燕岳・餓鬼岳・唐沢岳(長野,岐阜,富山)
2026年9月22日 (火)日帰り
前日のこと。火曜日は雨の予報だったはずが、晴れに変わっている。先週金曜日の前穂高・奥穂高・涸沢登山の疲れは完全には癒えていないが(月曜まで筋肉痛に悩まされた)、貴重な晴れ。シルバーウィークで人が多いとなれば、前々から計画していたうら寂しい燕〜餓鬼縦走を実行したい。脚に不安は残るが、行くことに。
朝、麓は曇り空。乗合バスで7時40分に燕登山口着。やはり人が多い。長時間の上りは今日は燕岳までだけなので、突っ込み気味に90%くらいの強度で登っていく。富士見ベンチあたりで雲を突き抜けたらしく、空が明るくなる。合戦尾根ではもう紅葉がはじまっており、青空と相まって美しい。9時半に燕登頂。続いて北燕岳へ。素晴らしい快晴で、市街地の上には雲海が立ち込めている(結局、1日中雲はとれなかったようだ)。
さて、ここからが本日のメインイベント。未踏の地に足を踏み入れるということで高揚感がある。白砂のザレた道をしばらく水平基調に歩く。奥北燕平あたりの広い稜線歩きはどこを見ても絶景で最高に爽快だ。青い空と白い砂と緑と青の峰々、そして草紅葉と、鮮やかな色彩の競演が目に眩しい。やがてグッと高度を下げるとともに藪漕ぎがはじまる。
笹のみならず、ハイマツやシャクナゲ、その他の低木の藪なので、けっこう硬くて攻撃性が高く、抵抗も強い。東沢乗越手前では純粋な濃い笹藪になり、乗越から登り返してからもしばらくは同様で、その後はやはり低木混じりの藪に変わる。苦行の様相を呈してくるが、幸いにも露で身体や靴が濡れることはなかった。
結局、濃淡を交えながらも、餓鬼岳小屋まで5〜6割くらいは藪漕ぎで、東沢乗越周辺だけ藪漕ぎかと思っていた自分にとっては想定外だった(乗越周辺の藪が一番濃いのは事実)。藪のせいで足元が見えないしルートも分かりにくいので、輪をかけてペースが上がらないのも想定外だった。とはいえ、藪漕ぎのレベルもそもそもこのコースを歩こうというマニアックな?人にとってはそれほど高くはないのだと思う。
厳しい岩稜歩きやハシゴの上り下りも要所要所である。一番怖かったのはザレザレの急斜面を向こう側に渡る場面。餓鬼岳側で短距離とはいえつかまる物もなく、足の踏ん張りだけでザレた急斜面と格闘しなければならず、かなりの緊張を強いられた。
それでも、次々と現れる巨岩と奇岩が織りなす迫力のある風景は見ごたえがあり、このコースの醍醐味となっている。東沢岳は、北アルプスにあっては最も地味な山の1つだが、山頂の雰囲気や眺望の素晴らしさは200名山に決して引けをとらない。誰一人いない山頂で靴を脱いで存分に展望を楽しむことができた。
東沢岳から先もペースは上がらず、かなりの時間を要して餓鬼岳小屋に到着。結局、北燕岳から餓鬼岳小屋の間ですれ違ったのは7人のみだった(東沢乗越から餓鬼岳小屋までは0人)。小屋から山頂は目と鼻の先。昼過ぎになってもまだ快晴で、360°の大パノラマを満喫することができた。前回、餓鬼岳に登った時は何も見えなかったので、なおさら嬉しい。
餓鬼岳小屋ではコーラとアクエリアス、そして桃缶を購入。コーラは嬉しい700mlボトルで、アクエリアスは凍ったものを持って来てくださる。桃缶をペロリとたいらげ下山開始。徐々に滑りやすく歩きにくい急傾斜の道へと変わり、次には徒渉に継ぐ徒渉、高度を下げて白沢の右岸に渡ってからも滑りやすい斜面や鎖場、橋桁などがあり、慎重さを要求される厳しい道が続く。コースタイムが長いためか、自分の後ろにも珍しく10名程度の登山者がまだいた。
左岸に渡り返すと登山口まではもう少し。アルプス公園まで走って、迎えに来てくれた妻と合流(山から帰るといつも感動の再会といった感じだ笑)。なんとか暗くなりきらないうちに戻って来ることができて安堵した。そこまで長い行程ではないが、体力的にも精神的にも厳しいコースだった。だが、それに見合うだけの価値があった。
10数年ぶり2回目、1年越しで実現した餓鬼岳登山は天候にも恵まれ、最高の山行になった。
水分の消費は水2.5L、コーラ700ml、アクエリアス500ml。補給食はおにぎり2個、バウムクーヘン2個、ゼリー3個。
安曇野市の最低気温は16℃、最高気温は26℃。
台風一過で強風が懸念されたが、風はほとんどなし。稜線上も暑く、半袖・短パンで問題なかった。ただ、藪漕ぎがあるので、長ズボンを履くべきだった。シューズはAkasha Ⅱで、やはり下りの際に爪先の詰まり感がなく快適。踵のズレもあまり気にならなかった。ソックスはSpeed crossで、この組み合わせはよさそう。