00:48
2.2 km
169 m
城山を歩く――岩村城跡へ
三森山・水晶山 (岐阜)
2026年03月28日(土) 日帰り
城山と呼ばれる山に入る。 場所は岐阜県恵那市。 だがここは、山ではなく城の跡だ。 歩き始めてすぐ、枝先に淡い色が見えた。 サクラが、青空の下で揺れている。 城へ向かう道にしては、ずいぶん穏やかな春だ。 岩村城跡。 標高711m、日本でも高い位置に築かれた山城の一つ。 登山口はおよそ570m。 本丸までは170mほどの登り。 道は整備され、歩きやすい。 ただ、道の質が違う。 土ではなく、石が続く。 人の手で造られた登りだ。 やがて石垣が現れる。 この山で得た石を積み、 崩れるたびに直されてきた壁。 六段に重なる石の段。 崩落を防ぐため、後から継ぎ足されたものだという。 見上げると、ただ圧される。 門の跡を抜け、さらに上へ。 守るための構造が、道そのものになっている。 本丸に出る。 711mの頂は広く、建物はない。 石垣だけが残る。 眼下には城下町。 この高さから見下ろすための城だった。 かつて、この城を預かった女性城主がいる。 おつやの方。 武田方に降り、その後討たれた。 その事実だけが残る。 石の道を下る。 登りよりも、速い。 振り返ることはなかった。 城は、あの高さに残り続ける。 ※一部、公開情報をもとにまとめています。
