立山・雄山・浄土山(富山)
2026年9月18日 (金)4日間
奥剱(裏剱のことだが、ここでは池ノ平小屋の伊豆田さんの意向を踏まえて奥剱とします)は、剱岳の北にある。下ノ廊下で有名な阿曽原小屋(今年は欅平から往復なら営業できそう)から登るか、立山室堂から下るか、黒部ダムから登るか、いずれのコースも厳しく、体力的にも大変。私の足では2泊以上必要な遠い山域。一度は行きたいと昨年に、人気の山小屋の池ノ平小屋を予約できたものの、天候が悪くキャンセル。今年も早くから予約を入れていた。
いろいろ考えて、1泊目は真砂沢ロッジにして、翌日に池ノ平小屋に宿泊して、3泊目は剱沢小屋に宿泊という贅沢なコース。真砂沢ロッジには室堂から剣沢を下るか、黒部ダムから登ることになる。前者は雪渓の状態次第で不通になることがあるし、後者は滑りやすい沢を登り、増水した場合はロッジ直前の橋が流されると万事休すになる恐れがある。最新の情報を得たうえで、2日目に池ノ平山に登るために体力を確保するために、室堂から下ることにした。下山も黒部ダムへの滑りやすいルートを回避して、ピストンになってしまうが、剱沢を登ることにした。行き帰りの2度味わえるということでも良いだろう。
このルートを選んだもう一つの理由は、この山行の後に、新穂高から高天原方面に行く山行を続けるから。本当は、先に行っているはずだったが雨天でキャンセルしたため、この日程になってしまった。山小屋泊ながら3泊4日の山行を続けて2つ。休み無しで8日間も山に入るのは、病身の自分にとっては、なかなかのチャレンジだ。行ければ自信にもなるだろうけど、これだけ長ければ雨にも降られるだろうし、無理は禁物。できるだけ後半に力を温存しておきたかった。
最後まで悩んだのは、2500m峰の池ノ平山北峰に登るかどうか。普通はルートは整備された南峰まで。北峰は一般的ではなく、残置ロープか自前でロープを使って懸垂下降して藪漕ぎなどして何とか行けるレベル。カラビナ、ハーネス、ATCガイドなど持参すると結構な重量。結局、最小限だけの装備で行き、それで無理なら諦めることにした。
登山前日に所用を済ませてお昼に自宅を出発して扇沢へ。平日の夕方なので、無料駐車場に停めることができた。それでも残り10台くらいしかスペースはなかった。ここで車中泊。明朝に来た方は満車のため、何台も引き返していった。早速支度して電気バスで黒部ダムへ。始発のためか、お客のほとんどは登山者、ハイカーばかりだ。近くに並んでいたベテランさんと女性の一団が、バスを降りたら次のケーブルカーめがけて黒部ダム堰堤を走ると言われていた。そんなにしないといけないのかと思ったら、確かにバスを降りたら走るまではしなくても、皆さん早足で急いでいる。もちろん、私も急ぎ足で、ダムを満喫すること無くケーブルカーに並んだ。無事に臨時便に乗り込めた。例の一団は座らずに出口近くに立って居られる。私はうっかり座ったが、そうするとケーブルカーを出るのに時間がかかってしまった。なるほどなあ。なんとか、遅れること無くロープウエイに乗れたが、ギリギリであった。次の室堂への電気バスは何台も在ったので問題なかった。臨時便のお陰で15分ほど早く室堂をスタートすることができた。
室堂のお天気は晴れ。立山三山、奥大日岳など大好きな山々。ミクリガ池に映る山、写真を撮影するのに止まってばかり。残雪期も含め何度でも来たいところだ。定宿の雷鳥荘へ続く石畳の道は両側が切り立って、先行する人を見ていると万里の長城みたい。行ったことないけど😅。雷鳥沢キャンプ場はまだ、テントの数は少なかった。まだ、朝だからね。これからいっぱいになるのだろうな。ここは交通機関から近すぎて、山屋よりキャンパーが多いのだろうな。できれば、もっと歩かないと行けないところでテン泊したいものだ。
剣御前小舎までが本日の唯一の登り。体調のバロメーターにもなる。いい調子で登れる。振り返れば立山、遠くに薬師、右には昨秋に縦走した奥大日岳から大日岳。剣御前小舎二到着したら予定通り、お昼休憩。日差しを避けて小舎に入ってラーメンをいただく。今日は極力、体力を温存したいので、別山などに寄らず、剣沢を下る。別山からの斜面をトラバース気味に下るので、案外、歩きにくい。劔を見て立ち止まり、ぼっちさんに手を合わせる。また、来ちゃいましたよ。キャンプ場から警備隊の居られる建物まで行き、屈強そうなおじさんにこちらだよっと教えてもらって剣沢小屋に向かった。小屋の手前で池まで登ってみたが、風で水面が波立っており、美しい逆さ剣は不発であった。剱沢小屋で女性二人に声をかけられ、写真を撮りあいっこした。どこにと聞かれ、裏剱と言ったらかっこいいと言われて悪い気はしなかった。素直なおじさん。
この先、沢沿いにどんどん下っていくが先行者は見えなかった。谷の右岸をひたすら降りるが、案外足元は悪い。滑り落ちることはないだろうけど左手には深い沢。やがて崩壊しかけの雪渓も見える。下るだけでなく、少々登り返しもある。このところの長雨で水が流れ落ちている。やがて、有名な一枚岩にやって来た。ロープでトラバースしたあと、岩に打たれた金属棒を踏んで降りる。再び登り返してトラバース。設置されて安全に通過できるのはありがたい。単調な下りより、このようなアトラクションがあったほうが楽しい。岩はあまり滑らなかった。でも、絶えず水が流れており変色している所、黒い苔の生えているところは滑りやすいので注意。
さらに下ると、雪渓の上に乗る。上方では崩れたり、亀裂が入っているのでピンクテープに従って慎重に。50mくらい降りると再び右岸に戻る。戻る箇所にはピンテがいっぱい設置されているのでわかりやすい。この後は、雪渓を渡って左岸に渡らないといけない。真砂沢ロッジへ導かれている黒いホースの箇所を以前は渡っていたが、現在は崩壊が進んで渡れないのでさらに右岸を下るとピンテの目印がある。そこから渡るらしい。その上にも亀裂があり、近いうちにここも渡れなくなるだろう。さらに雪渓に乗り上げる場所は、ガレの急斜面はゴロゴロで不安定。慎重に乗り上げる。対岸も大きな岩がゴロゴロしており、ガサン!と大きな音がして、岩が雪の下に落ちる音がする。どんどん崩壊が進んでいるのを実感した。
この後は左岸をひたすら降りるとロッジとテン場が見えてきた。石垣が積まれて小屋を守っている。小さなロッジだが、せまい玄関で宿泊受付をして、外を右に回り込んで宿泊部屋に入る。ひとりずつ、ベニア板で仕切られていて快適だ。奥には水の流れるトイレ、湯船付きのシャワー室があり、なんと温水も出て、身を綺麗にできた。外には乾燥室、テントが張られてベンチもある。宿泊部屋から受付方向に進むと食堂がある。狭いながらよく考えられている。小屋を仕切っている坂本心平さんは日焼けした大男だが、温和で丁寧な方。小屋の前のテン場にはすでにひと張り、さらに先着の女性が居られた。この方とは明日、池ノ平山へご一緒することになるのだった。
部屋で休憩していると、玄関隣の横にあった厨房に置かれていたキャベツをトントンと小気味よく切り刻む音が聞こえる。坂本さんともう一人の女性が食事の準備をしてくれているのであった。夕食は、松、竹、梅コースを選べるが、私は竹コース。これはカレーや中華丼などのレトルトをご飯にかけていただけるコース。宿泊された先程の女性と後で来られた男性の松コース。揚げたてのからあげが沢山、他に副菜も豊富。とっても美味しそうで松コースにすべきだった。そんな話をしていたら女性がカラアゲを一個分けてくれた。お恵みありがとうございます。それにしても、ご飯が美味しかった。少しもベチャベチャしておらずシャキッと炊けている。味噌汁の味噌も富山産のこだわりのものだそう。坂本さんいわく、高いところでご飯がうまく炊けないというのは嘘で圧力釜を使えば美味しく炊けるんです。控えめな人柄の坂本さんが力説するだけの事はある美味しいご飯だった。
これから秋が深まると一気に冬になり、剱沢小屋へ行きは30cmの雪の中を3時間で登ったが、一気に雪が降りつもり、帰りは11時間かかったなど、剱の凄さを教えていただいた。また、訪れたくなる素晴らしいロッジだった。宿泊されたお二人は明朝は朝食をいただいて出発されるが、私は早めに出発するのでお弁当を先にいただいた。お二人はテン泊の方とそとで談笑されたが、私は明日に備えて早めに布団に入った。
明朝、5時に出発。まだ、ヘッデンは必要であったが、20分程すると不要となった。沢沿いにアップダウンを繰り返し、三ノ沢、四ノ沢を渡る。水量は普段と変わらないのか不明であるが、うまく渡ることができた。河原歩きは、ケルンや砂地の足跡など確認しながら進んだ。やがて有名なヘツリが登場した。金属杭は太く強い。早月尾根のは細くて足で踏むとしなったが、ここはそんな心配はない。鎖を持つが余裕があり、ハング気味の岩の通過では体が反ってしまうので、杭の幅いっぱいのところに足を置いて鎖にできるだけ頼らないようにして通過した。このあとも河原を通過して、二股の吊り橋にやってきた。ここの地形は安定しているのだろう。立派なコンクリートの基礎がされている吊り橋。渡って、お弁当をいただく。大きなおにぎりが2つ。とりあえず1つでお腹いっぱいになった。ありがたいな。
やがて、仙人新道の上りとなる。1580mから2400mまで登る。そのあとも池ノ平山への登りも500mほどある。この2つが本日の核心。降りてくるヘルメットを被った4人組。聞くと北方稜線を降りてきたとのこと。凄いなあ。これから行く池ノ平小屋は北方稜線狙いの方の拠点。問題なければザイルは不要とのことであるが、憧れるだけにしておこう。仙人峠へ快調に登って、ザックをデポして仙人池に向かった。木道を登り降りして仙人池。ちょうど八ツ峰がきれいに見える。小屋前から少し奥に入ると、そちらから池に映る八ツ峰が素晴らしい。写真で見た通りの景色が実際に見えている。誰も居らず、静かすぎて屹立する八ツ峰の壁がまるで絵画のように見えてしまう。
十分に堪能したら峠に戻り、池ノ平小屋を目指そう。峠から少しだけ登ったら、下っていく。小屋が見えてワクワクする。それとともにその奥に見える池平山が大きく見える。北峰まで行けるだろうか。不安が広がってくる。まあ、行けなくても良いか。でも、早出と快調な登りで時間的には十分余裕がある。心が葛藤しながら、小屋に着いた。まだ、宿泊客はほとんど居ないようで、下の平ノ池に何人か作業されているようだった。宿泊受付は13時からなので、とりあえず、梅スカッシュを注文して外のベンチで一息つく。すると昨日、真砂沢ロッジで一緒だった男性、女性が登ってこられた。朝食をいただいてから出発なのに早いなあ。話を聞くと、北股から登ってこられたそうだ。そのあと、お二人の力量を十分に知ることになる。
お二人が休憩されているので、先に池ノ平山に向かった。前半こそ、折れているが途中から水の流れるであろうガレの沢をまっすぐ登っていく。足元は注意しないと岩を落としそう。注意して登る。若者が2人降りてくるので北峰まで登ったか聞いてみると、北峰の存在をご存じないようであった。一般的な南峰までは登山道があるが、実は北峰が6m高く、2500m峰としては北峰が登録されている。2500m峰は151あり、142まで登っている。ただ、硫黄尾根の硫黄岳など、どう考えても自分には無理な山があるので、全部登頂は無理と思っている。ただ、できるだけ登りたいが、登っている途中から北峰を見ると、とんでもなく聳えており、見るだけで怯む。これは無理かな。一応、ロープや最小限の装備は持ってきて入るが、萎えてくる。
急登のあと、しばらく登って南峰に登頂した。すでに八ツ峰の上部はガスがかかっているが十分だ。北方稜線のルートも少し見えている。登る途中で、小屋で休憩されていた二人が登ってくるのが見えていたので、山頂で待った。お二人が登ってこられて談笑。北峰は止めようと思っていると話していたが、女性が「じゃあ、私行ってこようかな」というと思わず、「じゃあ行こうかなあ」と私、心変わりは早い。多分、これを逃すとチャンスはないので。ということで、3人で行くことになった。ただ、即席チームはご法度。3人で飽くまで進退は自分で判断することを確認した。
私はヘルメットを被って、最後尾から。ハイマツの中の踏み跡を見つけて果敢に進んいく。難関は一枚岩の下降。残置ロープがあるが、慎重に。一人だったら懸垂下降するのだが、お二人とも残置ロープを使って降りていくので、行けるかと思い、続いて下降する。一度、靴が滑り残置ロープに掴まったが、大丈夫な強度であった。ロープが終わると、左へトラバースする。この辺は事前情報通り。そこから枝や根を掴んで下降してコルに到着した。ここには焚き火跡があった。大窓からの縦走者によるものだろうか。そこから数少ないピンテにしたがってハイマツの中を登るが、ハイマツがあるだけで安心感がある。それまでのところは滑り落ちれば、はるか下まで落ちてしまうところだったので。
次は尾根芯のハイマツを進んでいく。先頭の女性は格闘しているが厳しそう。右斜面にルートがあるらしいので、見てみると行けそうである。2人に話して、右にシフトして再び登り始める。岩場を登りながらここは降りたくないなあと思う。草付きでは草を掴んでトラバースしていく。帰りでは補助ロープがいるかなあと思いつつ、岩場を登るとあっけなく北峰に到着した。思ったより早かった。2人のおかげで登れたみたいなものだ。3人で喜びあった。こちらから南峰を見ると、切り立った岩峰でとても登れない様子。これはヤバイ。でも、降りてきたところなので登れるはず。
山頂を堪能したら女性先頭で戻り始める。私のみロープを持っているので、必要になれば出すつもりだが、2人の方が速いのは明らか。私は後ろから写真を撮りながら、遅れないようについていく。途中の嫌な岩峰の下降は、草付きを下降したほうが良さそうと、登りながら話していたので女性は草付きを下降していく。そのまま、草付きをもう少し降りられるが、行き過ぎた場合のリカバリーが難しいと困るので、途中でトラバースに切り替える。途中から富山の男性が先頭に立って下降していく。草付きのトラバースは草をしっかり掴んで、これを頼りに、足元が見にくい中を足探りして進んでいく。こんなところを以前に行ったことがある。奈良の大峰、都津門という靡があるが、岩に空いた穴まで(普通は見るだけで行かない)進むには、高度感のある滑りやすい草付きを草を掴んでトラバースしていく。そこと同じシチュエーションであった。ハイマツを下って、コルから登り返し、例の残置ロープも使いながら何とか南峰に到着した。3人でグータッチ。ほんと、お二人のおかげです!ここからの下りは各自で。お二人の後を無理せずにゆっくり、安全地帯からは駆け足で戻った。
富山に兄さんは仙人池ヒュッテ泊まり。女性は仙人池に行ってない(北股を登ってきた)ので、2人で仙人池に向かわれたので、私は宿泊受付した。宿泊と食堂を兼ねた建物の奥が宿泊場所で2段に分かれているが、下の一番近いところが私の場所。比較的空いている(8名だけだった)ので、隣は荷物置き場に使えた。その後、平ノ池巡りしてから、五右衛門風呂に入らせてもらった。五右衛門風呂は鉱山時代のものらしい。確かに私も昭和40年ころまでに入った記憶があるが、それ以来かな。コンクリート製の風呂の横で小屋の方が火加減をしてくれている。自然に2人で話をすることになる。剱を見ながらの贅沢な時間だった。
北方稜線を目指すテン泊の方々、小屋泊の方が続々到着する。中には、北方稜線から降りてきたソロのテン泊の女性もおられる。なんて凄いんだ。ここはツワモノのあつまる場所なんだ。夕食後も会話がはずんだが、早めにお開き。あすは皆さん早いから。翌朝、暗いうちから皆さんが出発される。夜は少雨だったし、4時でもガスガスの霧雨。それでも怯まずに向かわれる。メンタル、強いな。
私は今日は剱沢小屋までなので急ぐ必要はないので、5時過ぎにヘッデン不要になってから出発した。私は道中で朝食を食べたいのでお弁当をお願いしていた。小屋で朝食を食べる方は、池ノ平山をご一緒した女性を含めて2名のみであった。伊豆田さんが鐘を鳴らして見送ってくれる。なんか嬉しくて涙が出てくる。これが最初で最後かな、でもまた訪れたいと思える山小屋であった。仙人峠に向かうと、後方から小屋の女性も「気をつけて!」って声を張り上げて見送ってくれる。見えなくなるところまで手を振って声をかけて見送ってもらえた。これは嬉しいな。堪らないわ・・・。
仙人峠に到着する頃には八ツ峰がかなり見えてきたので、仙人池に再び行ってみた。曇り空ながら、逆さ八ツ峰を見ることができた。仙人池ヒュッテには昨日ご一緒した富山の兄さんが居た。今日は室堂に戻られる。私と同じ方向だが、バスの時刻に合うように急がれるはずなのでまた、抜いてくださいねと声かけて先に進んだ。仙人新道を下っていると兄さんが早速やって来て、軽快に抜いていった。昨日のルートを遡るので問題はない。ヘツリも沢の渡渉も問題なくこなし、しばらく登ると真砂沢ロッジに到着。水だけ補給させてもらって、剱沢を登った。今日も雪渓渡りは問題なかった。ガレの歩行は気遣うが登りなのでさほど問題なく、順調に高度を稼いだ。それでも、お天気が許す限りじっくりを登り、剱沢を満喫した。
13時すぎに剱沢小屋に到着。玄関前のベンチには、昨日池ノ平小屋に宿泊されて北方稜線を登ってこられた方も居た。見覚えが在ったので声をかけさせていただいた。いかにも強そうな方で話を伺うと特にロープは使用せずに登ってこられたそう。小窓雪渓ではアイゼンは必須。長次郎の頭は稜線コースを来られたらしい。
宿泊受付して、シャワー(3基あり、ただし更衣スペースは狭い)を浴びて、寛いだ。談話室は団体が占拠して高笑いが聞こえてくるので、入る余地なし。食堂でお湯をいただいて自前のコーヒーを飲んだ。せっかくなので、今回は登ってないけど剱人のTシャツを購入した。宿泊部屋はかいこ棚で隣との仕切りはない。今時珍しい。食事はチキン入りのスープもついてよかった。ご飯は真砂沢ロッジの方が美味しかった。
翌朝、4日目の最終日。きょうは扇沢に下山して新穂高温泉の駐車場に移動する。そこの駐車場も激戦なのでできるだけ早めに行きたい。暗いうちに小屋を出て、姿を表さない雷鳥の声のみ聞きながら剣御前小舎まで登る。お天気は悪くない。振り返ると剱沢は深い谷に落ち込んでいる。あそこを往復してきたかと思うと感慨深い。剣御前小舎に着くと、玄関前に団体さんが集合して、一部は別山へ、一部は雷鳥沢に下山していかれた。私はというと、このまま下山すると池ノ平山のみしか登頂してないので、剣御前山だけ登っておくことにした。行ってみると、一団の集団が居た。近づいてみると、アジア系の若者だらけで、完全にひとりだけアウエイ。さっさと写真を撮って小舎に戻って雷鳥沢に下山した。そういえば、珍しく、ここまで海外の方には殆ど会わなかった。雷鳥沢は紅葉が進み、黄色にかなり変色していた。
坂の途中で先の団体に追いつきそうになったので、休憩してキャンプ場で追い抜くようにした。キャンプ場は海外の方が多く、剣御前が境なのかもしれない。このあたりから、お天気は急変して霧雨となった。天候は目まぐるしく変わり、太陽が顔を出すと奥大日方面には虹がかかった。なんとか雨具の使用なしで室堂に到着できた。
これで奥劔の山行は終わり。最初で最後になるかも。とっても素晴らしいところ。本当はもう一度行きたいが、大変だしなあ・・・。今回は最高のお天気で登れたので、もうこれでよいだろうと思うことにした。