活動データ
タイム
11:41
距離
17.8km
のぼり
1749m
くだり
1754m
活動詳細
すべて見る2年前、ナシ尾根から登頂したが、予定していた仁田小屋尾根を下山出来なかった。今回は2年越しのチャレンジである。両尾根は、少なくともわたしが所有する94年以降の山と高原地図に一度もルートとして破線すら引かれていない。それもそのはずで、大半は目印となるテープなどがなく、読図が出来なければ道迷いの遭難につながる。更に今回判ったことは、急斜面は特に崩落しており、以前通ったルートすら消えていた。 林道を歩き仁田小屋尾根を上りに選んだが、やはりルートは途中で不明瞭となり、四つん這いで尾根を登る場所がある。小屋の数十メートル手前のパイプやロープで整備されていた作業道も崩落していた。 松葉沢の頭で小休止している際、天気が急変した。山梨側からのアクセスで利用される尾根の八百平<1990>方面で落雷。その後登って来た仁田小屋方面、山頂付近と広範囲に落雷が広がった。そして、小雨が降り始めたと思った後には大粒の雹、その後はなんと降雪!雲行きが怪しくなった時にザックカバーをかけた機転が功を奏し、退避行動がスムーズにできた。この辺りは30メートル程の檜の木々が植林された樹林帯である。早々に少し進んだ尾根の鞍部へ向かい、更に尾根の西側に下がり背の低いアセビの木の下で雨宿りをした。若干空が明るくなり雷も収まったかと思い足を先に進めた数分後、雷が今まさに通って来たルートを恐らく30m~50m後ろで落雷。後ろからの閃光と甲高い轟音、そして踏みしめていた大地の微かな揺れ、腰を抜かしそうになった。今思えばもっと恐怖だったのが、閃光が目に入る直前に耳の鼓膜が震えたことである。一種の帯電であろうか。もしかしたら、もっと近くに落雷したのかもしれない。水分を含んだ湿った尾根で感電もせず本当によかった。落雷後は金属などが入っているザックをその場に投げ捨て、再度尾根上から走って下った。登山時の落雷に関しては、もっと事例の情報収集やその対策を勉強したい。 その後、無事に目標の一つであった仁田小屋尾根とナシ尾根の分岐の標識を見つけることが出来た。ここから山頂までは、たったの700m、標高差も50mとないが、天候悪化に伴い一時間以上ロスしたので、ここでナシ尾根を下山することに決めた。何度か登頂している上、再度雷雨の可能性を考えれば、標高を上げる理由はない。更に言えば仁田小屋尾根を登るという目的も達成した。 ナシ尾根を歩き始めると霧が立ち込め、再度雪が北風と共に舞い始めた。痩せた尾根には馬酔木の密集で困難を極め、スズタケにも悩まされた。高度を下げれば下げる程、勾配は角度を増し、前回上りに使ったルートの大半は崩落していた。水力発電所付近まで降り、ピンクのリボンを頼り下山したら、釣り人の付けたマーキングとわかり肩を落とす。最後の最後まで踏んだり蹴ったりだ。 今日も良い経験をした。しばらく行きたくないが、またヒルメシ尾根を下りたいという願望はある。連休中にもかかわらず、誰にもすれ違わなかった。当然といえば、当然なのか。 追記 翌日のニュースで同日丹沢の鍋割山付近で落雷による死者が出たとのニュースを観た。1時25分頃とのことである。木の下に退避した方が犠牲になったらしい。下山後、ニュースで東京競馬場(東京府中市)で雹による馬場の影響悪化で10R以降のレースが中止となったことを知った。関東一円の大気が不安定だったことを物語る。高さ約30m程の針葉樹林帯の中に生えていたアセビの下に退避したことは間違いだったのだろうか。尾根より約30m下のアセビは約2m程の高さであった。 <和名倉山>5つのルートを踏破。 二瀬尾根 ヒルメシ尾根 仁田小屋尾根 ナシ尾根 山梨側より七つ石尾根を経て東仙波経由
メンバー
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