南蔵王縦走

2020.08.13(木) 日帰り

活動データ

タイム

08:32

距離

11.4km

のぼり

1274m

くだり

544m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 32
休憩時間
3 時間 5
距離
11.4 km
のぼり / くだり
1274 / 544 m
1
3
8
31
1 3
10
14

活動詳細

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南蔵王縦走登山 お盆休み初日に登山仲間と南蔵王の山を縦走。 まず3台でエコーラインを登り、2台を上に停め、1台で白石蔵王スキー場へ向かう。 そこで仲間全員と合流し、登山開始。 不忘山ルート登山口出発がジャスト7時。麓から頂を見るも、厚い雲に覆われておりイヤな予感が漂う。 コマメな休憩を挟みながらゆっくりと登る。前日の雨で登山道が抜かるんでおり、足の置き場を考慮する分余計な体力を消耗したが、幸いにも吹きつける風がかなり爽やかで、不快さを拭い去ってくれる。 このルートは慣れ親しんだもので、というか私の登山経験はこのルートで始まってそれが基準となっているのでさして気にならなかったが、仲間によれば結構キツいかも、との事。 ランドマークのカエル岩で記念撮影し、不忘山頂で仲間が淹れてくれたホットココアを飲みながら晴れるのを待つ、少し長めの休憩。 時々切れる雲の合間から、仙南一帯が覗き、それだけでも脳の報酬系回路がさわぐ。 このままもう少し時間が経てば、この西から凄いスピードで流れる雲たちは居なくなるかも、という淡い期待をしながら次の南屏風岳を目指す。 しかし、ここの稜線は何度来てもいい。 振り返ると、不忘山はいかにも子供が描く山の形をしていて、憧憬やら畏敬の念というのをこの年になっても感じさせてくれる。 南屏風岳に着くと、吹きすさぶ風の中、それほど影響の受けにくい岩の間で山ご飯の調理を開始。本日のメニューはベーコン玉ねぎチーズ焼きと全て蔵王産にこだわったバジルとモツァレラと野菜のジェノベーゼパスタ。 鍋をひっくり返したり中々茹で上がらないのをじっとこらえて、出来上がりを皆であっという間に美味しく平らげた。 そして、屏風岳へ。 それにしても稜線が気持ちいい。相変わらず風は西から東へ雲を運び、時折ジオラマのような景色を眼下に見せてくれる。 屏風岳に着くころには、すっかり晴れ上がり、仙南平野が一望できた。 今日は眺望はムリかと半ば諦めていただけに、このご褒美は何とも嬉しく、そうか、こうやって山は人々を古来より虜にしてきたのか、と一つの真理に気づかされる。 右側の、生まれ育った地を感じながら、または瞥見しながら稜線を歩く。いやあ、本当に気持ちがいい。 そういえば、これまでの疲労感はもうどこかへ飛んでしまっていて、今は心地よい開放感に心が満たされている。 その後芝草平、杉ヶ峰、前山と過ぎて行き、初めずっと前方に見えた、刈田岳の麓に停めてある縦列駐車スペースがだんだんと近づいてくると、いつもお決まりの淋しさ、何とも言えない感覚が去来してきた。 一期一会とは、まさにこの感覚、観念ではなかろうか。この幸福な機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得えるということ。 それは山にも、もう二度とない今日この1日を共にした仲間たちに対しても言えるのではないだろうか。 無事縦走を終えて、車に乗せていただいてエコーラインを下っている中、そんなことを思っていた。 また来ますよ、蔵王さま。 ありがとう、お疲れさまでした。

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