冬季虎毛山(R108鬼首トンネルからピストン)県境を辿り絶景の雪庇トレイルから小屋泊
高松岳・山伏岳・石神山
(秋田, 宮城)
2026年02月14日(土)〜15日(日)
2日間
■天候
一日目(2/14):曇り、山頂はガス、風はまずまずだが次第に強く
二日目(2/15):晴れ、稜線は10-15m程の強風、樹林帯に入ればほぼ無風
■アクセス
R47⇔R108⇔鬼首トンネルの宮城県側
■駐車場
鬼首トンネルの宮城県側の駐車場
工事も終わり沢山停められます
■登山ポスト
Compass、YAMAPで提出
■ルート状況(2026/2/14-15時点)
主な装備は以下(今回は真面目に記載)
ザック(GREGORY BALTORO 65L)
冬靴(SPORTIVA NEPAL EVO)
シュラフ(NANGA AURORA TEX light 900DX)
シュラフカバー(NANGA WATERPROOF SLEEPING BAG COVER)
マット(mont-bell alpine pad 180+mont-bell+パタパタマット)
フットウォーマー(mont-bell super dry-tec footwarmer ex800)
ピッケル(GRIVEL Monte Rosa 66cm)
スノーシュー(MSR ライトニングアッセント 25inch)
アイゼン(GRIVEL G12 EVO オートマチック)未使用
ダウンジャケット(MAMMUT 10年選手の現役)
ハードシェル(mont-bell 一枚地+保温剤入りの2種)
小屋泊装備で16-17kg。ザックがパンパンでした。
今回歩いたルートの主な注意点は以下
①序盤の渡渉箇所の見極め
②同じく序盤のP864やP868までのルーファイ(地形が複雑)
③P1087への登りの両側切れ落ちている雪面の攻略(最核心部)
④鬼首峠以降頻繁に出て来る雪庇帯
⑤EL800m~EL1,100m付近のアップダウンが多く要体力
⑥降りで③を回避するためにP1085への登りと異なる尾根を降った時の元ルートへの復帰。雪庇帯で元ルートへの復帰が阻まれルーファイが難しい
足元は終始スノーシュー。アイゼンを使っても良い場面はいくつかあったが未使用。③の核心部でピッケルを出して以降はストック+ピッケル。
駐車場から反対側の斜面に取り付く。雪壁は高くないので問題無し。登るとすぐフェンスがあるので越えやすい所から越える。尾根っぽい地形をしばらく進むとEL680m辺りで軍沢川への支流の沢の渡渉が現れる。沢は穴が空いている箇所が沢山あり、スノーブリッジが繋がっている箇所を見極めて渡る。渡渉以降も地形が複雑で現在地と地図を確認しながら進む。P864の尾根には出ず、P864とP868の間の沢型を登り県境に出る。歩き出しからここまでのルーファイが難しかった。P868手前は鉄塔のある広い雪原になっており見通しが良い。そこを越えて40m程の急斜面を降ると旧108号の宮城と秋田の県境にぶつかる。以降は割りと明瞭な尾根歩きとなるが、県境は右へ左へ折れる箇所が多数あるので都度確認しながら進む。そしてここから雪庇帯が多く出て来るので歩くルートは気を遣う。EL950m辺りの名もないピークを左(北)に折れて降ったらP1087への尾根の登り。登りのEL950辺りの地形図に両側崖マークあり。雪は切れていなかったが右は崖、左は雪の急斜面で落ちたら下の沢まで真っ逆さま。同行のたかかさんにルート工作して頂きストックの片方をピッケルに変えて一歩ずつ確保しながら登る。県境はP1087の手前で右(東)へ折れてまた降る。P1085まで登り切るとそこからP1097間は緩やかなとても素晴らしい雪庇トレイルが現れる。P1097から降ってP1171への登り返し、更に一般的な積雪期ルートの須金岳方面からのルートと合流する手前までも雪庇帯が続いている。ここは既にクラック入っている箇所が多数あり、場所によって樹林に入りながら進む。P1171への登りはなかなかの急登です。合流してからは緩やかな登りでラスト150mを上がる。今回はアップダウンの続いたルートとザックの重さでラスト50mの登りでパッタリ足が止まりなんとか虎毛山登頂。
基本ピストンですが登りと降りでルートを変えた箇所が2箇所。③の核心部を緩んだ雪の降りはリスクがあり回避。P1085から西へ伸びる尾根を降る。降り切ると細かい沢がいくつか出て来たが概ね埋まっていた。そこから登りのルートへ復帰を試みると5mはありそうな雪庇が続いており復帰を阻まれる。復帰を諦め少し降ってからまた登り返してEL950mのピークへの登り辺りで無事にルート復帰。もう1箇所は鬼首峠からP868へ上がらず少し旧道を歩いて林道跡らしき道を歩いてショートカット。ここは割とすぐに登りのルートと合流出来たしP868への登りを回避出来るのでかなり使えるショートカットであった。
■虎毛山山頂避難小屋
阪神タイガース愛が溢れる避難小屋。トイレあり。収容は約10名程度。
毛布3枚あり使わせて頂きました。ありがとうございます。
銀マットも少しあります。
雪が吹き込んでいたのでスコップで掻き出しました。
■過去の参考
去年歩いた禿岳~大鏑山の県境トレイル
https://yamap.com/activities/38797811
須金岳~虎毛山の積雪期山行
https://yamap.com/activities/23059742
https://yamap.com/activities/16461157
■温泉
鳴子温泉 晴れ温泉 \650
ずっと行きたかった温泉。良い温泉でした。ミネラルウォーター付き。
■食堂
ドライブインおーとり
みそラーメン \970
■感想
県境トレイラーのたかかさんと去年の禿岳〜大鏑山の県境トレイルに続いて今年は鬼首トンネルから虎毛山までの県境トレイルへ。積雪期の虎毛山へのルートは須金岳や水沢森から緩やかな稜線を辿るのが一般的だがR108号の鬼首トンネルの上から県境が虎毛山手前の稜線へと続いている。去年の県境山行でそのお話が出ていたのでずっと楽しみにしていた山行でした。そして今回の山行でザック、シュラフ、マットなど積雪期山行への装備も色々揃えました。
鬼首トンネルの宮城県側からの取り付きは雪壁も高くなくフェンスも難無く越えて地図で見ていた複雑な地形へ足を踏み入れる。100m程標高を稼ぐとまずは1つ目の懸案の渡渉箇所。上から見るといくつか穴が空いており降りられるポイントと渡れそうなポイントを探して無事にブリッジを渡る。P864とP868の間の稜線に出られるように雪庇を避けてようやく県境へ。P868手前の鉄塔直下は広い雪原になっており沢山の渡り鳥が頭上を通過して行く。旧108号の鬼首峠へ降り立ったらまた直ぐ尾根に取り付く。EL1,000mも満たないがとても大きな雪庇トレイルに驚いたがまだまだ序盤。県境は右へ左へ折れているのでその都度現在地と進むべき方向を確認する。細かいアップダウンをこなしながら進むとP1086手前の両側崖の核心ポイントへ。右は雪庇、左は急傾斜の雪面で滑落したら谷へ真っ逆さま。たかかさんにルート工作して頂きストックをピッケルに変えて確保しながら登りました。核心部を越えたら次は右(東)へ折れてまた降ってから登る。P1085へ登り切るとこれまた素晴らしい大雪庇が続く緩やかなトレイルとなっており少し日差しも見て始めてテンションアップ。P1097から山頂はガスで見えないがいよいよ稜線へと続く最後の登りとなる。ここも雪庇が続いていたが遠目から見てもクラックが沢山入っているのが見えて気を引き締める。ここの降りと登りはこのルートで一番急傾斜だったかなと思います。登り切ると須金岳からの稜線とやっと合流。そこから虎毛山は広い尾根を緩やかに登っていく。ガスの切れ間からやっと小屋が見えたが残り50m位の登りでパッタリ足が止まってラストがとても辛かった。やっとの思い出なんとか登頂!ここまでなかなか手強いルートだったしまさか2月の虎毛山に登れるとは思っていなかったので満足感に満たされました。小屋はトイレ、毛布、ヤカン、銀マットも少しあり設備はまずまず充実しており気温も0℃位で快適に過ごせました。たかかさんから鍋もお酒を沢山頂き延々と山話しを繰り広げて22時頃には就寝。夜は爆風が小屋を揺らして何度も目が覚めたが朝方は少し収まった気配があり6時頃に外へ出たら前日は全く姿を現さなかった真っ白な神室連峰が目の前に広がっており期待していなかった朝陽も見られて二人で山頂で歓喜。パッキングを済ませて使った設備を片付けて小屋を出発。鳥海山は残念ながら見えなかったが近くの山々を見渡しながら下山開始。白さが際立つ神室連峰は特に目を引いて終始ニヤニヤしながら歩きました。風は強いがきっとあの稜線を歩いている方がいるだろう。降りも素晴らしい雪庇トレイルを歩いて昨日の核心部は避けて別ルートへ。P1086から西へ延びる広い尾根を降ってほぼ末端辺りで沢を2本超える。まさかの踏み抜きで1.5m程落ちたが首から上は残ってなんとか這い出した。ここから元ルートへの復帰がなかなか難航して5m越えの雪庇に阻まれデブリやその雪庇の下を通過したり気温が上がるなかでなかなかスリルがあった。なんとかEL950mへの登りあたりでルートに復帰しあとはトレースを辿って鬼首峠へ。途中、昨日のトレースにパックリとクラックが入っていた。峠からはP868へ登り返さずに旧108号と林道らしきルートを通ってショートカットし昨日のトレースを合流。最後の渡渉はまだブリッジがしっかりしており難無く通過し無事にR108号へ下山。
初めての積雪期の小屋泊山行だったがアップダウンを繰り返すなかなかのハードルート、小屋泊の重荷、ルーファイ、ルート工作などなど内容の濃いレベルの高いタフな山行でした。一日目は曇りベースで景色が拝めなかったが二日目はそれを取り返して余りある絶景を堪能出来ました。歩いたら楽しそうな山やこれから歩きたいルートの偵察も出来たので今後の山行にも繋がる山旅でした。長々とお付き合い頂きありがとうございます。