0210地獄のくじゅう共和国
九重山(久住山)・大船山・星生山
(大分, 熊本)
2026年02月10日(火)〜11日(水)
2日間
怖さでは止められない
この胸の高鳴りは
【冬休み4日目】
昨日の韓国岳下山後
長者原登山口近くの温泉宿に高速移動して宿泊。
そう、本日はくじゅう連山です!
法華院温泉山荘宿泊です!
九州に来た目的はこれです。
法華院温泉山荘に泊まりたい!
山小屋グッズ欲しい!!
山小屋ハンターなら無視できない山小屋です。
本沢温泉同じく、秘湯の会です。
※ 偶然、前泊した宿も秘湯の会でした。いいな、、、愛知には秘湯すらありません。スーパー銭湯しかありません。
しかし、、、
月曜泊まろうと電話したら、何だかの会みたいなものが開催されるらしく、騒がしそうだ。ぼっちにはつらすぎる。
急遽翌日に変更。
したら、、、火曜水曜だけ天気悪い。
なぜ、、、。
ここに行きたいがためにフェリーに乗ってきたのに。
しかし翌日の予定もギチギチです。
雨でも雪でも行くしかない、くじゅう連山。
一日目は昼まで天気が持ちそうなので、一番行きたい中岳、久住山のピークを取りに行くことにします。
2日目は、、、行けそうなら三俣山ピークハントしたい。何個山頂あるのかわからないくらいたくさんある。
そんな気持ちでスタート。
朝7時前、宿を出る。
宿は8時に朝ごはんなんですが、朝早いので朝ごはんいらないと言ったらお弁当を持たせてくれました。
山小屋か!?
長者原登山口まで800m、道路は除雪されていてノーアイスバーンありがたい。
雲はほんのりあるけど素晴らしい朝。
ウキウキで歩き出しますが、、、
思いのほか雪が深い。
1時間半ずっと下はコンクリートロードなのに、雪のせいで凄く疲れました。
コンクリートロードが終わると突然の素晴らしい登山道!
向かいの山肌は緑で何だかモクモクしています。
異世界みたい。
ゴロゴロ岩を登って登って峠に到着。
左に行くと三俣山(でかい、、、登れる気がしない)
右には休憩所みたいな場所
雲と風が出てきたので迷いましたが、とにかく行けるとこまで行って考えようと、装備を冬装備に整えて再出発。
分岐を超えてしばらくは平面移動。
登りに差し掛かった時に初めて人に出会いました。
日の出を見たそう。
いいなぁ、昨日はいい景色だっただろうなぁ。
早くも山頂は白くなり、今からでは真っ白い山頂しか見れないのはわかっていたけど、ノーピークでは帰れない。
分岐から山荘までも近すぎて、こんな朝早くに来るならピークとってこれるよと思う。
まだ、山荘には行けない。
ここから平坦道が長そうだ。
最後20分くらい登れば分岐。
そこから20分で久住山に行けるし、そしたら中岳やその他密集しているからピークとりまくり。
周回は天気持たなそうだから、中岳まで行ったら分岐までピストンして、そこから山荘まで残り30分ならどうにでもなるだろう。
地図で見るとそんな時間がかかるようには見えないし、いつでも引き返せる。
そう、思って出発しました。
が、分岐まで登り切り休憩していると風が強くなってきました。
以前、奥穂高撤退した日と同じく体が持っていかれる系の風。
いや、稜線に出たんだからこんなもんだろ。
岩登りする山じゃないし、今日は雨も降ってない。
切りたってもいないし、歩けばいいだけ。
あと20分でピーク踏めるんだから引き返す選択肢はない。
雪がずっと深くて登りでズルズル滑るため、途中でアイゼン装着しましたが、稜線に出ると雪はほぼなく、途中で左足アイゼンが湾曲して外れました。
え!!
いや、もうアイゼンはいらない岩地帯。
ザックにしまいます。
が、風が強すぎて左足をしまうのが精一杯なので、右足はそのままで山頂へ。
すると、山頂まであと数mのところで突如後ろにカップル登場。
え、どこから来たんだろ。
しかし、ここまで風に煽られながらアイゼンを壊しながらたどり着いたので、一発目の山頂写真は静かに撮りたい。
そして、1人黄昏たい。
じゃないとこんな天気の中、ここまで1人で来た意味、、、。
ピークが取れた!
ここで引き返すはずだったのに、、、
10分刻みで現れる分岐に、すぐそこに中岳があるような気がして、久住山を下りて周回の方へ向かってしまいました。
下りた原っぱ?は普段なら歩きやすい道なんでしょうが、雪が深くて全然進まない。
そうこうしているうちに雪も降り出しました。
「いつもの私なら行かなかったな」
そう、思いながら、、、
九州まで来たのに、という思いは、とても危険だなぁと思う。
「何故あと一日待てなかったのか」
穂高岳山荘小屋番さんの言葉が反芻する。
しかし、後悔してももう遅い。
中岳と天狗ヶ城という2つの山頂を越えなければ元の場所にももう戻れません。
中岳の登りはなんとか冷静に登れましたが、山頂からが地獄でした。
風と雪とで目が開かない。
ゴーグルを、持ってきていない。
白くて道全体が見えないから、せめて手前の岩の矢印を確認したい。
歩く方角を確認したいけど、見れない。
スマホも確認が困難な強風。
「あ、、、遭難する。」
初めて、本気で遭難する恐怖を感じました。
「いや慌てるな。
風に背を向けて、地図と登山道をしっかり確認して、風が弱まる瞬間に歩き出そう。
岩のマークを見逃さなければ大丈夫。」
一歩一歩、ルートロスしないように慎重に進みます。
中岳を下山したところで池の方にエスケープするか悩みましたが、ピークの方が道がわかりやすい気がして天狗ヶ城に向かいます。
変わらず風は強いし雪も飛んでくるけど、その途中でソロの女性とすれ違いました。
こんな日にも人がいる!
あと普通に笑顔でこんにちはーと言われたことで、パニックだった心が少し落ち着きます。
ゴーグルは、、、してましたけど。(当然)
天狗ヶ城を登れば、あとは下るだけ。
久住山の分岐まで戻れば、しばらくは行きに通った同じ道。
下りていけば風も弱まるのではないか。
雪で足は予想以上に疲れているからこそ、精神で折れたらもう無理だ。
そうして自分を鼓舞しながら元の道まで戻ろうと必死に歩きます。
すると下からはしゃぐ声がします。
幻聴か?
(こんな精神状態の時はよくあります。)
、、、いや違う。
下に見える凍った池を若者がはしゃぎながら滑って遊んでます。
、、、え?
こんな吹雪の日に。
登山口からまだあと3時間は歩かないと着けないこの場所で?
こんなはしゃげるの?
なんだか、、、
私の方が間違っている気がしてきました。
あぁ、大丈夫だ。
途中、雪道で写真撮影するその横を通り過ぎ、元来た道を戻ります。
いつもはイライラするウェイウェイ登山者に、今日は救われました。
ありがとう。
(絶対言わないけど)
風も、山頂過ぎたら目が開かないほどではなくなりました。
フードを押さえながら歩き続けます。
朝に来た分岐を通り過ぎていよいよあと30分。
岩道の向こうに法華院温泉山荘が見えた時の嬉しさといったら、、、
助かった、、、!!
涙が出そうでした。
しかし
腰まで埋まる岩と岩の間の雪が邪魔をしてなかなか進めない。
グローブもビシャビシャになってます。
あと少し。
あと少しなのに。
ふと横を見ると、、、岩に黄色い丸。
あ!
登山道を外れてダムを下りてました。
登山道へ登り返し、それからは雪道を滑るように下山。
だんだん斜度がなくなり、次第に雪も止み、
生きて辿り着けた!
嬉しさいっぱいで法華院温泉山荘に到着。
受付を済ませたら、部屋は個室でした。
大部屋楽しみだったんですが、人数が少ないんだろうなぁ。
(夕食は3人、朝食は2人でした)
ただ、個室は広いし布団しっかりしてるし、ヒーターがある!
こんな日には最高です。
山頂の白が下りてきて、窓の外は一面真っ白になり、明日がまた不安になる。
白くて道がわからないって、一番怖いなと思いました。
とりあえずは売店で「こんなに買って下さってありがとうございます!」と言われるほど山グッズを買い、昼ごはん代わりにアイスを食べ、冷えたので風邪を引く前にお風呂に入ります。
貸切!
(16時にはグループが到着されていたので、早めに入って良かった。)
もちろん石鹸類は使えませんが、広いお風呂で1人、浸かるだけで幸せです。
ポカポカでソファに座りまったり。
至福。
ただ、今日がけっこう恐怖体験だったので、今日より天気の悪い明日の下山が不安です。
坊がつるから平行移動2時間で長者原に戻れると地図は言っていますが、天候によりご褒美道が地獄になることを私は知っている。
登るのきついし時間かかるけど来た道を帰るか、悩みます。
明日起きたら晴れてないかな。
、、、ないな。
翌朝
夜通し降り続いた雨はいっときも弱まることなく朝を迎えました。
雨は構わない。
風と霧だけ、どうか強くならないでほしい。
そう願い、7:30ゆっくりと朝ごはんを食べたら意を決して出発します。
が、、、
帰りのルートは恐怖とは無縁の平坦ルートでした。
天候の悪い時は助かります。
約2時間で下山。
帰って来られた喜びを噛みしめます。
明日は最高な登山ができるんだろうなぁ、、、帰り道に登山口近くで1組すれ違い、羨ましくなる。
地獄の天気で山頂は行きたかった三分の一もまわれなかったけど、、、
くじゅう共和国、、、
これは、、、
リベンジ案件ですね。
恐怖体験で恐ろしい山という印象になってしまったくじゅう、、、
いつか、青空のくじゅうを見てまわりたい。
追伸
400座目をくじゅう連山徘徊中の中岳で迎えました!
これからは旅するような山旅登山がしたいなぁという思いも込めて選びましたが、、、いつも通りの修行僧となりました。