谷川岳・一ノ倉岳・茂倉岳 縦走
谷川岳・七ツ小屋山・大源太山
(群馬, 新潟)
2026年03月22日(日)
日帰り
これ以上ないほどの天候のもと、谷川岳・西黒尾根をアゲイン
さらに、土樽駅までの一ノ倉岳、茂倉岳の縦走も加え谷川連峰を存分に味わうことが出来た
オヤジの生まれ故郷である沼田を訪問し、親戚への挨拶と彼岸の先祖墓参りもあわせて行うことができ心も体も清らかに
谷川連峰と故郷とのつながりを再発見、記憶に残るウィークエンドになった
昨年大晦日、ホワイトに包まれた谷川岳
その姿は神秘的であったが、やはりディープブルーな空の谷川岳と国境稜線の山々をこの冬場に目に焼き付けておきたく機会を狙っていた
3連休のなかで確実な天候が望めるのは日曜日、そこに焦点を絞りプランを練る
金曜日はおふくろの1周忌を翌週に控えているため、実家の手入れや法要の準備を
ネズミらしき生き物が天井裏を駆けている...一度業者に頼んで駆除したのにまだ完全ではなかった様子、どうするべきか悩ましい
土曜日は朝早く出発し、オヤジの生まれ故郷である沼田の生家へアポなしで訪問
まずは楽しみにしていた群馬のソウルフード・永井食堂
お腹もすいていたのでガッツリいただこうと思い描いていたが、まさかの休業...
気落ちして他の店に入る気力もなく、ランチは行動食とイチゴでしのぐことに
沼田市街から水上方面へ抜ける途中の峠にある佐山、あたりはリンゴ園が多く栄えていたみたい、そういえば昔リンゴがたくさん送られてきた記憶がある
もう生家には住んでおらず日頃は沼田市街の自宅で過ごしていると聞いていたので、おそらくどなたもおられないだろうと思っていた、案の定中にいる気配はない
周辺を探っていると隣の棟から人の気配がした、思い切って話しかけてみると親戚本人だった
自分の結婚式に出席いただいてから約25年が経過、お互いすっかり変わっていて驚いている様子だったがすぐ話が通じ両親の葬儀の際にはお世話になった御礼を告げる
春からの田植えに備えてトラクターの手入れでたまたま来ていたらしい
偶然が重なっての再会、彼岸ということもあって何かの力が作用したのか...スピリチュアルだ
先祖代々が眠るお墓参りもして、自分のルーツを探ることが出来てとても貴重なひとときだった
沼田から水上へ抜ける林道からは谷川連峰がよく望めることに気がつく
どうしていままで沼田と谷川岳の関係性に気がつけなかったのだろう、登山が結び付けてくれたとしか思えない
次なる経由地は水上の諏訪の湯、何とこちらも臨時休業、こんなことってあるのでしょうか
気持ちを切り替えて、Gooleマップで代替を検索
道の駅みなかみ水紀行館で車中泊、まずは水上温泉・天野屋にて入浴
レトロだけど源泉かけ流しの名湯でリフレッシュ、続いて偶然にも見つけた温泉街にあるクラフトビールショップへ
雰囲気も良くて多くの客でにぎわっていた、3杯ほど堪能
谷川方面の車中泊では今後も愛好することになりそうな予感を得た
車に戻りディナータイム、おまちかねの牛ステーキ
程よいサシが入った赤身のランプ、霜降りよりも赤身が好み
塩コショウとかけポンでシンプルに仕上げる、ハイボールと共に至福の味わい
ステーキの余韻が残る鍋でシメの麺、ランチをすっとばした想いが払拭されたよう
実に充実したいい1日だった、翌朝は早いので就寝へ
朝5:00の山行開始へ向け、二度寝の誘惑に負けず起床と支度を淡々と進める
朝の気温は-1℃、さほど堪えない
朝食を済ませてRW駐車場まで走行、道路にはもう雪や凍結は一切ない
RW駐車場は最上階以外は無料、トイレや更衣室も利用出来てありがたい
予定通り5:00すぎ山行開始
大晦日では駐車場を出てすぐ凍結路だったが、西黒尾根の登山口までは何も装着なし
登山口でチェーンスパイクを装着して、序盤の樹林帯急登ゾーンをこなしていく
自分以外にも多数登山者がおられ、この日のチャンスを逃すまいという意気込みが感じられた
急登ゾーンを過ぎるといったん傾斜が緩和され開けてくる、このあたりでご来光となる
樹々が橙の光を浴びて目覚める様子が美しい、そして雪面も染まる
今日は期待できるぞと実感
雪も締まって歩みやすい、森林限界手前のなだらかなゾーンで12本アイゼンへ換装
雪庇に近い開放的なゾーンを楽しむ登山者もみられたが、自分は小心者なのでほんの少しだけ味わって元のトレースに戻った
そして稜線ゾーンへ、西黒らしさが出てきた
やはり快晴だと絶景が拡がり士気が上がる、谷川岳の双耳峰も全容を確認
この先のミスは命取りになる、浮かれてばかりにはなれず
呼吸を乱さないよう足の位置取りを確実に、そして疲れてきても前傾しないようできるだけ直立を心掛ける
大晦日に歩んだこともあってルート展開は体が覚えている
目立ったクラックはまだ見られず、落ち着いて進行すれば問題はなかった
いったんなだらかなゾーンを抜けると懺悔岩に向かって急登が続き辛抱の時間帯
アイゼンの効きめもよくてじっくりと一歩一歩こなしていく
懺悔岩あたりからは白と青だけの世界に、天に向かっているかのような感覚に
主脈の俎嵓あたりも視界に入ってきた、もうひと登りすれば肩の小屋へ
谷川連峰の名峰たちが一斉に目に飛び込んでくる、これが見たかった
そして神々しい山体のトマの耳へ
風は穏やか、RW組はまだいない時間帯なので山頂も自分のみ、贅沢極まりない
続いて、オキの耳へ
こちら側から眺めるトマの姿は光を浴びて神々しく輝いていた、大感動
南面をちょうどBCスノーボードで下降していく様子を目の当たりにした、よくこのような斜面を滑れるものだと驚いた
オキの耳の方が山票が埋まっていたように思う
さぁ、この先縦走するかピストンにするか迷う
一ノ倉岳に向けてはトレースはわずかながらあることを確認、西黒ピストンはできれば避けたいので様子を伺いながらしばらく進むことに
谷川岳の喧騒をよそに、こちらを歩む者は今自分のみ
このまま進んでもいいものか不安と冒険心が交錯する
富士浅間神社奥ノ院の鳥居をくぐり、一ノ倉岳方面を眺めるとどうやらこちらへ降りてくる登山者が1名いることを確認した
この先のトレースは何とかなるかもしれない、スライドしたら状況を伺ってみることに
一ノ倉岳の登り手前の雪庇は相当の発達ぶり、どのあたりを通るのが安全か悩ましい
スライドすると女性登山者だった、一ノ倉岳まで遊びに行ってきたとのこと
トレースは何とかなるとのこと、先行に2パーティいるので茂倉岳から先も問題ないだろうとの情報を得る
この時点で縦走へ進むことを確定、情報提供に厚くお礼を伝える
一ノ倉岳への登りはなかなかの傾斜、風が強いことを物語るスノモン的な造形があちこちに
若干風が通ることもあったが苦になるほどでもなく、天候が後押ししてくれる
トレースは薄目だけど歩みには問題なく、踏み抜くこともなくスムーズに進むことが出来た
一ノ倉岳の視点から眺める谷川岳も秀逸
山票は埋もれて確認できなかった、避難小屋もまったく見当たらない
茂倉岳につながる稜線の美しさたるや、一本道のトレースはあの世につながるかのような異世界感が漂う
しかし美しさだけでなく、自然の脅威もちらほら示してくる
遮るもののない稜線を吹き抜ける強風、クラックや割れ目、誰もいないこの空間を1人でいる不安は少なからずある
なので周囲の絶景に浸るよりも安全に進むことに集中することを優先
茂倉岳はこの日登頂したピークで最も高いことをレポ記しているときに気がついた
なだらかな茂倉岳の頂からこの日歩んできた道のりを振り返り、条件に恵まれたことに感謝
苗場山の姿がよく見えた、赤湯温泉へまた行きたい
土樽駅12:32発の列車に間に合うよう、急ぎ下山へ
長大な茂倉新道の稜線を見渡し、これは手強そうな予感が漂う、列車間に合うかな
少し下るとテン場の整地をしているのかと思いきや深い雪で覆われている茂倉避難小屋の入口を掘り起こしていたようだった
積雪量の多さを物語るシーンだった
開放感ある稜線を下りで駆け抜けるのは爽快だけど、ミスれないソーンも多々あり、安全第一で進む
矢場の頭あたりで残りのコースタイムから列車には間に合いそうな手応えを得る
しかしこのルートの登りはタフだろう、グリーンシーズンの方が逆に歩きづらいかもしれない
樹林帯にはいると時折雪がないゾーンもあって、何度か足を取られた
幸い踏み抜きすることはなかったが、雪が緩むと歩きにくくバランスを崩さないよう神経をとがらせた
最後の最後、登山口に向かって右手に曲がるところを先行者につられてまっすぐ進んでしまった
先行者がこちらではなく戻って右に折れるようアドバイスをくれた
おかげで無事、登山口へ辿り着けた
ちなみに土樽駅に向かう橋を渡る辺りまでは12本アイゼンを装着したままだった、まだまだ雪深い
登山口から土樽駅までの距離は侮れない、時間に余裕をもって行動することを推奨
何とか発車時刻の30分前に到着
先行パーティとも山行を振り返りトーク、AM3:30ごろから歩みを始めていたらしい
登山口手前でルートから外れリカバリを試みていた先行パーティも無事列車に間に合った
みなさん経験豊富で、健脚ぶりがうかがえた
土合駅に戻り、RW駐車場へ、車だとあっという間の坂道も徒歩だとなかなかの負担
谷川岳から流れてきたとみられる川の水がとても綺麗だった
下山完了!
永井食堂に立ち寄り、おみやげにモツ煮を
ひたすら190kmの下道走行、市街地は渋滞もあって家に着いたのは20:00
濃密な2日間、アンフォゲッタブルなひとときでした
谷川岳とオヤジの故郷のつながりに
この曲を捧げます
Keith Jarrett 「Country」
https://youtu.be/cAtEoPBd5aQ?si=KSpWEo__-W9NBDlV