活動データ
タイム
04:17
距離
10.5km
のぼり
487m
くだり
1448m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る🧀gotoスイス 第2週 ミューレン3日目 シルトホルン ミューレン📌という山村に3泊しようと5月に決めた理由は、思い出せない。 ツェルマット、グリンデルヴァルトの2大観光拠点は混むだろうから、雰囲気を変えたかったのだが、なぜミューレンだったのか。 比較的マシな値段のホテルを見つけたからだったっけ? 📌ミューレン(Mürren)——— ラウターブルンネン谷(Lauterbrunnen)の断崖の上にあって、オーバーラント三山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ)の眺めがいい。標高1650m。車ではアクセスできず、ロープウェーと鉄道を使う。 360度のパノラマを楽しめるシルトホルン(Schilthorn、標高2970m)の観光拠点。 ————————————————————— グリンデルヴァルト~ミューレンは25kmほどだが、25日の移動では、壮観な地形の中をローカル線→ローカル線→ロープウェー(!)→ローカル線と乗り継いだ。 最後の鉄道は1両編成で、谷沿いの断崖の上を走った。左側の車窓から眺められる三山は、どんどん姿を変えていった。 着いてみると、「寂れてはいても可愛い山村」という当初の期待は少々外れた。穴場感は薄く、山岳リゾートのムード濃厚。 とはいえ、ツェルマットやグリンデルヴァルトに比べたら、可愛いものだ。 これまでの反対側から眺める三山は「別人」のように感じられた。 翌26日のラウターブルンネン谷は終日曇天、幻想バージョンになった。 gotoスイスの山登り編は、ここミューレンで終わる予定。村でダラダラしながら「締めくくりは27日、シルトホルン」と決めた。 ミューレン泊を決めてから聞き知った景勝地だが、村からロープウェー17分でアクセスできて、なかなかの人気らしい。 17分で登って写真を撮って帰ってきても、面白くない。残った時間やることもない。 ロープウェーを途中駅のビルク(Birg、標高2677m)で降り、運がよければ三山が映るという山上湖グラウゼーリ(Grauseeli)を経て、シルトホルンに登頂し、ミューレンには歩いて下山することにした。 🧀 🧀 🧀 🧀 🧀 27日朝、天気予報が悪くなっていた。終日、曇りのようだ。 実際、ロープウェーは間もなく雲の中に入ってしまい、ビルク駅で降りてからも何も見えない。三山どころか、ゴールのシルトホルンがどこにあるのかも分からない。 無人&ガスガス&ガレガレのトレイルを、希望を見いだせないまま、とぼとぼ登る。周りを埋め尽くすかのような花々が救いだ。 気づくと、山上湖への分かれ道を見落としている。まあ、後でいいや。 ところが、山頂直下あたりで、唐突に空が明るくなり始めた。 まず、周辺の高峰が姿を現した。 慌ててカメラを向けていると、右手のシルトホルンを覆っていた雲も切れ始めているのに気づき、一人で右往左往した。 どうやら、標高2000~3000mあたりに分厚い雲がかかっているものの、それより上は晴れのようだった。 登頂する頃には三山まで完全に見えるようになった。想定外「雲海に浮かぶ名峰」だ。 🧀 🧀 🧀 🧀 🧀 下山を始めると、またまたガス生活。 ロープウェーを使わず、村からヒーヒー登ってくる何組かとすれ違ったが、一様に表情が冴えない。お気持ち分かります。 ナイスミドルの白人夫婦が「山頂どうでした?」とテンション低めで聞いてきた。 「晴れていました」と答えると「えっ」。 写真を見せたら、2人の表情が分かりやすく好転した。 ヘタレ石垣市民が「希望の光」を灯した瞬間だ。なんと神々しい。 「ロープウェー17分組」はともかく「ヒーヒー組」には、ぜひとも神のご加護がありますように。あの雲海を眺められますように。 明日、アルプスを離れる。 次の行き先は、世界遺産の首都ベルン。 民泊(アパートメント)の主はシリア人。ドイツ語、英語、アラビア語を操る留学生♂である。 🧀付録「gotoスイス山登り編を終えて」 ツェルマット(マッターホルン)、グリンデルヴァルト&ミューレン(オーバーラント三山)という2大拠点で計13泊してみた感想。 どのコースも激しくお勧めしたいが、①日本から遠い②物価が異様に高い——の2点が厳しいハードルになる。 〇vs日本アルプス 日本人として、つい「本場は違うよね~」と言ってしまうのは、謙遜しすぎだろう。 2021年9月、北アルプス南岳から槍ヶ岳にプチ縦走し、その槍先を初めて間近に見た時は、目が潤んだ。 今回、その涙腺は平静を保っている。日本で「絶景免疫」を獲得したらしい。 本家アルプスは背が高く、氷河もあってダイナミックだが、個人的な登山体験としてはトムラウシ山や宮之浦岳も甲乙つけ難い。 ただし、ふもとの町並みの景観なら、スイスが30-0で三回コールド勝ちだ。 ほとんどすべての建物が山小屋風に統一されていて、花々による飾りつけも見事。 〇驚異の山岳交通 乗鞍スカイラインみたいな観光道路も、登山口へのアクセス道路もない。駐車場もないから、その争奪戦も起こり得ない。 そもそも、ツェルマット村はガソリン車の乗り入れ禁止である。 代わりにローカル鉄道、登山鉄道、ゴンドラが驚くほど充実している。まさに網の目。 標高3466mの世界遺産の景勝地ユングフラウヨッホでも、歩きゼロ、夏の好天ならサンダル、スカート、日傘姿で観光できる。 拠点は小さな村なので、各山岳交通の乗り場まで歩いて行けるのも、大きな魅力だ。 山岳交通は、集客のため増設されてきた。稼ぎ追求の流れは変わらないだろう。 今は中国勢が事実上、国内幽閉されているが、彼らが復活すれば、たとえ標高3466mでも浅草寺&道頓堀状態になると思われる。 〇トレイルは快適 国の内外を問わず「自然を満喫したい。映える写真を撮りたい。でも、疲れたくない」という観光客のほうが、はるかに多い。 だから、トレイルの「本格度」をほんの少し引き上げるだけで、人けがなくなる。 お薦め「マッターホルンのヘルンリ・ヒュッテ」と「アイガー・トレイル」には、いずれも快晴の日曜日に登ったが、あいさつが面倒にならないほどの適度な人出だった。 トレイルの案内標識、目印は、日本並みに充実している。危険個所のロープなども、十分にメンテナンスされている。 日本でよく見られる砂防施設は、ほとんどない。景観にとっては大きなプラス。 日本では、土砂災害のリスクに加え、土建系の政官財利権という固有の事情もあり、景観上は不利である。 〇登山地図アプリは必携 YAMAPのDL地図には細かいトレイルまで表記されていて、登山中の軌跡も残るため、道迷い防止対策として不可欠。 スイス政府観光局のサイト&登山地図アプリ"SwitzerlandMobility"も役立つ。 GPSアプリとしてはYAMAPで十分だが、海外では活動日記が乏しく、トレイルの解説もない。スイスのアプリは、もちろん解説が充実している(日本語はない)。 〇来たれ、YAMAPER アルプスでの山登りを「ゆったりと」楽しむには、ガイドブックだけでなくアプリも生かして、トレイルを自分なりに開拓すべし。 YAMAPERなら普段からやっていることであり、順応しやすい。 Let's go to Switzerland!
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