活動データ
タイム
23:49
距離
35.9km
のぼり
3785m
くだり
5614m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る4年ぶりのお盆の山ごもりは、静かな夏の奥剱へ。 ◆1日目(8/12) 立山駅6:40発アルペンルート始発 室堂〜剱沢雪渓〜真砂沢ロッジ〜二股吊橋〜北股〜池ノ平【池ノ平小屋泊】 ◆2日目(8/13) 池ノ平山南峰ピストン。 連泊者限定のモリブデン鉱山坑道ツアー。【池ノ平小屋泊】 ◆3日目(8/14) 池ノ平〜仙人池〜仙人温泉〜仙人谷ダム〜阿曽原温泉【阿曽原温泉小屋泊】 ◆4日目 8/15 阿曽原〜欅平 黒部峡谷鉄道→富山地鉄で立山駅に戻り車回収。 1日目。 始発web切符は事前にネット予約。 4時50分頃に立山駅に着いたら一番近い駐車場は満車、真川の河川敷(砂防事務所寄り)になんとか駐車できました。 登山者より観光客のほうが多かったような。 室堂到着。めちゃくちゃ天気よし! しかし暑さがやばい🫠🫠🫠 日差しを遮るものがなく風もないので、雷鳥坂の登りはバテバテでした。おもいのほか水ガブ飲み。 剱沢テン場でも水補給出来て助かりました。 雷鳥沢も剱沢もテントいっぱいで賑わってました。 剱沢小屋を過ぎたら、お盆の喧騒が嘘のような静かな世界。ここから先、池ノ平に着くまで出会った方は片手で数えるほどしかいませんでした。 今年は雪がとても少なく、剱沢雪渓では夏道をたくさん歩きました。今夏の異様な暑さ、この雪の少なさ、心配になりますね。 雪渓は軽アイゼンを使いましたが、事前に確認せずに持ってきたら、ベルトが切れてました。😱テーピングでぐるぐる巻きにしてなんとか使えましたが、事前確認しなかったことは反省。 初日は池ノ平小屋に16時までに到着したいので、標準10時間かかるところを8時間以内で歩かないといけません。なんとか予定通り到着できそうな目処がたったので、真砂沢ロッジでお昼の大休憩をとりました。谷あいにひっそりとたつ真砂沢ロッジはこのルートのオアシス。次は是非泊まってみたい山小屋のひとつです。 ロッジから二股までは沢沿いをすすみます。 へつりの鎖場も涼を感じる貴重なスポットでした。 今回は仙人新道が出来る前、50年以上前のメインルートである北股ルートを通ってみました。 ほとんど沢と雪渓歩きなので暑い日にはもってこい。三ノ窓雪渓を間近に拝める最高のルートでした。最後の泣き坂はどえらい急登でしたが、登り切ると平ノ池とヤツミネの絶景が待っていました。 北股ルートはルーファイ必要(雪渓に乗るタイミングがポイント!)、雨天後の増水や雪渓の状態によっては通行困難ですので十分情報収集されてから通行なさってください。(池ノ平小屋さんのYouTubeで北股コース紹介動画がアップされてますのでご参考に。) 今回は池ノ平小屋にゆったり2連泊させていただきました。池ノ平を愛する人たちによるボランティア団体「モンロー会」により運営されており、山への愛と熱意に溢れた、とてもあたたかくて、素敵な山小屋でした。 お風呂があるのも嬉しいところ。 初の五右衛門風呂。板を踏んで入るのはドキドキでしたが、めちゃくちゃ気持ちよかったです。内湯にも入らせていただきましたがこちらも極楽でした。 2日目。 連泊なので本日はゆったりまったりDAY。 今山行唯一のピーク、池ノ平山南峰に登ってきました。 途中のお花畑が癒し!とくにカライトソウが綺麗でした。足元は浮き石多め。山頂からは眼前に迫るダイナミックな剱岳を堪能できました。北方稜線を歩くハイカーも見えましたよ。景色良すぎて2時間くらい山頂でのんびりしました。 午後からは今回の旅の目玉、小黒部鉱山坑道ツアー!池ノ平小屋の伊豆田さんに坑道を案内していただきました。 大正初期に開かれ10年程で閉山となった小黒部鉱山ですが(その後2度再開したが長続きせず)、ピーク時は日本一のモリブデン産出量を誇っていたそうです。迷路のように掘られた無数の坑道、一体どうやって運んだのか?重い機械の残骸、搬出路や飯場の名残。100年前、この山深い厳しい環境の中で、たくましく生きた人々に思いを馳せました。 坑道案内は連泊者限定(小屋泊のみ。テント泊の方は不可)。協力金3000円。お腹いっぱいの内容ですので、是非是非池ノ平小屋に連泊して参加なさってみてください。 3日目。 池ノ平で2連泊したあと、阿曽原へ向かいました。仙人池ではちょうど雲が晴れた最高のタイミングで逆さ剱を拝むことができました。明るい緑と青のコントラスト。ここは紅葉シーズンが有名ですが夏もめちゃくちゃ良いです。 仙人池から阿曽原は初めて歩きました。谷あいの緑豊かな道。雪渓はとけてるので沢ぞいにつけられた高巻きの夏道を歩きましたが、結構ザレザレ。あとできいたところによると、水が少ないので沢をそのまま下ることもできたみたい。 崩落寸前だったスノーブリッジのところは池ノ平小屋さんが雪を切ってくださったおかげでとても歩きやすくなってました。 雪で倒壊した仙人温泉小屋は復旧作業中。対岸の温泉の湯けむりは元気よくモウモウと上がっていました。 雲切新道の尾根頂上からは、下る、下る、下る。逆コースはしんどそう。急登だけれど、とてもよく整備されていて、ハシゴやロープもしっかりあって、急なところはジグザグ道にされていたり。心遣いを感じながら下りました。 11時半頃阿曽原温泉着。冷たい「あんずボー」嬉しすぎました。随所に感じる佐々木ご夫妻のあたたかな心遣いに感動しきりでした。 今回の旅のもうひとつの目的は、夏の空いてる阿曽原温泉小屋でゆっくり過ごすこと。お盆なのに宿泊者は一桁、混雑とは無縁の静かな阿曽原で、温泉にゆったり浸かり、蝉の声をききながら昼寝して、手の込んだ美味しいご飯(冷たい素麺が嬉しかった!)とお酒を味わい、ご夫妻を中心に少数のお客さん方と話も弾み、たくさんの貴重なお話、泉さんの黒部への熱い思いも聞かせていだきました。 4日目。 皆さん早出されたので、朝ごはんは贅沢にもひとりでした。あたたかくて美味しいごはんが染み渡る。 名残惜しいですが出発します。 台風が近づいてきているのか、すこし風が強くなってきたように感じましたが登山に影響はないレベルでした。 緑につつまれた盛夏の水平歩道もとても良かったです。岩壁にはりつくように茂る木々の生命力には驚かされます。 欅平からはトロッコに乗って宇奈月へ。 宇奈月から富山地鉄をのりつぎ立山駅へ戻り、車を回収しました。 今回歩いた山域は紅葉の季節に訪れる方が多いですが、人の少ない真夏に訪れてみると、より深くじっくりとそのよさが味わえると思います。 ぜひ夏の奥剱へ!
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