07:25
9.0 km
807 m
銀河のバトン⭐︎小鹿野ALPS
小鹿野アルプス・釜ノ沢五峰・般若山 (埼玉)
2026年04月18日(土) 日帰り
小鹿野アルプス。 秩父盆地の西側に位置し、標高600m前後という低山ながら、切り立った細い尾根や鎖場があり、ちょっとした岩場歩きが楽しめる。山頂からは、異彩を放つ両神山や、半面が削られ痛々しくも凛とした武甲山、そして秩父の山深いパノラマを堪能できる険しさと絶景を併せ持った魅力的なコースだ。 この縦走路には、可愛らしい天文台があった。そこでコーヒーブレイクをしていると、維持管理をされているというシニアダンディな男性にお会いし、お話を伺うことができた。この天文台は40年ほど前、ある高校教師が生徒のために私財を投げ打って建てたものだという。先代の想いと共に施設維持と言うバトンを引き継ぎ星空を楽しんでいると言う貴重なエピソードに触れ、胸が熱くなる。特別に内部の立派な天体望遠鏡も見せていただいた。光害の少ないこの小鹿野地区で今もなお屈指の星空観測の聖地を守り続けている情熱に触れ、この山の魅力をより深く感じることができた。 今日は仲間数人との例会の日だそうだ。天気は最高。満天の銀河を眺めながら、仲間たちと何を語るのだろうか。まさにロマンの塊である。 天文台から品刕(しなしゅう)、柴原山、天狗堂山へと続く山道は、なかなかのアップダウンで意外にきつい。息を切らしながら歩いていると、今度は軽快に登って来る「私は81歳だ」と胸を張る山の大先輩に声をかけられた。秩父の山々の話から、なぜか『鬼滅の刃』の竈門炭治郎の出身地が雲取山であること、作者が女性であることまで教わり、大変勉強になった。ただ、「両神山に登りたい」と話した際には渋い顔をしたのが気にかかる。何か苦い思い出でもあるのだろうか。 ここ小鹿野アルプスは、星の物語から人気アニメまで、非常に振り幅の大きい遊山であった。 山そして人は楽しい。
