10:28
12.3 km
1243 m
南蔵王 周回ルート
蔵王山・雁戸山・不忘山 (宮城, 山形)
2024.04.18(木) 日帰り
残雪の蔵王連峰。 南部エリアを周回。 白石スキー場の駐車場を起点に水引入道~屏風岳~南屏風岳~不忘山を反時計回りでぐるっと回った。 国見の道の駅で仮眠。 7時に登山開始。 残雪期も最終盤。 雪の消えたスキー場の緩やかな斜面を越えて登山道に入る。 沢伝いの長いトラバース道。 雪はかなり解けている。 後は少しずつ消えていくのを待つばかり。 トラバースがずっと続くが、 かなりの急斜面も多く気が抜けない。 高さはない。 けれど滑落して雪解けの冷たい沢水に落ちれば、 あっという間に心臓が止まってしまうだろう。 やがて渡渉点にたどり着く。 少し前の記録では、このコガ沢の渡渉点にはスノーブリッジがまだあったが、幸いにも既に崩壊していた。 少しだけ勢いをつけて足を伸ばし、沢をまたぎ超える。 沢幅は狭くとも、強い流れの向こう側に乗り上げる緊張の瞬間。 沢を渡れるのか渡れないのか。 実際に渡渉点を自分の目で見るまでそれはわからない。 やはりこの季節の沢沿いはまだ避けるべきなのか。 経験も知識もまだ自分には不足していて、正しい選択にはいつも迷う。 「なんとかなるだろう」が一番良くないことはわかっているのだが、楽天的な自分はいつも楽観的な決断をくだし勝ちだ。 渡渉後は水引入道まで急登で高度を詰めあげる。 森林限界を超えると、そこからは開放的な縦走路が続く。 宮城県最高峰である屏風岳。 その南に位置する南屏風。 土が剥き出した縦走路を行くとやがて不忘山に着く。 印象的な山名だが、山頂近くの碑に刻まれた悲しい歴史を知るとその山名が殊更に意味深長なものに思えてくる。 季節柄、とにかく踏み抜きが多く、 時間と体力が必要以上に奪われる。 やっとの思いでスキー場まで戻ると行動時間は10時間を超えていた。 春の泥濘と戯れてドロドロになったギアと体。 雪が溶け、春を迎えた山からは山菜があちこちに顔を出していた。 新しい生命の息吹。 その華やかな躍動感に逆行するかのように、僕はうちに帰り着くとアイゼンやピッケルの汚れを落とし、そっと押し入れの奥で冬眠させるのだ。 山にもやっと遅い春が来た。 もう雪山は終わりだ。 --------------------------- 今回は事情があり常にトップをMちゃんに任せてしまった。 自分の準備不足。 かなり反省です😞