活動データ
タイム
08:41
距離
19.2km
のぼり
1702m
くだり
1889m
活動詳細
すべて見る◎53年前、小河内峠で休憩していたら、何やら近くで爆音が聞こえ、間もなくバイクが3台やってきた。そのうちの1台は、御前山に向かう小生の後を途中まで追いかけてきたりして、「なんで静かなはずの山のこんなところまで…」と大いに憤慨したものである。当時はモトクロバイクが流行していて、こんなことも偶にあった。雲取山の山頂まで登った奴も結構いたらしい。今は東京都の水源林内どこも自転車を含めて乗り入れが禁止されているようだが、山を歩いると「交通事故に注意しよう…」なんていう標識を偶に見かけた。今思えばとんでもない話である。その時は奥多摩湖側から登ったのであるが、反対の藤原方面からはバイクが来るくらいだから当然いい道なんだろうと思った。 ◎そんな記憶もあって、今回御前山まで楽に登れるルートということで藤倉バス停から峠へ登るルートを選んだのだが、ヤマップの地図で見ると登山ルートがやけに細くなっている。交通の便はさほど悪くないし、急登や難所などもなさそうだし、なんでだろう?と思っていたが、実際に歩いてみてその理由が分かった。バス停から標高950メートルを過ぎた地点までは整備された歩きやすい道が続き霧氷を被った御前山の山頂付近が見えたりして快適に登っていたのだが、「この先道狭く崩れやすい…」の黄色い表示のある所から雲行きが怪しくなる。なんせバイクが通っていた道だから大したことないだろうと思ったのがとんでもないことに!道が尾根を外れ左手をトラバースしていく地点から確かに道は細くなり、足元も不安定になってきた。滑って落ちたら登ってくるのが大変だろうと思ってとにかく慎重に歩く。小尾根を乗り越す地点の前後はまともな道になってヤレヤレと思ったのも束の間、道の状況はさらに悪くなる。道自体が大量の落ち葉に埋まって足場がよくわからない。手掛かりとなる木の枝や岩角も非常に少ない。斜面に手をつけば土砂がざらざら落ちてくる。足を踏み出せば同じように崩れていく。滑らないように踏ん張るのに必死でかなり緊張したが、目の前に見える植林帯まで行けば何とかなるだろうと頑張った。案の定植林帯に入った所で道はウソのように穏やかになり峠まで続く。しかし、50数年前のあのバイクは何だったのだろう?多分当時はこの植林帯のような道が続いていたのだろう。何らかの原因で荒廃してしまったのだろうけど、植林帯の道がまともで、自然林の道が荒廃しているというのは最近の気候変動も関連しているのだろうか?いずれにしても、この道自体は荒廃した部分にも踏み跡がついており、それなりに利用されているようだが、できれば避けた方がいい。標高920m付近から小沢を横切る地点(植林帯のある所)までの荒廃部分(5~600m位)を乗り切る覚悟があれば別だが・・・ ◎今回、久しぶりに大ダワを通った。54年前、初めて来た時は林道もなくひっそりとした樹間の峠だった。数年後に来た時は林道が開通し、周囲は伐採されて地肌がむき出しになった所もあり、痛々しい光景だった。しかしその当時は道も今のように整備されておらず、砂利道でガードレールもなかった。避難小屋はその頃にできたように記憶しているが、その後バイク族のタマリ場になり落書きなどされて荒廃していた。今回訪れたら小屋はなくなり、その下に立派なトイレが整備されていた。付近の景色も植林が伸び、痛々しかった山肌も緑に覆われ、林道自体がほとんど見えなくなっている。そして今は一般車が通行止めとなっているので、爆音も聞こえず静かであった。 ◎鋸山から大岳山に向かう途中の中岩山は、地図に記載があるので気にはなっていたが、道がなかったので10回近くもこのルートを通っているのに山頂を踏むことはなかった。昨年来た時は、山頂へ登るらしい地点に赤テープが下がっていたので、今回はためらわず登ることにした。しかし、ものの1,2分足らずであっけなく山頂に着いてしまった。山頂には山名標が置いてあったが、狭くて特徴もない所で、無視されても致し方ない所だろう。 ◎大岳山の直下で久しぶりに空腹でエネルギー切れを起こす。登る足に力が入らない。朝食から6時間以上何も食べていないので当然と言えばそうだが、鋸山の山頂で昼食の予定が、人がいっぱいいたので通過してしまったのが原因である。週末の人気のある山は、やはり避けた方がよさそうだ。 ◎白倉への下山ルートは想像していた以上にいい道だった。昔から歩かれている参詣道ということは知っていたが、あまりにも手軽すぎて(短すぎて)ルート選択の対象にならなかった。里が近いから植林帯の中の急登が続くつまらない道なのだろうと思っていたが、馬頭刈尾根の直下が急なだけで後は整備された歩きやすい道が下まで続く。植林ばかりでなく自然林も混じり、いい雰囲気である。道が掘割状になった所もあり、歴史を感じさせる。途中、浅間尾根方面への展望が開ける所があり清々しい気持ちになる。下山したところにある大嶽神社でおみくじを引いたら「吉」であった。
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