活動データ
タイム
126:47
距離
62.3km
のぼり
1525m
くだり
2029m
チェックポイント
活動詳細
すべて見るまさか自分が北アルプスに行くことになるとは・・と言うセリフ。 これをまさか自分が使うことになるとは思いもよらなんだ。 記録にはアップしてないんですけど両親と登山はちょいちょい行っているんですよね。 そんで、ばーさんが涸沢カールを拝みカールしたいとか言うんで僕に偵察に行ってこいと簡単に言うんですよ。 この時期にですよ。ばーさんは5月は暖かいからヘーキヘーキくらいのつもりなんでしょうけど、5月の涸沢に夏装備で入山と言えば「レスキュー最前線 長野県警察山岳遭難救助隊」の12ページ目で書かれている「季節感のない登山者 夏装備でゴールデンウィークの涸沢にやってくる登山者などは、その最たるもだろう」にバッチリ当てはまってるんですよ。 俺を殺す気か。 登山で大事なのは、「衣食住」にもう一つ「行」が付きます。これは行動の意味なんですが、今思えば厳冬期の寒波が来た夜にくじゅうに登ったり、どんな装備だと眠れるのか道具を買い漁ったりと妙な行動をしてきたのも今回の為だったのかなーと変に納得したんですよねえ。 まあ、衣食住行の下りは今適当に考えたので嘘なんですけどね。 せっかくの10連休で両親が北アルプスに行きたいって言うんなら行ってみるかと予定を組んで足りない物を買い足しました。 スノーペグはローカスギアのイーストンジェラルミンペグ。 これね、試しに坊がつるで使ってみたんですよ。 62cmの方は流石に持っていきませんでしたけど、30cmのやつは湿地帯とかもうバチ効きしてビックリしましたね。もう石探さなくていい!何も怖くない!ってほど気に入ったので普段用に短めの24cmだったか、それをマルっと買い足しましたね。重量は普段のアルミペグと変わらんですよ。 まあ、やりすぎて一本折りましたけど。 ほんで、涸沢が目的地だったんですが、どうぜそこまで行くなら奥穂に登りたくなってダブルアックスにしてーなーとライトマシーンカーボンを買いましたが、短めのピッケルとの併用で行くことにしました。 任務は涸沢までのルートをばーさんが歩けるのか確認する事でしたが、もはやそんなのはどうでも良く奥穂一色になっていく楽しい日々を過ごして当日を迎えます。 今回、移動はせかせかと乗り換えしたくなかったってだけの理由で飛行機を使いましたが、結果的にせかせかと乗り換えをやるハメになったので、マイカー主義の田舎っぺは心の底から疲れました。飛行機が遅れ、それに合わせてシャトルバスも遅れたので電車をずらし、上高地行きのバスはエンジントラブルで乗り換えをして上高地に着いた時には3時半くらいになってました。 そこから明神館まで尻をプリプリさせながら競歩し初日を終えます。 二日目は横尾まで行って体制を立て直す予定でしたが、天候が翌日の午前中までしか持たなそうだったので一気に涸沢まで突き進みました。 しかし体は横尾で一泊の状態だったのに進んでしまった為か、行動食と水の補給をすっかり忘れてしまい途中から地面の雪を食べながら登るハメになりました。 味気ないなと思い味噌をつけて食べたら気絶するぐらい味噌で、僕は今でもあの味噌チューブを見るとこの時の地獄の苦しみを思い出してしまいます。 もう涸沢=味噌みたいな記憶しかないです。 後半にはさすがにバテたというか足が動かなくなり、棒立ちの時間のほうが長くなります。 雪も腐り31キロのザックと共に僕を沈めにかかりますが、登る意欲だけはあるので20歩だけ進んだら止まって良いルールを採用しこれを何とか切り抜けました。 涸沢ヒュッテに這うようにして辿り着いたくせにテント受付を涼し気な顔で済ませたら、命を救われた落ち武者のように「ありがてぇ!ありがてぇ!」と泣きながらカレーを食べました。 とは言えまだまだ今日の作業は終わっていません。 自慢のBCAスコップで雪を掘り整地してから雪ブロックで壁を作った後にテントの設営が残っています。 これ凄く楽しみにいていた事の一つだったんですが、もうそんなのどうでもいいぐらいに適当にチャチャッとやっつけてシュラフにドボンしました。 仮眠したあとはこの日しかチャンスがない星景写真を撮る作業に入りましたが、天の川が出る時間帯をハッキリと覚えていなかったので調べようとするも圏外でよくわかりません。 ラインは入ったりする時があるので天候で電波が左右されているようでした。 これはぁ~、ン困った~なぁ~とアナゴさんのマネ(激似)をしつつ、ついでにン笑ららら(巻き舌)えよベジータとセルのマネも交えつつ撮影を続けますが、次の日の奥穂のためには一刻も早く睡眠をとらないといけないので僕の中で星景写真と奥穂アタックの葛藤が始まります。 確か天の川が出るのは0時過ぎだった。でも撮影したら間違いなく奥穂は無理だ。 でも、こんな足の状態で登れるのか?いや、眠ったところで回復はしないだろう。 そんなこんなで孤高の人を演出する無駄が長引き、天の川を諦めて足の回復に賭けて眠りました。 翌日、超快晴4時起きピシャリです! 続々とアタック隊が準備している中、僕もいざ行かん!と起きたものの下半身がどうなってんだこれって感じで、生まれたての鹿のほうがまだ上手く立ててるんじゃないかって状態でした。 もう鹿も呆れて角貸してくれるような有様でしたね。 ダブルアックスの軌跡?んー、登ってないですねぇはい。 天候も午後から雪となり回復するどころか下り坂まっしぐらです。 どっちつかずで終わってしまった涸沢でやることと言えばウンコぐらいしかないんですが、ビックリしたのはこんな山の中で便座が温かいんですよ。 そしてね、紙が豊富。雪上での野糞を得意とする僕ですら関心した設備でしたが、ただ一つ難関がありました。 紙を流さず横のゴミ箱へダンクシュートしなければいけませんでした。 「いやいや?そんなの普通でしょ!」と、思うでしょ? 拭くときは股の間からオーバーハンドで糞を取りに行く僕は普段ならそのまま紙をポイなんですが、この課題はオーバーハンドで取ると確実に色々干渉してしまう!バックからのアンダーで取りに行くしか生き残る道は皆無である!とルートファインディングをし確実に核心部分を切り抜ける事に成功しました。恐らくグレードで言えば5.12Bぐらいはあったと思います。 もうね、吹雪でやることなさ過ぎてこんな事ぐらいしか覚えてないです。 天候悪化で涸沢を一日早く切り上げて徳沢で二日間エンジョイしました。 夜に隣のテントで酔っ払ったおじいさんが寝言で僕を笑わせにくるので耐えきれずに吹き出してしまい、使命感に駆られてメモしました。 まあ、そんなこんなで奥穂は次に登りたいと思います。
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