活動データ
タイム
05:54
距離
16.9km
のぼり
1508m
くだり
1465m
活動詳細
すべて見る参加者 中山(単独) 参考文献 YAMAP御正体山・杓子山・石割山 山と高原地図18 富士・富士五湖,1992 山と高原地図27 高尾・陣馬,昭文社,2013 はじめに 4月29日に道坂峠から藤野やまなみ温泉までの道志の縦走(2024年春 - 道志・今倉山 https://yamap.com/activities/31338823)が順調に行ったので、5月3日は道坂峠から御正体山へ登り、山中湖へ下る計画を立てた。山中湖に住んでいる知り合いも在宅らしいのでお世話になることにした。 道坂隧道まで 4日前と同じ列車・バスで道坂隧道へ向かう。 大月からの富士急行線が混んでいて座れなかった。都留市駅からのバスも混んでいるかと思い、また急いでバスに乗ったが20人ほどの乗客で8割ほどの席が埋まる程度だった。途中、御正体入口バス停などで下車する人がいた。隣の席が空いていたので前回同様靴ひもを結んだりして車内で出発準備する。 道坂隧道から道坂峠まで バスを降りてすぐ登山道に入る。バスに乗っていた登山客が続々降りてきて「ここからは恩賜林です」の看板で戸惑っていたので先に行く。1人の女性登山客がぴったり後ろについてきてペースを下げられず少しつらい。峠に出たところで御正体山へ右に折れる。私の後ろに来る人はおらず、みんな今倉山へ登るようだった。 道坂峠から少し南へ行くとY字に道が分かれる。左は25,000分の1地形図に示される道坂トンネルの道志側へ出る道かもしれないが、枯れ木が道を横断するように置かれていて通せんぼしていた。 道坂峠から白井平分岐まで 暗い植林帯を登っていくと1217.2m三角点峰。大ダルという看板がぶら下がっている。 次のガンギ沢ノ頭1228m標高点ははっきりした高いところはなかった。しばらく広葉樹林と植林の混じる尾根を行く。 岩下ノ丸1303.4m三角点峰は植林帯で暗く展望はない。岩下ノ丸の先に「平成21年度植栽地」という木柱のある松林がある。道志川の向かいに菰釣山らしき山が見える。 牧ノ沢山もマエダレノ頭1292m標高点も尾根の一部といった感じで峰という感じはしない。 やがて白井平分岐に着く。道志側に降りれば御正入口バス停があるようだ。 道坂峠からここまで単独行2人とすれ違った。連休初日にしては静かな山だ。 白井平分岐から御正体山まで 登り始めて少しで倒木に頭をぶつける。苦しみを堪えるためにしばらく停止していた。 急登の中に八合目、九合目と書かれた石柱があった。白井平から一合目、二合目と数えているのだろうか。 途中、道志側に突き出た岩があったのでそこに立ってみたが、木が邪魔で展望はよくなかった。 登山道が平たくなってくると山頂は近い。バイケイソウの群落が出迎えてくれる。花は咲いていないが若い緑が目に明るい。 白井平分岐から御正体山までは標高差330mの急登だが、木の階段などはなく思ったほどつらくなかった。 御正体山にて 御正体山には祠とテーブル・ベンチと三角点がある。とりあえず三角点を触り、祠に登山の安全を祈願する。山と高原地図によると日本200名山の1つらしい。 誰もいなかったのでベンチの端っこに座って休む。登りで追い抜いた親子が山頂に着き、テーブルでカップ麺の用意をしていた。その間に北西側からも単独行がやってきた。 水を飲み、パンとせんべいをほおばる。腹も満たされたところで石割山を目指す。 御正体山から鉄塔まで 御正体山からバイケイソウの群落を過ぎると左手に小さな古びた祠があった。特に看板などはなく謂れが気になるところだ。また、ヤマザクラが咲いていて遅い花見を楽しめた。 標高1646mを過ぎると急な下り。少し登って前ノ岳1471m。下り調子に進んで中ノ岳1411m。 都留側に鉄塔巡視路(外ヨリ林道へ)という看板を過ぎると鉄塔に出る。鉄塔はこの稜線で随一の展望があり、富士山だけでなく、南アルプスの北岳、間ノ岳らしき山や箱根、丹沢の山が見える。ついでに送電線も見えるのが玉に瑕だがこの行程で展望が得られる箇所が少ないので仕方がない。また植林が伸びてくるとこれらの展望も得られなくなるだろう。 鉄塔から山伏峠分岐まで 古びた木柱1本だけの奥ノ岳1371mを過ぎ、山伏峠分岐に出た。山伏峠分岐はベンチが置いてあるものの展望もなく下りの途中という感じであまり到達したという感触がない。 山伏峠分岐から日向峰1446m標高点まで 山伏峠分岐からひと山登ると山中湖側に下る道が25,000分の1地形図に載っているが、痩せ尾根とササヤブで見当たらなかった。その山の下りは急な土の斜面で滑りやすく、ロープがひかれていた。 日向峰1446m標高点の登り口は木の根が張り出していて分かりづらい。取り付いても急でザレっとしていて木を掴みながら登る。ついた山頂も西側は植林帯で展望もない。 日向峰からはササヤブの中の道を行く。足元は踏み跡になっているが、背丈ほどのササヤブでうっとおしい。登山道に出てみると「この先行き止まり」という看板が立っていた。 日向峰1446m標高点から石割山まで 南へ鉄塔巡視路を分け、道は尾根を巻いたりしながら西へ進んでいく。鉄塔と刈り払いが見えてくるとそこが石割山だった。 石割山の山頂は土で比較的展望がよい。ここまできてやっと山中湖が見える。その先には雲をまとった富士山がそびえる。 山頂には家族連れや外国人のグループが休んでいた。比較的近くまで車道が通じているのだろうか。 大きな鹿留山をみながら草地に腰を下ろして休んだ。 御正体山から石割山までは誰にも会わず晴れの連休初日らしくないところであった。 石割山から平尾山まで 石割山から大平山へ向かうはずが誤って十曲峠の方へ下ろうとしてしまう。目の前に鹿留山があるのに休んでいる間気づかなかった。山頂に戻ってみるとロープで囲われた下り口があった。 土の削れたボブスレーのような急坂を駆け下る。ロープも張ってあった。 尾根が平たくなって一ノ砂ノ沢ノ頭1318m標高点。平野への道を分ける標柱には東海自然歩道の文字があった。どうやらここからまた東海自然歩道らしい。やがて大した登りもなく平尾山に達する。 平尾山から大窪山まで 平尾山では先ほど石割山で見た外国人さんたちが休んでいたので写真だけ撮って先へ行く。 下りの登山道は100段以上ありそうな木の階段、その先に別荘地が見える。 リズミカルに階段を下っていくと忍野村への道を分け、暗部に出る。別荘地には有刺鉄線が張られてまるで登山者が迷い込まないようにしているようだ。大窪山1267mへの登りは木の階段でつらい。がんばって登っても山名標も見当たらず展望もない。 大窪山から大平山まで イモ山1280mも木の階段で登る。山頂には4本の杭が横並びになっていた。車止めにも見えるが大平山からここまで車で入ってくるのだろうか。 電波塔が見えてくると大平山が近い。また木の階段を登って大平山。 大平山は電波塔があるだけあって景色がよい。ここまでくると山中湖も目の下だ。あずまやもあって休んでいる人も何人かいる。この先の飯森山、長池山は森の中に没していてどこが山か分からない。ただ奥にホテルマウント富士があってこっちの方角というのが分かるだけだ。籠坂峠の向こうにも山が見えた。あとで調べてみたら愛鷹山ではないだろうか。 大平山からホテルマウント富士まで 大平山からは登山道と車道の2つの下り道がある。一応登山道を下る。登山道は途中から無限に続くように見える木の階段。正直飽きてくる。すぐ隣を走っている車道は見えない。 鞍部にたどり着くと車道と合流し、また分かれる。登山道は飯森山へ木の階段。ここまできたら全部登ろうと割り切って木の階段に取り付く。ベンチが置いてあるだけの飯森山を通り過ぎる。 山と高原地図18「富士・富士五湖」P.45には飯森山から大平山まで「たいした上下もないので家族づれでも楽に歩ける」とあるが、家族づれには木の階段は楽に歩けるのか1992年には木の階段がなかったのだろうか。 長池山には電波塔があり、下りはだいぶ土が流出した木の階段だったので階段の横を通った。 忍野への道を分けて土の削れたV字谷みたいな登山道を通って車道に出た。 こんな森の中なのに車が何台も通っていく。やがて大出山のあるホテルマウント富士の裏門に出て知り合いに迎えにきてもらった。 おわりに 前回今倉山が23.7kmのところ、今回は16.9kmと7割ほどの距離であり、6時間で歩けた。 御正体山の急登が核心部だったが、精神的には平尾山からの木の階段地獄がつらかった。 道坂峠から御正体山までは連休初日にもかかわらず人が少なく快適だった。御正体山から石割山までにいたっては誰一人会わなかった。普通の登山道でこれほど人が少ないところはあまり見たことがない。石割山から大平山までは家族連れなどハイキング客が山頂で休んでいるのをよく見かけた。 富士山が近いのに全行程ほとんど展望がなく、展望があるのは奥ノ岳北の展望台、石割山、大平山くらいだろうか。 御正体山にしても今倉山にしても地味で険しさもなく、関東近郊にあっても私は登ったことがなかったが、人の少ない山に登りたい人やトレイルランをする人には向いていると思う。
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