女峰山(残雪期)
女峰山・赤薙山・大真名子山
(栃木)
2024.04.20(土)
日帰り
21(日)にYAMAP TRAVELの鎖場安全確保講習に参加、妙義山の大の字へ行きます。でも折角群馬まで遠征に来たので、宿をとって土曜日もどこかに登ることにしました。
色々と検索した結果、ノーマルタイヤのマイカーで雪山に行くのがいいな、ってなり日光の女峰山に目が止まります。勿論初めてなのでマップを確認、霧降高原からの赤薙山経由のピストンなら距離も傾斜もそんなにキツくなさそうだな、と最初は感じました。
あくまでマップを見た限りのイメージです。
皆さんの活動日記はと…あれ?意外と少ない。
それに皆さんかなりキツそうな内容ばかり。
でも今回はマイカーなので時間に縛られることはないし、高崎市だけど宿は押さえたし、うん、行ってみよう!(相変わらずお気楽な俺😅)
3時半に自宅出発🚗、6時前に霧降高原駐車場に到着。ここまでは順調です。
そして、最初からいきなり1400段超えの階段から始まります。早朝なのに若い一般客が多い。逆に登山客は6名のグループと私くらい。まあ、その方が自分のペースで登れるからいいや、その時はそう思ってました。
ゆっくり登って難なく階段エリアをクリア、でもこれがボディブローのように後から効いてきます。
全体的になだらかな登りのキスゲ平では残雪がチラホラ見える山肌を見ながら進みます。そして最初のピークの赤薙山に到着。これから目指す女峰山へと続く山々と勇壮な男体山をしばし観賞。登山道は雪があったりなかったりが交互に出る感じでチェーンスパなしで進みます。
進んでいくにつれて、踏み抜いたらここまで落ちます的な雪解けの穴が増えてきます。これも皆さんのレポで想定済み。でもよく考えたらこれまで大きな踏み抜きって経験してないな…って思ってたら突然ズボッ!ときました。膝の辺りまで。それも何回も。
びっくりしたのは太ももの付け根まで踏み抜いた時です。周りは誰もいないので思わず記念写真を撮ります😂この時はまだ余裕がありました。
怖かったのは足跡をトレースしていて、やけに崖に近いなと思ってストックでガシガシ突いてたらボコッと崩れて穴が空いた時でした。穴からは急斜面が覗けます。何とそこは雪庇の上だったのです。
オイオイ、マジか⁈やべーよ😱ってなり、木や枝の近くを通るようにしますが、今度は枝がバシバシとシバいてきます。痛いけど命には変えられません。
今日は風も強く、稜線に出ると突風に変わります。突風が吹くと何かが顔や首に当たって痛いので何やろ?と思って見上げると、木の枝に着いた霧氷が風で飛ばされて降ってきたからでした。尖った氷の塊だから痛くて当然です。堪らずフード付きのウインドブレーカーを着ます。初めて経験することばかりで勉強になるねえ🤔(まだ余裕がある)
全体的にはなだらかな登りですが、所々出てくる急登や急降下がエグ過ぎるので、一里ヶ曽根独標の山頂でチェーンスパを着けます。スパイクの裏に雪がこびり付いて重いだけでなく爪が効かないこともしばしば。アイゼンも持って来ましたが
取り敢えず登りは様子見します。
あと、ピッケルも持って来て正解でした。初めてピッケルのヘッド部を活用しました。⛏️ここ降りれるんか?的な難所もありますが今は考えない事にしてひたすら登りに専念。
何とか女峰山の山頂に到着🥳
誰もいないから「やったぞー!」と自然に声が出ました。いや誰か居ても叫んでたかも。
期待以上の絶景に充実感が半端ない😆
日光ファミリーが目の前にドーンですからね。
山頂での爆風を恐れてましたが、まるで待っていたかのように風が弱まります。山の神様のご褒美かな🥰🙏
疲れ過ぎてあまり食欲がない。カップ麺はやめておにぎりのみにします。登りで7時間弱…かなり遅い。それだけ過酷だったという事です。
時計は13時半、下りはもうちょっと早く歩いて何とか日没までには下山できるかな、と歩き出すと太腿に痛みが…ここで登りでの負担のツケが回って来た事に気付きます。
下山開始前にアイゼンに履き替えるべきでしたね。
あの急な箇所はどうにかピッケルとチェーンスパで降りれましたが、普通の下り斜面で既に脚の踏ん張りが効かなくなってきました。
そしてついに、やってしまった滑落。
と言っても3m程ですが、そこに木がなかったら止まらなかったと思います。事故にならなくてよかった…😮💨
ここでやっと気付きます。
私のレベルでは時期尚早の山であったと。
今更もう遅い。こうなったら時間など気にせず安全最優先でゆっくり下るしかない。でも踏み抜きはそんなのお構いなしに襲い掛かってきます。
踏み抜くこと約10回、転倒10数回という恐ろしい下りとなりました。転けるのが当たり前になり過ぎてアイゼンに履き替えるという考えが飛んでましたね😅チェーンスパを何処で外そうかばかり考えてました。
午後から曇り空だったので日没は見れなかったが、辺りが徐々に暗くなってくるのは分かります。
この脚で明日妙義山の鎖場講習行けるかな…
いや先ずは無事に下山することだけを考えろ
晩御飯どこで食べよかな、あとホテルにチェックイン遅れの連絡もしないと…
いやだから先ずは無事に…
こんな考えが頭の中でグルグル回ります。
恐怖と焦りでパニックにならないよう、一種の防衛本能でしょうか。お気に入りの曲もずぅーっと頭の中で流れてました🎵歌も歌ってました。てかもう歌うしかない、って感じです😂
キスゲ平まで戻った頃は辺りはすっかり暗闇になってましたが、もう時計も見ずにヘッデンに照らされた目の前だけを見て下ります。
そして20時過ぎ、無事ゴール。
山の神様に感謝。
そして自分に警鐘、残雪期ナメすぎ。
所要時間14時間超え…アカンやろ😔
この時はもう二度と残雪期の山は登らないと誓いましたが、今こうしてレポを書いてると、単に鍛錬不足なだけで、今回新しい経験値が出来たんやから次に活かせばいい、って思ってしまうんですよね。