ピノキオ(檜尾)小屋で独り絶景を堪能
木曽駒ヶ岳・空木岳・越百山
(長野)
2025.02.28(金)
2 DAYS
冬期に避難小屋へ泊るのが今年の目標の一つだったので、予てから気になっていた檜尾岳に行ってきました。1日目は午後から悪天候になるのがわかっていましたが、翌日天気がよいのを見越して決行。結果的に2日目の朝は爽快な絶景を堪能することが出来ました。下山は降りるだけなので楽かなと思っていましたが、深い踏み抜きだらけで、とんでもなく疲れました。なんにせよ、檜尾(ピノキオ) 小屋での独り泊は、とても楽しかったです。
【駐車場】
・菅の台バスセンターに駐めました。冬期の平日でしたので、ガラガラです。始発バスは1台で全員収まりました。
【天気】
<1日目>
・曇りのちホワイトアウト、強風 (風速平均9.3m/s、MAX約16m/s)。ホワイトアウト直前で避難小屋に到着。天気はてんくら予報とおりでした。
・平均気温:-6.6℃(Max:1.4℃、Min:-8.3℃) 平均湿度:77%
・小屋内は -7℃位
<2日目>
・終日快晴、弱風、絶好の登山日和。樹林帯の中に入ると無風で暑く感じ、ハードシェル脱ぎました。
・平均気温:4.4℃(Max:9.8℃、Min:-3.1℃) 平均湿度:69%
【登山道】
<千畳敷駅~檜尾小屋>
・千畳敷駅から極楽平までの急斜面登りが最大の難所ですかね。八丁坂より少し急登なイメージですが、登る人はまずいませんので、ラッセル前提です。
・極楽平から檜尾岳までは、アップダウンのある稜線歩きが楽しめます。
・稜線上は、特段危険で難しい箇所は無かったかと思います。岩と雪のMIXあり。
・トレースが残っていたので、ルーファイには困りませんでしたが、檜尾岳から檜尾小屋までは全くトレースが無く、おまけにホワイトアウト状態でしたので、少し冷や冷やしましたが、無事に避難小屋までたどり着けました。檜尾岳山頂直下の急下りは、後ろ向きのクライムダウンでやり過ごしました。晴れていたらシリセード出来たかも。
<檜尾小屋~檜尾登山口>
・トレースあるものの、終始ずっと踏み抜きだらけで、膝までハマるのは序の口でした。
・雪質のせいか、固まった雪がアイゼン裏に溜まって、爪が効かない状態に何度もなりました。
・YAMAPの登山計画コースが正しいとは限りません。特に冬期ルートは夏道を歩くとは限りませんので、トレースをよく探して進んだ方がよいでしょう。場所によっては、相当踏み抜きが深いので、かなりタイムロスするケースがありました。一番深い場所で腰より上までハマりました。当然その先に進むのは困難だったため、別ルートを選びました。
・檜尾尾根は高低差1500mの急登が続きますので、自分の体力だと逆方向コースは厳しかったと思います。
・檜尾登山口から200m程道路を下ると、檜尾橋を渡ったところにバス停があります。菅の台BCまで420円です。千畳敷駅から菅の台BC間で途中乗車するのは、ちょっとした優越感ありました。
【混雑状況】
・1日目に檜尾小屋から来た3人組パーティの方とすれ違っただけで、あとは下山まで誰とも会いませんでした。予想はしていたというか、それが狙いだったので、独り旅を存分に堪能できました。
【その他(装備編)】
・ダブルアックスは必須ではなかった。
・小屋内の夜はマイナス7℃、ULダウンジャケットとダウンパンツは持って行った方がベターです。出来ればダウンソックスもあった方がよかった。
・小屋に備え付きのシュラフを借りる前提ならシュラフを持って行かない選択肢もあります。ただし備え付きシュラフは6枚までです。
・小屋にはサンダルが2~3足備わっていました。
・小屋には当然ですが暖房ありませんので、濡らした衣服や装備は、翌日も乾かない状態のままです。ですので汗でインナーを濡らさない様に気を付けたり、靴下やグローブの替えも持って行った方がベターかと思います。(インナーグローブはズボンの前ポケに入れておき、体温で乾かしました)
・小屋には緊急用の水ボトルやカップ麺は置いてありませんでしたので、食料持参は必須です。(過去の日記検索すると、昨年は置いてあったみたいです)
・体力に自信があり、装備付け替えの手間を気にしないなら、山岳用スノーシューあれば、踏み抜き地獄が少し楽になるかもしれません。ワカンだとほぼ意味ないかと思います。
・ペットボトル内の水は夜間氷るので、溶かすのに時間が掛かります。可能であれば、シュラフの中に入れておくか、ザックの中に入れておく方がベターかと。ただ水は現地調達(雪のこと)できますので、あえて持って行かない手もあります。(ちょっと勇気いるけど)