2021夏の御池岳、テント泊。

2021.08.28(土) 2 DAYS

活動データ

タイム

05:04

距離

9.8km

のぼり

848m

くだり

850m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 57
休憩時間
5
距離
5.1 km
のぼり / くだり
749 / 132 m
1 3
38
6
17
DAY 2
合計時間
2 時間 7
休憩時間
14
距離
4.6 km
のぼり / くだり
96 / 718 m
7
33
38
12

活動詳細

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...2021.8.28... 雲がかかる、鈴鹿山脈。 曲がりくねった峠道、 目的の登山口まで車を走らせる。 登り始めは、いつもよりも、 少し遅めの午前9時すぎ。 鞍掛峠までは、いきなり急登で始まる。 谷間に風は吹かず、汗がブワッと吹き出す。 ザックの重さが、ズシリとかかる。 道幅の狭いトラバース、 ゆっくり慎重に、一歩ずつ登る。 稜線にでると、一気に展望が開ける。 吹き抜ける風が、 ズックとかいた汗を、冷んやりさせる。 心地良さに、顔も気持ちも綻ぶ。 鈴北岳までの稜線上 苔生した緑が、眩しく光る。 ガスが取れれば、 はるか遠くまで 素晴らしい展望だが、 今日は、まだ見えない。 鈴北岳から御池岳までは、 緑の中の一本道。 高度差も少なく、 とても歩きやすい。 数年前に、長男と一緒に歩いた 思い出が重なる。 今日は彼の誕生日だ。 誕生日おめでとう、 程なく御池岳に到着する。 いつの間にか、ガスが取れ、 太陽がジリジリと照りつける。 何組かの登山者と会話し、 ボタンブチから、 奥の平へ向かう。 草っ原の登山道は、 リアル迷路。 なんとか探し、 辿り着く。 奥の平では他の登山者たちが 楽しげに山飯にありついている。 この辺りにテントを張り出す。 ズボラなパッキングが功を奏し、 以前よりも、随分と早く、 設営できるようになった。 しかし、夏の陽射しは、 まだ中点にある。 テントの中は、暑くて入れず、 暫くは木陰に椅子を置き、 コーヒーを沸かし、本を読む。 いつしか、隣の登山者達も居なくなり、 この眺望を独り占めする。 とても贅沢な時間だ。 テント泊じゃなければ、 いそいそと下山する時間だが、 気にすることなくゆっくりできる。 お気に入りの曲を、 大音量で聴きながら、 本を読んでみたり、 遠くの景色を眺めてみたり。 今夜の夜景と星空が楽しみだ。 夕方近く、北西の方から、 高いところにある雲が、 ゆっくり近づいてきてる。 早めに夕飯を作り出す。 パスタとサラダと味噌汁。 お腹を満たすと同時に、 辺りにガスが立ち込める。 テントに潜り込み、 すぐに寝落ちする。 数時間後、目覚めて 夜景と星空を観ようと、 テントから顔を出す。 濃霧と闇で何も見えず。 風がバタバタとテントを揺する。 眠くなるまで、本を読み、 そして、眠りにつく。 一晩中、風が吹きつけ、 何度も目覚め、 浅い眠りのまま、 朝を迎える。 風は収まりそうになく、 メスティンで飯を炊くのは諦め、 コーヒーと味噌汁だけにする。 少しすると、ガスが取れ出す。 まるでご褒美を貰ったようだ。 昨日よりも遥か遠くの山々が 朝日に浴びてスッキリ見える。 果てしなく、どこまでも広がる 雲海が、鈴鹿セブンに覆い被さる。 その光景にしばし立ち尽くす。 素早くテントを片付け、 来た道へと歩き出す。 朝露に光る苔生した大地、 草原から見上げる青空、 生き物を育む池塘。 その一つ一つが愛おしい。 そして、鈴北岳に辿り着くと、 最高の展望に心躍る。 これが見たくて、ここに来た。 一泊して本当に良かった。 いつか歩きたいアルプスが、 遥か向こうに見える。 以前よりもそう遠く 感じなくなったのは、 ようやく山歩きに少しだけ、 慣れてきたからなのか、 孤高の人を読んだからなのか、 どちらか定かではないが、 風の抜けない下り坂を、 汗をかき歩きながら、 そう思い巡らす。 ありがとうございました。

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