小菅→大マテイ山・奈良倉山・三頭山・西原峠→数馬
大菩薩嶺・鶏冠山・大マテイ山
(山梨)
2024.04.13(土)
日帰り
ヤマップの地図アプリを初めて使ったのがこの山域で、4年前、当時はコロナ禍だったこともあり、鶴峠まで車で来て奈良倉山と三頭山を往復した。その時、使い方が良くわからなかったこともあり、鶴峠から松姫峠までアプリが起動しておらず軌跡などが記録されなかった。多摩川水源の山を踏破する中で、結局最後まで軌跡が取れていなかったのはこの区間だけになったので、改めて再訪することにしたが、往復登山は面白くないので、大マテイ山を加えて縦走することにした。
シーズンの土曜日だったので、バスは満員だったが、留浦まででほぼ下りてしまい、小菅まで向かった登山者は自分一人だった。なので、鶴寝山までは一人だけの静かな山歩きが楽しめた。小菅の湯は想像していたのと違って、外観はこじんまりした施設だった。登山口からしばらくはジグザグの急登が続くが、田元分岐点の手前あたりで林道に出会い、その後モロクボ平手前まで登山道と林道が錯綜しながら登ることになる。林道もあちこちで分岐していたりして迷いそうになるが、木の幹に青ペンキで方向を表示してあったりするところもあるので、地図アプリで確認しながら歩く。林道も舗装やガードレールなどがないから本格的なものではなく、伐採用の重機を入れるための作業道のようであるが、最近はこんな伐採地が多くなったようである。山肌をジグザグに造成していくので、登山道と交差する付近では登山道がズタズタに寸断されてしまう。同じような光景はこの山行でも奈良倉山から鶴峠へ下る途中及び三頭山へ登る途中でも見た。重機といってもブルドーザに伐採用の装置を付けたようなものだから、どんな急斜面でも登れてしまうし登った跡=道になってしまうということなのだが、山仕事の人にとっては便利なものだろうけど、登山者にとっては景観とか道迷いとかいろいろ懸念することが多い。モロクボ平は高原的ないい雰囲気が漂い、この辺だけは伐採しないでほしい所だ
50年前にこの付近を歩いた時、大マテイ山から先は伐採された所が多かった。丁度松姫峠を越える車道が開通して間もない頃で、まだ砂利道で整備されておらず、ここまで路線バスが来るなんて考えも及ばなかった。そして峠から奈良倉山方面へ林道が延び、あたりの斜面は皆伐状態で、山頂へ登る道もわからず通り過ぎてしまった。途中で気が付いて引き返したのだが、今のように便利なものがないのでまた山頂を通り過ぎて一つ手前のピークを山頂と思い込み、そちらに向かう山道に入ったのだが登るはずがいつまで経っても登りにならず逆に下っていくようになる。疲れていたので登り返す気にもならず、このまま鶴峠まで下ってもいいと思って下ったのだが、そのうち沢が視界に迫ってきて違和感を覚え、峠に下っているのではないということを悟った。当時の地図にはこんな道は記載されていなかったし、よく手入れされたいい道だったので峠へ向かっているものと思い込んでしまった。結局白沢川に下り、そこからバス停のある余沢まで歩いて行ったのだが、結果としては近道だったけど、その後奈良倉山は不便で魅力を感じない山としていつまでも登らず放置されたままになってしまった。
4年前、この付近を再訪した時に、思い描いていたイメージとあまりにも変わっているので戸惑いを覚えた。皆伐で丸裸の山の斜面を、赤土むき出しの林道が横切っているイメージしかなかったが、今は植林だけど山肌も林道も樹木にすっかり覆われている。林道も人工物が道床の砂利以外見当たらないから、落ち葉に埋もれると山道と変わらない雰囲気であった。そして、鶴峠や松姫峠に路線バスが来るくらいだから便利になって登る人も増えたようだ。