下田・寝姿山:伊豆の旅路へ

2023.12.02(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
40
休憩時間
8
距離
696 m
のぼり / くだり
37 / 31 m

活動詳細

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静岡県東端部より太平洋に向かって突き出す伊豆半島。太古の昔、活発な火山活動の繰り返しで形成された同半島は、豊かな自然が織りなす景観と数多の温泉地に恵まれている。また江戸時代末期には、南部の下田へ米国海軍のペリー提督が開国を求めて来航。我が国の歴史を語る上では外すことのできないキースポットとなっているほか、文豪・川端康成の『伊豆の踊子』の舞台としても描かれるなど様々なロマンに溢れた地でもあり、多くの旅人を魅了する一帯だ。   ともあれ、此度の週末と併せて2日分の代休を取得し4連休を得た筆者。うち3日間を利用してどこか旅に出たいなあ、と考えていたところ、真っ先に思い当たったのがこの伊豆の地である。というのも実は4年ほど前に一度、同所への旅行を企てていたものの、諸事情により流れてしまった経緯があったのだ。一方、今年の8月に転勤してきたばかりの埼玉県から伊豆までは近すぎず遠すぎず、気分転換の旅路にもちょうどいい距離感である。   そんな訳で、此度の連休は念願の伊豆半島を目指すことを決意。三日間の行程のうち、初日は半島南部の下田へ向かい、ロープウェーで展望を楽しみつつ、幕末の時代、この地で繰り広げられたドラマの足跡を辿ることとした。     <アクセス> ※データは全て令和5年12月2日現在のもの ・往路  伊豆急下田駅   ~徒歩1分~  下田ロープウェイ新下田駅(山麓駅)   ~ゴンドラにて3分~  下田ロープウェイ寝姿山駅(山頂駅)      運賃:1500円(往復) ・復路  下田ロープウェイ寝姿山駅(山頂駅)   ~ゴンドラにて3分~  下田ロープウェイ新下田駅(山麓駅)   ~徒歩1分~  伊豆急下田駅   <補足事項> ・JR東日本および伊豆急が手掛ける『伊豆navi』というスマートフォン向けのサービスにて、伊豆半島各所の観光スポット案内のほか、公共交通機関や観光施設のお得な電子チケットなども提供されている。例えば今回利用した『下田ロープウェイ』の往復券は通常料金1500円のところ、当サービスの電子チケットなら1350円で利用可能。詳細はWEB検索するか、伊豆半島へ向かう列車内に掲示されたQRコードから(LINEの友だち登録が必要)。   ・このほか、後述の『下田開国博物館』などの割引チケットが伊豆急下田駅の券売機にて販売されている。

下田市 東京駅から特急『踊り子』に乗り換え、駿河湾とトンネルの車窓を経ること3時間。伊豆半島最南端の駅である『伊豆急下田駅』に到着だ。駅前のロータリーには南国風の樹木がそびえ立ち、エキゾチックな雰囲気を醸している。
東京駅から特急『踊り子』に乗り換え、駿河湾とトンネルの車窓を経ること3時間。伊豆半島最南端の駅である『伊豆急下田駅』に到着だ。駅前のロータリーには南国風の樹木がそびえ立ち、エキゾチックな雰囲気を醸している。
下田市 『伊豆急下田駅』を出て、わずか徒歩1分で『下田ロープウェー』の山麓駅だ。ここからはゴンドラで、最初のお目当てである『寝姿山(ねすがたやま)』へ向かう。
『伊豆急下田駅』を出て、わずか徒歩1分で『下田ロープウェー』の山麓駅だ。ここからはゴンドラで、最初のお目当てである『寝姿山(ねすがたやま)』へ向かう。
下田市 3分半ほどの空中散歩を経て山頂駅へ。駅舎を出るとそのすぐ先に小さな展望台が設けられている。
3分半ほどの空中散歩を経て山頂駅へ。駅舎を出るとそのすぐ先に小さな展望台が設けられている。
下田市 山頂駅前からもう少し登ると、より見晴らしの良い展望台へ。眼下に広がる港湾のほか、その彼方には伊豆諸島の島々を見晴らせる。
山頂駅前からもう少し登ると、より見晴らしの良い展望台へ。眼下に広がる港湾のほか、その彼方には伊豆諸島の島々を見晴らせる。
下田市 山頂駅前からは後述の『愛染堂』まで遊歩道が続いているので、引き続きのんびり散歩してみることにした。周辺は庭園状に整備されている。
山頂駅前からは後述の『愛染堂』まで遊歩道が続いているので、引き続きのんびり散歩してみることにした。周辺は庭園状に整備されている。
下田市 錦鯉のいる池を見送って先へ進むと、右手に『石割り楠』が現れる。この楠は50年ほど前、大きな岩を割って生育してきたとのことで、周囲を一周するとそのパワフルな生命力に肖ることが出来るとされている。
錦鯉のいる池を見送って先へ進むと、右手に『石割り楠』が現れる。この楠は50年ほど前、大きな岩を割って生育してきたとのことで、周囲を一周するとそのパワフルな生命力に肖ることが出来るとされている。
下田市 『寝姿山』の遊歩道では四季折々、様々な草花を楽しめるが、この日は『リトルエンジェル』という花が見ごろを迎えていた。これはノボタンの園芸種で、咲き始めから3回、花色を変えるとのこと。写真中央の花とその周りの花とで、色が異なっているのがお分かりいただけるだろうか。
『寝姿山』の遊歩道では四季折々、様々な草花を楽しめるが、この日は『リトルエンジェル』という花が見ごろを迎えていた。これはノボタンの園芸種で、咲き始めから3回、花色を変えるとのこと。写真中央の花とその周りの花とで、色が異なっているのがお分かりいただけるだろうか。
下田市 続いて、大きな錨の佇む『黒船展望台』へ。
続いて、大きな錨の佇む『黒船展望台』へ。
下田市 『黒船展望台』から少し左手に目をやると、伊豆諸島最北にして最大の島である『伊豆大島』の姿をうっすらと伺えた。ちなみに筆者は今年の1月に同島を訪ねており、その時はそちらからこの伊豆半島を眺めたものだが、此度は丁度その逆となる。
『黒船展望台』から少し左手に目をやると、伊豆諸島最北にして最大の島である『伊豆大島』の姿をうっすらと伺えた。ちなみに筆者は今年の1月に同島を訪ねており、その時はそちらからこの伊豆半島を眺めたものだが、此度は丁度その逆となる。
下田市 そののち、遊歩道の最高地点に『愛染堂』という御堂が待っている。鎌倉時代に彫られた『愛染明王』の仏像が奉安されており、縁結びの御利益があるとのこと。
また周囲には、これまた平安時代の作とされる、150体余りのお地蔵さまが並んでいる(写真左奥)。
そののち、遊歩道の最高地点に『愛染堂』という御堂が待っている。鎌倉時代に彫られた『愛染明王』の仏像が奉安されており、縁結びの御利益があるとのこと。 また周囲には、これまた平安時代の作とされる、150体余りのお地蔵さまが並んでいる(写真左奥)。
下田市 『愛染堂』からロープウェー駅に引き返すにあたって、往路とは違う道へ踏み込むと、そちらからは下田の中心市街地を一望できる。
『愛染堂』からロープウェー駅に引き返すにあたって、往路とは違う道へ踏み込むと、そちらからは下田の中心市街地を一望できる。
下田市 こちらは、幕末に設けられた異国船の見張り所の跡地。下田の地は江戸時代、海上交通の要衝であったが、嘉永2年(1849年)、英国の測量船が現れたことから、急遽この場所に監視所が設置されたとのこと。そちらを再現した建物などのほか、当時の米国船に搭載されていた大砲も置かれている。
こちらは、幕末に設けられた異国船の見張り所の跡地。下田の地は江戸時代、海上交通の要衝であったが、嘉永2年(1849年)、英国の測量船が現れたことから、急遽この場所に監視所が設置されたとのこと。そちらを再現した建物などのほか、当時の米国船に搭載されていた大砲も置かれている。
下田市 帰路もゆっくり歩いたのち、ロープウェーの山頂駅へ帰還。なおこの駅舎は4年ほど前にリニューアルされたそうで、展望レストランも併設されている。
帰路もゆっくり歩いたのち、ロープウェーの山頂駅へ帰還。なおこの駅舎は4年ほど前にリニューアルされたそうで、展望レストランも併設されている。
下田市 山麓駅側から見た『寝姿山』の山容。この角度からでは分からないが、本峰の名は下田市内から見ると、女性があおむけに横たわっている姿に見えることから命名されたそうな。
山麓駅側から見た『寝姿山』の山容。この角度からでは分からないが、本峰の名は下田市内から見ると、女性があおむけに横たわっている姿に見えることから命名されたそうな。
下田市 『寝姿山』に続いては、港湾を巡る遊覧船に乗ろうと考えていたのだが、同船はドック入りで運休中。計画を変更し、下田市街の名所を散策してみることにした。
写真は『宝福寺』。嘉永7年(安政元年、1854年)の開国に伴い、ここへ新たに奉行所が置かれたそうだ。このほか坂本龍馬にまつわるエピソードが残っているほか、米国の外交官・ハリスに仕えた女性として知られる『お吉』の墓も鎮座している。
『寝姿山』に続いては、港湾を巡る遊覧船に乗ろうと考えていたのだが、同船はドック入りで運休中。計画を変更し、下田市街の名所を散策してみることにした。 写真は『宝福寺』。嘉永7年(安政元年、1854年)の開国に伴い、ここへ新たに奉行所が置かれたそうだ。このほか坂本龍馬にまつわるエピソードが残っているほか、米国の外交官・ハリスに仕えた女性として知られる『お吉』の墓も鎮座している。
下田市 続いては『下田開国博物館』を見学。同館は幕末期の下田にまつわる史料が大変充実しており、激動の時代にドラマを紡いだ英傑たちの姿に思いを馳せることが出来る。
続いては『下田開国博物館』を見学。同館は幕末期の下田にまつわる史料が大変充実しており、激動の時代にドラマを紡いだ英傑たちの姿に思いを馳せることが出来る。
下田市 『下田開国博物館』を後に、次なる名所『了仙寺』へ。ここはかつて、ペリーの応接所として利用されたほか、米国との国交締結の舞台ともなった。
なお境内には『黒船ミュージアム』という史料館も併設されているが、既に閉館時間が近く、泣く泣く見学は諦めた。
『下田開国博物館』を後に、次なる名所『了仙寺』へ。ここはかつて、ペリーの応接所として利用されたほか、米国との国交締結の舞台ともなった。 なお境内には『黒船ミュージアム』という史料館も併設されているが、既に閉館時間が近く、泣く泣く見学は諦めた。
下田市 そろそろ日も傾いてきたため、旅行初日の締めくくりとして『ペリーロード』と呼ばれる一角へ。同所は川沿いに古民家を活用したオシャレなカフェや雑貨店などが軒を連ねている。
散策を終えた後『伊豆急下田駅』まで取って返し、駅前の旅館で翌朝の旅路に備えることとした。以下次回。
そろそろ日も傾いてきたため、旅行初日の締めくくりとして『ペリーロード』と呼ばれる一角へ。同所は川沿いに古民家を活用したオシャレなカフェや雑貨店などが軒を連ねている。 散策を終えた後『伊豆急下田駅』まで取って返し、駅前の旅館で翌朝の旅路に備えることとした。以下次回。

活動の装備

  • 富士フイルム(FUJIFILM)
    フジノンレンズ XF16-80mmF4 R OIS WR
  • 富士フイルム(FUJIFILM)
    ミラーレス一眼カメラ X-T4 シルバー X-T4-S

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