梅雨の中休み。天気予報が晴れだったので、大分県日田市側から御前岳・釈迦岳をピストンしてきました。 往路は、やや急登気味でバテバテになりつつもシオジ原生林と湧水地帯を堪能し、快調に御前岳・釈迦岳に至りましたが、帰りは・・・ちょっと不思議な出来事がありました。
日田市田代集落(琴平温泉の奥の方)のさらに奥にシオジ原生林・御前岳登山道入口があります。 駐車場キャパは、3~4台程度。大き目の車だと、2台しか止めれないかも。
駐車場の向いが登山道入口。 予想以上の山深さにたじろぎつつ、勇気を出して入山。
入口からしばらくは、渓流沿いに舗装された通路が続きます。 流水側からの涼しい風が快適です。
しばらく歩くと、舗装道→非舗装道の砂利道が少し続き、いよいよ山道に入ります。
原生林の中を進みます。木々が重なり合っているので、テープを見失わないように注意して進みます。
まだまだシーズン前。全くカミソってませんでした。
途中何回か、流水を渡ります。 抜群にきれいな水で、手ぬぐいを湿らせるのにうってつけ。
原生林の中で、ジムグリに出会いました。小さいので怖くない。
登山道に横たわる大きな倒木。無理せず越えられるように一部が切られています。
結構な急登。木々の間を息を切らしながら歩きます。落ち葉が堆積し、湿りがちなので、スリップ注意。
山頂直前。サルノコシカケらしきもの。
登山口から約1時間。ようやく尾根道に。一旦御前岳山頂を目指します。
到着。写真には写っていませんが、YAMAPのユーザーさんに出会いました。杣の里方面から登ってきたとのこと。
御前岳から釈迦岳方面を望む。 写真で見える小ピークの向こう側に釈迦岳があるはず・・・だが、ガスって見えない。
ガスのせいで、イマイチ周囲の山景が把握できず。。。残念。
御前岳山頂には「景行天皇御遺跡の碑」があります。日本書紀に「景行天皇が九州に行幸した際にこの山にを越えた」という記載があるとか。 また、昔は伊邪那岐・伊邪那美の子供である山の神「大山祇神(オオヤマズミ)」を祀る祠があったとのことですが、現在では確認することができません。
御前岳から釈迦岳までの尾根道。一部を除き、道も悪くなく、ピッチを上げて快調に進みます。
稜線にはヤマボウシ。
同じくガクアジサイ。
クサリ場がしばらく続きます。
釈迦岳到着。福岡県最高峰を制覇!
釈迦如来像がお出迎えです。
釈迦如来像の前には、写真のような皿が。山の字を4つの五芒星(自然界を形成する5つのエレメント 木火土金水を表す図形)が囲みます。意味を読み解こうとしましたが、何を示しているのか分からず。。。
釈迦岳から見た御前岳。三角形の稜線が神々しく、山の神が祀られていることに納得。
釈迦岳から普賢岳(釈迦岳展望所)へ。
普賢岳レーダー観測所で昼休憩。
お昼はサンマのかば焼き丼と納豆汁。休憩後は来た道を引き返します。
一度通った道なので、帰りは色々と観察しながら帰路につきます。マムシグサ(だと思われる)を発見。
キノコ
キノコ
キノコ
御前岳の下り、シオジ原生林を歩いていると、首元に「ドドドッ!」と3回ほど冷たい衝撃が。 ソロ登山なので、携帯で写真を撮って確認してみると、流血。 ヒル?蛇? 何に襲われたか考えてみてもイマイチぴんと来ず。 「3回に渡る衝撃がある事」「流血はしていても、傷口が開いていない事」から「鎌鼬」の仕業ではないかと推測。鎌鼬は、常に3匹で行動し、1匹が獲物の足を止め、もう1匹が獲物を切り、最後の1匹が膏薬を塗って止血するそうです。不思議なこともあるもんだ。
御前岳中腹にある岩屋に立ち寄るため、コースを逸れます。岩屋には大山祇神の娘「此花咲也姫」が祀られているとのこと。
岩屋へのルートが途中で消えていて辿り着けず。無念。
ブラーミニメクラヘビ!と思いきや巨大ミミズ。
シオジの大木の下でしばし休憩していると、何やら人の声らしきものが聞こえます。。でも周辺には人がいない。。。。幻聴⁉ ちなみに、御前岳は大分県日田市と福岡県八女市にまたがりますが、八女の妖怪伝承に「山おらび」というのがあるらしいです。人がいないのに山で声がするとこの妖怪の仕業とのこと。
清流の水を使い、先ほどの傷を消毒します。
原生林を抜け、登山口まであと少し。一気に山の植生が変わり、杉で山肌が埋め尽くされます。
無事下山! 不思議な体験満載のちょっとミステリアスな山行になりました。
御前岳は別名権現岳とも呼ばれるとのこと。ふもとの権現の滝、行ってみたかったですが、駐車場がなく、断念。