屋はもうすぐそこだ」と思いつつ、標識と方角で進む。
先輩のトレースとヘッデンが見えた。
小屋方面はパウダーで先輩のトレースが残ってた。
「トレース有り難い」と思いつつ後を追う。
檜尾岳から檜尾小屋へは一度降りて登り返すコース。
今は檜尾岳の下り斜面を直登ではなく、トラバースしている。下部が真っ暗でどうなってるか分からない。
山頂と小屋を直結するラインは単なる鞍部と分かるのだが、このトラバースしてる部分の下がよく分からない。ここも斜度60くらいか。足元の雪がパウダーで時々ズルっと沈んだり崩れかける。
「この下は鞍部を中心に左右に切れてるのかな?地図見れないから分からないけど、普通に地形を考えたら切れてるよね。そしたら落ちたら一気に下まで滑落じゃね」と思いながら進む。足元の白い雪と漆黒の谷。真っ暗な足元とモノクロの世界。緊張が走る。
先輩はダブルアックスだが私は一本槍。かなり集中しないといけない。「次回からは絶対ダブルアックス」と思いながら牛歩で進む。
何とかトラバース終わり鞍部に降りて小屋へ。
テントを張ろうと思ってたが、先に着いた先輩が小屋内に場所を確保くださってた。
本当に有難うございますm(_ _)m
小屋内は恐らく2名組、3名組、我々の構成。
実は初めての避難小屋泊でした。
先輩のおかげです。
ものすごく良かった。
寝る支度をしながら明日を考える。
CT3時間が7時間かかった。
明日はCT5時間。
恐らく10時間以上は確定。
夜明けの7時に出ても17時には着かない。
これは無理かもな、、、
夜中、ものすごい強風で目が覚める。
台風みたいな風。
これ明日無理だな多分、、
明けて29日の翌朝。
美しいモルゲン。
快晴だが風がヤバい。
立ってるだけで強風でよろける。
これに20kgの荷物、あのクラスト稜線、無理に決まってるや、、、
と思い檜尾尾根からの撤退とした。
小屋の皆さんも下山して行かれた。
「これは無理ですよね」が共通見解。
先輩も早めに下山なさった。
かなりショートカットしたので、ゆっくり降りました。
途中デジカメ拾いました。
駒ヶ根警察署へ届けました。
今年最後の登山でしたが、図らずも今年一番ハードな登山でした。
以前に登った厳冬期の槍ヶ岳槍沢ルート、夏の長谷川ピークと同じくらい緊張した。もしくは、それ以上か?
けど楽しかった!
課題も沢山知れたので、来年も励みます!