カムイエクウチカウシ山(カムエク)(北海道)
2026.07.05 (日)日帰り
残雪のカムエクへ。
日帰りピストンで登ってきた。
透き通った沢歩き、滝の横を手足を使って攀じ登る急登、一部ヒヤヒヤしながら通過する雪渓、そしてその先に現れる八の沢カール。
行程の変化がとにかく濃く、これまで登った山の中でも特に印象に残る山だった。
困難な沢を登り切った先で、山に抱かれるような八の沢カールの景色が一気に広がる。
さらに稜線に上がると、ピラミッド峰の鋭い姿を背に、幌尻岳やコイカクシュサツナイ岳方面の稜線を眺めながら山頂へ向かうことができる。
稜線は花も多く、山頂までの道はまさに花道だった。
ただし、この山は登って終わりではない。
下山もかなり大変だった。
急登は怪我のリスクがありスピードを出しにくく、中盤以降も沢の下りでペースが上がらない。
長時間行動の疲れも重なり、登山口に戻ったのは21時だった。
このコースの核心は、co1000〜八の沢カールまでの急登だと思う。
滝の脇を登っていく区間で、ところどころ雪渓に登山道が潰されており、進路を見極めながら慎重に通過する必要があった。
藪に突っ込んだり、沢に下りて雪渓の下をくぐったりと、この時期ならではの対応を求められた。
自分たちは日帰りで突っ込んでおいて言うのも何だが、よほど体力に余裕がある人でなければ、1泊するか、雪渓が減ってルートが明瞭になった時期の方が安全で確実だと思う。
また、1日10時間以上の長距離行動ができ、沢歩きの経験があり、状況に応じてルート選択できる人でないとおすすめしにくい山でもある。
次に登る機会があれば、秋にテントを持ってカール、もしくはカムエク山頂近くで泊まり、ピラミッド峰も含めて歩いてみたい。
コースメモ
長い林道、沢、急登、雪渓とバリエーションの非常に豊かなコース。
今回は自転車、沢装備、3シーズン登山靴で挑んだ。
co1000の三股までは沢靴、そこからは登山靴に履き替えた。
林道〜七の沢出合
車はあやかしトンネルの先まで入れる。
自分は自転車を持ち込み走破した。帯広や上士幌でレンタサイクルもあるらしい。
路面は石がゴロゴロしており、マウンテンバイクの方が走りやすそう。
自分はシティバイクで挑んだため、登りは押し、下りはブレーキをかけ続けながら何とか進んだ。
舗装されているのは橋だけで、他は未舗装。
熊のフンは4か所以上あった。
七の沢出合〜八の沢出合
水位はくるぶし程度から、深いところで50cmほど。
傾斜の緩いゴーロ帯を進み、ところどころ巻道もある。
ただし、水位によっては巻道の方が疲れることもあり、判断力が問われる。
ピンテはあるが、この時期は入山者が少なく見つけにくい。
なお、八の沢出合直前の巻道だけは使った方が良いと思う。平坦でかなり歩きやすい。
行きは水に落ちないよう慎重に進み、帰りはこの巻道でかなり助けられた。
帰りはこの区間で日が暮れた。
渡渉そのものはよく見れば通れるが、慎重に進むぶんスピードは出ない。できれば日暮れ前に通過したい区間だった。
八の沢出合〜三股(co1000)
ここから本格的に登りが始まる。
巻道や雪渓によって最適ルートが変わるため、ルーファイが必要。
ピンテやケルンはあるが、それが常に最適ルートとは限らない。
巻道は荒れていて、枝や木の根に足を取られる場面が多かった。
また、棘のある植物もあり地味にストレス。
斜度がまだ緩いので雪渓はツボ足で通れたが、踏み抜きには注意。
むしろ雪渓上は涼しくて歩きやすかった。
三股〜八の沢カール
ここで3シーズン登山靴に履き替えた。
沢靴で進んでいる人もいたが、自分は沢靴に慣れていなかったので履き替えて正解だったと思う。
ここからは滝の横を登るコース。
ロープが設置されているが、それでもサクサク進める感じではない。
足を踏み外すとそのまま滝側へ落ちそうな箇所もある。
さらに雪渓が張り出して通過困難な場所もあり、自分は藪を掴みながら慎重に通過した。
下りでは沢に下りて雪渓の下を通った。
ツボ足で、キックステップで通過した。
チェーンスパイクが最適かどうかは判断が難しい区間だった。
八の沢カール〜山頂
稜線に上がるまでは道がやや不明瞭。
特に地図上で方向を変えるco1620付近は、雪渓に道が隠れていて歩きづらかった。
藪を越えるか、雪渓の急登をチェーンスパイクで登るか迷う場面もあった。
おすすめは、その少し手前にある登りやすい場所を使うこと。自分は帰りにそちらを通った。
稜線に上がってからは、日高の稜線と花畑を楽しみながら山頂へ向かうのみ。
この区間の景色は本当に素晴らしかった。
食料メモ
* 水分
スポドリ3000ml、420kcalくらい
水1.8Lくらい(浄水した水)
* 食料
朝食で1000kcalほど摂取
パン5個 2000kcalくらい
ウィダーゼリー1個、アリナミンゼリー1個
* ザック
14kgくらい(登山靴、水込み)
* 装備
3シーズン靴、軽アイゼン、自転車、沢靴
* しんどさ
5/5(チロロ林道幌尻岳を5)
* 天気
曇りのち晴れ、微風体感5m/s以下
駐車場
Googleマップでは中札内ヒュッテを設定。
あやかしトンネルを抜けた先に駐車場があり、10台以上は停められそうだった。
トイレは中札内ヒュッテにあり。
駐車スペース以外は舗装路。
すれ違い
7人、3グループ。
温泉
下山が遅く入れず。
下山飯
中札内のコンビニ。
最終コンビニ
中札内のコンビニ。
その他
この山は水位によって難易度がかなり変わる。
自分は anthen さんの以下の記事を参考にさせてもらった。とても分かりやすく助かった。
今回は問題なく通過できる条件で、水位495.4m、流量4.7㎥/sだった。
参考にした目安
札内川の水深(目安)
参考:竜潭上流観測所のリアルタイム10分水位一覧表
https://www1.river.go.jp/cgi-bin/DspWaterData.exe?KIND=9&ID=301081281107180
* 495.90m → 水深40cm程度(膝下)
ほとんどの場所で容易に渡渉可能
* 496.00m → 水深50cm程度(膝上)
浅い場所を探さないとやや困難
* 496.10m → 水深60cm程度(太腿)
慎重に渡渉しないと体を持っていかれる可能性あり
札内川の流入量(目安)
参考:札内川ダム「ダム状況一覧表」
https://info-dam.hdb.hkd.mlit.go.jp/dam/dam_satsunaigawa.htm
* 5㎥/s以下 → 水深は膝下で、ほぼ問題なく渡渉可能
* 6〜12㎥/s → 水深は膝〜太腿。浅い場所を探さないとやや困難
* 13㎥/s超 → 水深は股より上。慎重に渡渉しないと危険
●テン場
・カール下
1人用が4張りくらい張れると思う
・山頂直下2箇所
それぞれ1人様2張りくらい
張れると思う
↑工夫をすれば、もっと張れるかもしれない
皆様の参考になれば何よりです。