藤里駒ヶ岳(秋田)
2026.06.07 (日)日帰り
ユネスコ世界自然遺産が日本には5ヶ所あります。知床、屋久島、奄美大島+徳之島、と制覇し、残る2ヶ所のうちのひとつ“白神山地”に来ました。今回もガイドと一緒でないと入ることができないエリアへ。
白神山地ではガイドツアーが毎日のように開催されているわけではありません。ガイドツアーを調べている中で、世界自然遺産の核心地域を見渡す山に登るツアーが6月7日に開催されることを発見。すでに定員に達してましたが、キャンセル待ちをすることにしました。
10日前に連絡が来て、キャンセル待ちの順番が回ってきました✌️ 当初は“二つ森”を登るツアーでしたが、土砂崩れのため、“小岳”に変更します、とのこと。秋田県側からは世界自然遺産核心地域には立ち入り禁止で、その周りにある世界自然遺産緩衝地域の二つ森か小岳から核心地域を眺めるのがもっとも核心部に近いとのこと。よっしゃ行くぞー‼︎ 数日前に台風が来てお天気を心配しましたが、当日の秋田県は晴れ☀️✌️
当日6:30集合場所に行くとワゴン車が3台。ツアー参加者は15名でガイドさんが6人、という構成。小岳も土砂崩れがあり、今は一般の方は入れないところを、特別に許可をとって入山させていただきました🙏
ガイドツアーのいいところは、植物動物の説明のほか、その山の歴史を知ることができること。世界自然遺産になるだけの理由や歴史を知ることができるのは、大変興味深いです。また先行隊のガイドの方が爆竹を仕掛け、熊が来ないよう安全に配慮頂いていて、安心して山に入ることができました。(熊のフンの写真あり)
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実は、1980〜1985年頃、私の手元に白神山地のブナの森の写真集がありました。もらったのか買ったのかは覚えていません。ずうっと忘れていましたが、今日ガイドさんの話を聞いて合点が行きました。
戦後、拡大造林計画のもと、日本中の山の木が切り出され、スギやヒノキが植えられました。白神山地はもともと天然の秋田杉とブナの森でしたが、天然の秋田杉はどんどん切り出され、同時にブナも切り出され、その土地に秋田杉がじゃんじゃん植えられ、人工林の森が増えていきました。当時は、森の中に森林軌道(トロッコ)が張り巡らされて、日本でナンバーワンの営林署(林野庁に出先機関)だったそうです。ガイドさんのお父さんも林業をされていたそうで、林業のおかげで大きくなれた、とおっしゃってました。
林業を更に発展させるため、青森と秋田を繋ぐ青秋林道を作る計画がありましたが、1980年代に反対運動が起きました。現在では核心地域になっているブナの原生林を通る計画だったためです。さらにそこはクマゲラの生息地でした。クマゲラは日本最大のキツツキで、樹齢の高い大木や立ち枯れ木が豊富な「成熟した天然林」がないと生きられないそうです。
ブナの原生林とクマゲラを象徴とした反対運動により、林業計画は中止となり、1993年に白神山地は日本で初めて世界自然遺産に登録されたのです。
私の手元にあった白神山地のブナの森の写真集は、おそらくその反対運動の機運の中で制作されたものではないか、と思います。その写真集を見て、いつか白神山地のブナの森を歩いてみたい、と思っていました。
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集合場所からしばらく行くと未舗装道路になり、そこから1時間以上、車に揺られ、登山口に向かいます。その途中には、人工林があり、土場もあり、現在も林業が行われている場所もあれば、以前は林業で木を切り出していた森林軌道があったと思われる場所もありました。ブナとの混合エリアを過ぎ、登山口周辺では人工林はありませんでした。
大変興味深かったのは、山頂に近づくと、山頂の右側に見えるエリアの一部には人工林が広がり、皆伐されている場所もあった一方で、山頂の左側のエリアには人工林はいっさいなく、ブナの原生林の森が、ブロッコリーのようにモリモリと広がっていたことです。世界自然遺産核心地域だということを体感することができました。写真ではイマイチわかりにくいかも。
念願の白神山地のブナの森を歩くことができて、世界自然遺産核心地域を眺めることができて、日本の林業の歴史を知ることができて、大変満足感の高い登山をすることができました。
秋田白神ガイド協会のガイドの皆さま、大変ありがとうございました😊