北又から朝日岳、栂海街道を親不知海岸へ
雪倉岳・朝日岳・風吹岳
(新潟, 富山, 長野)
2024.09.14(土)
3 DAYS
北アルプスを日本海までつなげられるこのコース。最近ではけっこう人気な反面、下り基調で楽そうに見えるもののアップダウンが多く、下りは下りで木の根や粘土質の滑りやすい急下りも連続していてなかなかのハードなコース。朝日小屋に予約時に管理人から、良く歩きこんでからくるように、余計な荷物は持ってこないようにと言われた意味が良く分かった。
前日に親不知観光ホテル泊も、栃木から制限速度内では22時にやっと到着。Googleナビでは4時間ちょっとだったのに、かなりかかった。ホテルは昭和レトロ、おばちゃん怖い…。
1日目:ホテル→北又小屋→朝日小屋
朝5時半に予約しおいたタクシーでホテル前から出発!1時間ほどで北又小屋に到着。トイレを済ませて登山開始。ダム下の吊り橋を越えたらあとは噂通りの急登の連続。ずっと木々の中なので風もなく湿度Max、とにかく蒸し暑くて汗だくだく。ペースを落として歩かないともたないレベル。一合目を見逃して休憩していたパーティに声をかけたらそこが2合目だったよう!笑
水分を多めに、カロリーも時間計算で食べて進む。視界が少し開けて親不知?糸魚川?の街並みとその先の日本海が見えてテンションが上がってくる。5合目を過ぎると下から涼しい風が吹いてくるところがあり足を止めてホッとする。
急登を越えてなだらかになってくるとイブリ山。10合目の標識あり。山頂は広くベンチもありランチにちょうど良い。目の前に朝日岳や前朝日岳がキレイに見える。
そこからは木道を歩いたり階段を登ったり、それまでよりは急ではない山道を歩くけど、そこまでに消耗しているのでなかなか大変。ゆっくり歩き、周りを見回すとまるでジブリの世界のよう、ハウルがやってきそう。草も紅葉し始め、山は秋色だね。
なだらかになると間も無く朝日小屋。目の前には前朝日岳、後ろには明日向かう朝日岳、周りはきっと花畑なのだろう。しかしホントに素晴らしいところにあるんだね。部屋にコンセントがあるのは助かる。トイレも水洗だからきれい。
食事は美味しくて人気がある意味が分かる。食事の前に炊き込みご飯や押し寿しの販売があり大行列。ガスガスで夕焼けはなし。景色もほとんどなし。やることもないし明日の早出に向けて準備して早寝する。小屋のおばちゃまには行程が長いのでとにかく早めに出るように!栂海山荘に昼前に着くなら先の白鳥小山で行った方がいいとアドバイスをいただく。
翌朝は昼頃から雨予報も朝から雨。みんな初めからかっぱを着て3-4時ころ出陣。ただでも蒸し暑いのでちょっと上るだけでも汗だく。朝日岳の山頂では先行者とあうが、ガスガスで視界ゼロ。噂の大展望はお預け。吹上のコルまで下ってしばらく行くと照葉の池…がやっと見れるレベルのガスガス。長栂山は気が付かないうちに通り過ぎていた。木道もあるが切れ込みがあり尾瀬のようには滑らない…が油断すると時々滑りそうになるので要注意!この辺りはお花の季節には広大な美しいお花畑なんだろうね。
黒岩の水場はYAMAPのマークより手前に1つ、過ぎたところに1つ沢があるのみ。手前の方が水量も多く澄んでいた印象。黒岩山に登って一息。雨は降ったりやんだり。さわがに山に登ってランチタイム。ここもお天気だったら景色がいいんだろうな。地元のさわがに山岳会もここから名前をとったのだろうし。そこから急下りを繰り返して上し返したら犬ヶ岳なのだが、これがなかなかキツイ。ピークが見えたと思っても偽ピーク。3-4回それを越して初めて犬ヶ岳のピーク。ここでかなりうんざりする。ちなみに北俣の水場は水量も少なく片道5分…スルー。
犬が岳まで行けば栂海山荘まではもう少し。到着したのは12時。あと3時間半頑張るかどうか?と悩んでいたところで雨が強くなってきたので、白鳥小屋まで向かわずに予定通りに栂海山荘でストップ。その後土砂降りに遠雷。入れ替わりで白鳥に向かったさわやかな男女二人組は無事に白鳥小屋までたどり着いただろうか。
雨具を干し小屋内に入って着替え終えたころに女性2人組が到着。その女性が着替え終えたころに3人のパーティーが到着。先着の7人でお茶していたところ、土砂降りの中ぞくぞくとツアー客などが到着し小屋の中はいっきに大わらわ。こう言う時には特に、小屋に早めについたほうがアドバンテージが大きいね。後から来た団体さんは中に入れないとかハンガーがないとかサンダルがないとか…いっぺんに小屋内に入れないので順番に入るよう指示したり、ハンガーをまとめて取ってきて渡したりしていたら小屋番と間違われて苦笑い。予約制とは言え避難小屋なので泊まれるだけありがたいと思うしかない。万事その調子だから…最後に出たひとはちゃんと片づけをして出てきてくれたろうか…。トイレは噂の全方向解放の空中トイレ!気分爽快!(笑)
翌朝は好転予報も朝から雨。4時出発を30分遅らせて出発。当然真っ暗の雨の中。山荘から先はいきなりの急下り。なるほど寝起きで暗い時間にこのコースを歩くくらいなら頑張って先まで行った方がいいというのは確かに一案だろう。そこからはガスガスの上樹林帯で景色のほとんどない滑りやすい道をダウン・ダウン・アップ、ダウンx3・アップを繰り返し黄蓮山、菊石山、下駒ケ岳と下って?(苦笑)登っていく!黄連の水場は岩を伝わるレベルの水量で虫もいるとの情報があり多くの人はスルーしているよう。下駒ケ岳の登りは急登でペースが上がらない中薮蚊の大群に襲われる!とりつきで虫よけスプレーを多量にかけておいた方が良い。山頂について吹きかけたもののすでに首や腕など2-3箇所やられてしまっていた…。
白鳥小屋は白鳥山の山頂にある小さなきれいな小屋。定員は20名ほどとなっているが、20人は行ったらホントにぎゅうぎゅうだろう。食事どころか雨具を干すスペースすらなくなりそう。心地よく過ごすにはいいところ10人程度までか。昨日朝日小屋の管理人さんに、栂海の予約を飛ばして白鳥まで行くようにと言われ、半分行く気だったたけど、あの雨の中行ったら、テン泊組もなだれ込んでくるだろうしぎゅうぎゅうで大変だったろう。簡易トイレ室はあるが簡易トイレは要持参とのこと。
そこから坂田峠まではうんざりするほどの急坂下りの連続。朝方までの雨で岩や粘土がより滑りやすく気を抜けない上、気温と湿度が上がってくるので蒸し暑さMax、とにかく疲れる!坂田峠からもまた樹林帯の中に入り2山越えていく。このロングコース、海を見ながら楽しく歩けるものだとばかり思っていたら、全行程樹林帯のため尻高山から先で時々ちらっと見える程度でほとんど景色はなし。風も通らないので蒸し暑い。よくもまあこんなところにコースを作ったよ。親不知観光ホテルが見えて海を見て感動したいところだったけど、おなかのキュルキュルに耐え続けていたので、感動もハイタッチもなくトイレに急行!!大汗のうえに冷や汗をかきながらも危機を逃れとりあえずそこでほっと一息…(^ ^;
親不知ホテルの風呂に入って汗を流しながら外を見れば、見渡す限りの日本海!ただボロなだけではなく、こんな絶景のホテルだったんだね!!(笑)。お腹の調子もあって海面タッチする余裕がなかったけど…ああ、ホントもったいなかった。
・親不知ホテルから北俣山荘まで、黒東タクシーは2組で乗ったので7250円/組(補助金利用)。1組ならその倍。
・親不知ICを出るとコンビニもお店もないので早めに買い物を。長野道の新潟側になると途中のSAにもほとんどコンビニなし。新井PAから一度降りると道の駅あり。コンビニあり
・親不知観光ホテルはお風呂は22時まで。部屋は昭和レトロ、お風呂からの景色は絶品!
・北又小屋のトイレは和式だけど水洗でキレイ
・朝日小屋のトイレは洋式の水洗
・栂海山荘のトイレはめったにない天空の解放トイレ!!要トイレットペーパー+ゴミ袋!!
・白鳥小屋は携帯トイレ用部屋のみ、簡易トイレを要持参
・途中の水場;北又からの5合目の水場は涸れていたよう、朝日小屋は水は無料、黒岩平(2つの沢)水量豊富、そこそこきれい、北俣の水場(往復10分)水はちろちろ、黄連の水場は水量少なく汚れているらしく誰も行かない、シキ割の水場(道沿い)水量はちろちろも十分量
・標高が低くなるほどやぶ蚊に当たるよう。下駒ケ岳の登り時はやばい!こまめな虫よけスプレーは必須